錦糸町の老舗中華『劉の店』の味が名古屋に復活! 伝説の「台湾鉄道弁当」を食べに名古屋に行ってきた

錦糸町の老舗中華『劉の店』の味が名古屋に復活! 伝説の「台湾鉄道弁当」を食べに名古屋に行ってきた

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  • 更新日:2023/01/25
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●調査内容:惜しまれつつ2022年に閉店した台湾料理の名店『劉の店』(東京・錦糸町)の「台湾鉄道弁当」を継承するお店が名古屋にあった! さっそく食べに行ってみた

東京にある台湾料理専門店の中で、東エリアの代表的存在だったのが錦糸町の『劉の店』。日本在住の台湾人や台湾ファンの日本人たちに絶大な支持を得ていましたが、2022年1月末に惜しまれつつ閉店となりました。

閉店時には長蛇の列ができ、改めて『劉の店』の支持の厚さを改めて実感しましたが、その看板的メニューだったのが「台湾鉄道弁当」です。この味は本場台湾はもちろん、日本国内でも他で味わうことができない絶品弁当でしたが、なんと、この味を引き継いだお店が名古屋にありました!

そのお店こそ『驛の屋(えきのや)』。あの味を今も食べられるとあれば、行かない手はないと、さっそく名古屋に行ってみることにしました。

幹線道路沿いに突如現れる巨大な台湾料理のメニュー

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幹線道路沿いに突如現れる巨大なメニューの看板

場所は、名古屋駅エリアから車で15分ほど。電車で行くと地下鉄・岩塚駅、近鉄・烏森駅・黄金駅からそれぞれ歩いて10分ほどの距離にあります。幹線道路沿いに、突如現れる真っ赤な看板に書かれた大きなメニュー。その下には大根なども干されています。まさに台湾の食堂そのままの雰囲気……それが『驛の屋(えきのや)』です。

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その傍らには大根が干されています

さっそく店頭に入ると、台湾出身の店主・正田千媛さん(以下、ちえさん)が出迎えてくれました。このちえさんが、縁あって錦糸町の『劉の店』の店主だった劉俊茂さんと出会い、同店の閉店に前後して名物メニューだった「台湾鉄道弁当」の味を継承することになったと言います。

さっそくあの忘れ難き味をいただくために、オーダーしてみることにしました。こちらでの名前は「劉の店伝承(台湾駅弁)排骨飯」(1300円・税込)です。

『劉の店』同様、アルミ製弁当箱に入れられサーブされる「台湾鉄道弁当」

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台湾鉄道で実際に使われていたアルミ製の弁当箱に入った「劉の店伝承(台湾駅弁)排骨飯」1300円(税込)

オーダーから数分後、料理がサーブされました。『劉の店』同様、かつて台湾鉄道で実際に使われていたというアルミ製の弁当箱で登場。思わず「おぉ!」と声が出てしまいます。

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弁当箱は2段重ねの仕様

この弁当箱は2段重ねになっており、上段にはメインの骨付き豚肉を揚げ焼きした排骨、煮タマゴ、高菜の漬物、野菜などが入っています。そして、下段にはたっぷり敷き詰められたご飯の上に高菜やたくわんなどが乗っています。

排骨からは台湾の香辛料の香りが漂い、懐かしい『劉の店』の「台湾鉄道弁当」そのままです。さっそくかじってみると外はサクッと香ばしく、中は肉の旨みがジュワーっと味わうことができます。

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丁寧に調理されていることがわかる「劉の店伝承(台湾駅弁)排骨飯」の排骨

素材の旨みや継承されたレシピのおかげでもある一方で、『驛の屋(えきのや)』のちえさんの丁寧な調理がよくわかる味。もちろん、添えられた副菜の味も全て素晴らしく、『劉の店』の「台湾鉄道弁当」の味わいをきちんと継承していることがよくわかりました。これは名古屋まで食べに来る価値十分です!

「台湾鉄道弁当」以外にも、日本ナイズされていない本格台湾料理の数々が!

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野菜の旨みを引き出しながら、シャキッとした食感も残した「野菜炒め」

ちえさんによれば、この「劉の店伝承(台湾駅弁)排骨飯」を提供し始めてから、実際に東京から、慣れ親しんだこの味を求めてやってくる人も多くいると言います。しかし、『驛の屋(えきのや)』の魅力はこれだけにとどまらず、本格的な台湾料理も数多く提供しています。

「四神湯(台湾では屋台飯と知られる薬膳スープ)」、「薑母鴨鍋(鴨を生姜で煮込んだ滋養効果抜群のスープ)」、「肉圓(肉団子をプルプルした皮でくるんだ蒸し料理)」など、日本国内ではなかなか食べられないメニューもあります。

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日本国内の台湾料理店でも出す店が限られている「肉圓」

「劉の店伝承(台湾駅弁)排骨飯」に加え、「野菜炒め」、「肉圓」をオーダーしてみましたが、これがまた美味。変に日本ナイズした味わいではなく、本場・台湾の味で、ちえさんの繊細な調理術を感じるホッとする味わいでした。

『劉の店』から「台湾鉄道弁当」のレシピを無償で継承されたその理由は!?

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『驛の屋(えきのや)』のちえさん

ここまででわかるように『劉の店』から継承された「台湾鉄道弁当」だけでなく、本格的な台湾料理を楽しめる『驛の屋(えきのや)』ですが、実はここまでくるのには大変な苦労があったとちえさんは言います。

「以前は団体客向けのお店だったことから、コロナ禍で一時お客はゼロになりました。『これからどうしていこうか』と希望の見えなくなってしまったとき、一生懸命考え、ある日1つの夢を持ちました。お店の看板メニューとなる本物のチマキをつくろう。その1つのチマキがダイヤモンドになり輝く日がきっとくると信じて」(ちえさん)

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「驛の屋(えきのや)」に飾られた「劉の店」の劉さんからのサイン

その「本物のチマキ」を作ることに没頭していた頃、ちえさんに劉さんから1本の電話が入り、『劉の店』がお店をたたむことを聞いたそうです。その際、劉さんは、新しい一歩を踏み出そうと奮闘するちえさんを思い、「台湾鉄道弁当」のレシピを教えてあげることにしたそうです。金銭的な条件一切なし。この点も劉さんがちえさんの努力を強く感じてのことでしょう。

後にちえさんは東京に出向き、『劉の店』の看板メニューだった「台湾鉄道弁当」のレシピを継承し、『驛の屋(えきのや)』のメニューに加えることになりました。

調査結果:『劉の店』の「台湾鉄道弁当」が名古屋の『驛の屋(えきのや)』に継承された理由は、料理に関わる店主同士の気持ちの行き来にあった!

現在、『驛の屋(えきのや)』には、ちえさん自身が考えて創り出した「驛の屋 臺灣鐵路便當(台湾駅弁)排骨飯」とともに「劉の店伝承(台湾弁当) 排骨飯」がメニューに並んでいます。

『劉の店』が静かにお店を閉じたあとも、あの排骨の味が名古屋『驛の屋』で食べることができるのは、たくさんの困難を乗り越えながらも、本物の味を追求し続けるちえさんの並々ならぬ努力、そして、その思いに強く共感した『劉の店』の劉さんの情熱によるものでした。

『劉の店』の味に慣れ親しんだ方には懐かしい味であるのはもちろん、ちえさんの台湾料理へのアツい思いも感じられる『驛の屋(えきのや)』。是非食べに行かれてみてはいかがでしょうか。その味・雰囲気はリアル台湾そのものです。

(撮影・文◎加賀ま波・松田義人)

●SHOP DATA

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店名:驛の屋(えきのや)

住:愛知県名古屋市中村区畑江通7丁目11
営:11:30~13:45、17:30~20:45 ※予約優先につき、要電話確認
休:不定休

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