土田、伊藤康、岡林...ドラゴンズ“わくわく”だらけの二軍野手たち

土田、伊藤康、岡林...ドラゴンズ“わくわく”だらけの二軍野手たち

  • 文春オンライン
  • 更新日:2021/06/11

二軍選手の現状報告第2弾。今回は野手編だ。取材日は6月6日。内外野手は仁村徹二軍監督、捕手は武山真吾二軍バッテリーコーチに聞いた。

まずは捕手。大野奨太について「向上心を持って、しっかり準備をしています。打撃に波はありますが、セカンドスローも2秒を切っていて、守備は問題ありません。信頼も厚く、奨太に受けて欲しいというピッチャーが増えています。いつ一軍に呼ばれてもいい状態」と評価した。

郡司裕也について「リードが楽しくなってきたと言っています。今までは配球だけでした。配球とリードは違います。サインを出すだけではなく、ピッチャーへアドバイスしたり、バッターの弱点を見抜いたり、展開を読んだり、ゲーム全体を引っ張るのがリード。それができてきました。今、一軍に行けば、面白いと思います」と期待。

一方、石橋康太について「まさに配球だけ。ピッチャー、バッター置いてきぼり。しかも、一軍のイメージでサインを出すので、要求が難し過ぎます。気付けば、カウントが悪くなってドカン。マスクを被った15イニングで22失点では。真面目で勉強熱心だから陥るんですが、もう少し全体を見ないと」と手厳しい。

加藤匠馬について「細かい技術を磨いています。特にワンバウンド捕球。一緒に映像を見ながら、下半身の使い方を意識しています。今の起用は抑え捕手。一軍の終盤に代走のスペシャリストが来ても、『加藤なら走って来ない』となって欲しい」とエールを送った。

「土田の一軍は早いですよ」

続いて、内野手。仁村監督は石川昂弥について「怪我が治って、やっと右腰の押し込みができるようになり、長打が出始めました」と声が弾む。昇格はどうか。「いや、まだ速い球に対応するスイングができていません。よく『一軍で慣れさせれば』と言われますが、そこまで行ってない。今は150キロを打ち返せません」とキッパリ。ただ、守備位置については「セカンドもやらせましたし、正直、打てればどこでも」と柔軟な考え。とにかく二軍で打ちまくることだ。

京田陽太については「課題はバッティングで体が残ることです。二軍に落ちた時に本人と首脳陣で話をして、体重移動に取り組もうとなりました。もっとピッチャーに向かって打ちに行って、その空間で球を引きつけないと。彼は最初から全て受けてしまう。だから、低めを拾えないんです。打ちに行って、やがてバットのヘッドが体から離れて、前が大きいスイングになるのが理想。一番いい例はイチローです」と解説した。

ドラフト3位ルーキー土田龍空の評価が高い。「途中出場の1打席でいい当たりをしたり、みんなが振り遅れている投手の球を一発で仕留めたりする。ヒットゾーンに運ぶバットの角度も持っている。これは教えられません。大島(洋平)のようです」と絶賛。守備については「うまいです。でも、うまい選手にありがちな凡ミスをする。捕ってから早く投げようとして、イージーゴロを弾いたり、悪送球したり。確実に10割を」と求めた。「あとは体力。まだ一軍で1年間は戦えません。この秋に鍛えたいですね。でも、体さえできれば、土田の一軍は早いですよ」と太鼓判だ。

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ドラフト3位ルーキー土田龍空

4月に左太ももを痛めた石垣雅海について「怪我の影響でスイングが鈍くなっています。体にキレがない。1か月はかかりますね」と静観。石岡諒太について「メンタルですね。ランナーなしでは打てるけど、チャンスでなかなか。考え方が逆になれば、いくらでも打てる選手です」と精神面の変化を望んだ。ルーク・ワカマツについて「いいセンスをしています。でも、過去に足、腰、肩に故障歴があるので、無理はさせられません」と慎重だ。

伊藤康、岡林、三好……楽しみだらけの若手野手

次に外野手。伊藤康祐について「元々パンチ力があって、スイングスピードが速い。さらに右打ちやファウルで粘ることができてきました。ただ、右打ちの時に手先で打ってしまう。もっと下半身でタイミングを取って、しっかり振って右に打つ技術が身につけば、一軍で十分やれます」と語る。一軍候補筆頭か。

岡林勇希について「去年、一軍を経験してインサイドを攻められたので、今、すごく意識しています。内角のさばきには段階があって、まず甘めを仕留める。次に厳しめをファウルにする。そして、厳しめを仕留める。でも、今は急に厳しめを仕留めようとしています。だから、ヒットが出づらい」と分析。「野手になって2年。まだ走塁も守備も安心できません。彼の目標は強いチームのレギュラー。大島と競争して勝つくらいにならないと」と課題は多く、期待は大きい。

ドラフト6位ルーキー三好大倫について「京田と一緒で体を残す悪い癖がありますが、ここ最近、前でさばけるようになりました。彼も野手歴2年。やることはたくさんあります」と話した。渡辺勝について「ちょっと焦っていますね。簡単にヒットも打てるし、ホームランもある選手ですが、今は結果を欲しがって、バットではなく、体を振っている」と説明。マイク・ガーバーについて「課題は体。コンタクトもうまいし、ボールとの距離さえ取れれば、打てます。ただ、一軍で真っ直ぐに差し込まれ、フォークで攻められ、狙い球もどっちつかずになりました。しっかり体を作って、慣れることですね」とうなずいた。

ベテラン勢は元気だ。遠藤一星について「守備も走塁も変わらず、やってくれています。打撃も決めるところで決めてくれる。全く心配していません」と信頼。藤井淳志について「良い所で使うようにしています。プレッシャーのかかるチャンスの場面です。あと、若い選手にアドバイスしたり、ベンチで一番大きい声を出したりして、本当に助かっています」と感謝だ。

最後にリハビリ組。アリエル・マルティネスは上半身のコンディション不良で4月に登録抹消。「まだゴロ捕りの段階。ティーバッティングもしていますが、力が入らないようです」と時間がかかりそうだ。平田良介は6月2日の広島戦を最後に下半身のコンディション不良で別メニュー。「本人は大丈夫と言いましたが、大事を取りました。もうすぐジョギングを始めますし、復帰は遠くありません」と一安心。

以上が野手18人の今だ。入れ替えが少ない中日。ただ、各選手の現在地を知ると、また見方も変わるだろう。間もなく交流戦が終わり、セ・リーグでの戦いが始まる。チーム一丸で乗り切って欲しい。

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(若狭 敬一)

若狭 敬一

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