ロシア・ワールドカップで出会った偉大なる文化(2)「母なる大河」のほとりで出会った「スズキさん」

ロシア・ワールドカップで出会った偉大なる文化(2)「母なる大河」のほとりで出会った「スズキさん」

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  • 更新日:2022/01/15
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ニジニ・ノヴゴロドでクレムリンから臨むヴォルガ川 提供/後藤健生

蹴球放浪家・後藤健生は、多くの国を歩いてきた。まだ訪れたことのない国もあるが、研究には余念がなく、下調べは進めている。ワールドカップが開かれた2018年のロシアでは、旧ソ連の偉大な文化に触れた。

■東洋風なところもあるジョージア料理

日本のロシア料理店などでもジョージアのワインはよく置いてあります。ロシアは寒すぎるのでワインはあまり造られていませんから、ロシアではジョージアやアルメニアのワインが数多く出回っているのです。

4年前のロシア・ワールドカップの時もジョージアのワインやジョージアの料理には大変にお世話になりました。モスクワには各国料理のレストランがありますが(ロシア風にアレンジされた寿司店も数多くあります)、中でもジョージア料理はそれこそ街の至る所にあるのです。

濃厚なチーズベースのジョージア料理。ちょっと東洋風なところもあり、大変に美味しいものでした。本場で食べたら、どんなに美味しいことか……。コーカサスの山の中で景色も大変良いところでしょうし、独自の文字など文化的にも魅力的。サッカーの試合とは関係なしに、そのうちに行ってみたいものです。

■ニジニ・ノヴゴロドでの出会い

ロシア滞在中に食べたものの中で、もう一つ印象的だったのはヴォルガ川のスズキです。

スズキ(鱸)というのは陸地に近い海などにいる魚で、沿岸漁業で漁獲され、東京湾などでも獲れます。そして、釣り人たちに「シーバス」とも呼ばれている魚です。河川に棲む淡水性のスズキも多く、ヴォルガ川のスズキも有名なのです。

このヴォルガのスズキに出会ったのは、ニジニ・ノヴゴロドという街でのことでした。

ニジニ・ノヴゴロドはヴォルガ川とオカ川が合流する交通の要衝に建設された工業都市で、古いクレムリン(砦)があります。ワールドカップの試合が行われたスタジアムもまさに2つの大河が合流する地点の川沿いに建設されました。

僕がニジニ・ノヴゴロドを訪れたのは準々決勝のフランス対ウルグアイ戦の時でした。7月3日にラウンド16が終わって、準々決勝までは中2日の休息日がありました。そこで、僕は前日の朝にノジニ・ノヴゴロドに到着してゆっくり観光をしました。グループリーグの間は毎日試合があって、夜行列車や飛行機を乗り継いで行ったり来たりしていたので、ゆっくり観光をする時間はありませんでしたから、このニジニ・ノヴゴロドというあまり馴染みのない街で、初めてゆっくり観光できたのです。

■レトロな内装と民族衣装の洒落たレストラン

地下鉄で旧市街まで出てクレムリンを観光。また、ヴォルガ川を横断する有名なロープウェーにも乗りました。北岸の人たちが南岸を訪れるためのロープウェーなのですが、何しろ“母なる大河”を越えるのです。「ヴォルガ川と街を見下ろす風景は一見の価値あり」というわけで観光客にも大人気です。もっとも、北岸に着いても駅の周辺はただの地方都市ですから、そのまま再びロープウェーに乗って帰ってくるだけなのですが……。

観光を済ませた僕は、ニジニ・ノヴゴロド・クレムリンの外壁沿いの道を下ってヴォルガ川の川岸まで行ってみました。そして、河畔に「ピャトキニ」という有名なレストランがあったので、そこでスズキのグリルをいただいたのです。

まるで20世紀初頭のようなレトロな内装。民族衣装のウェイトレスの洒落た店でした。

川魚は独特の臭みがあることが多いですが、スズキというのは海にもいる魚だからでしょうか、まったく川魚っぽくはありません。脂がよく乗っていて、とても美味しい魚でした。

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後藤健生

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