フランス料理のシェフから家政婦に転身し、気軽でおいしい家庭料理レシピが大人気のタサン志麻さん。
そんな志麻さんのレシピには、いつもの料理が簡単においしくなる工夫が満載! 今回のレッスンテーマは「サーモンのマリネ」です。
志麻さんの「サーモンのマリネ」。むっちり濃厚な味わいにするコツ

志麻さんの「サーモンのマリネ」はうま味たっぷり
ごちそう感たっぷりの「サーモンのマリネ」。簡単においしくつくるコツを、志麻さんに教えてもらいました。
<ポイント1>塩をふって寝かせるだけでごちそうに

肉や魚に強めの塩をふって寝かせておくと、ほかの方法では出せないじんわりとしたおいしさが生まれます。食感も、肉はよりやわらかにしっとりと、魚はむっちりと濃厚に変化するのです。
魚の場合は塩抜きの過程が入るので、つい、「塩を減らして、塩抜きの手順をカットすればいいのでは?」と考えがちですが、この分量を入れないと、求める味わいと食感にはなりません。好みの塩気になるまで水抜きすればよいので、分量を守ってつくってみてください。
<ポイント2>塩と一緒に砂糖もふる
砂糖も一緒にふるのは、甘みをたすためでなく、味わいに厚みを出すため。この量なら甘くならないのでご安心を。
<ポイント3>ラップは空気が入らないように、ぴっちり巻く

ラップを巻いて寝かせる際、空気が入らないようにぴっちり巻いてください。味がより浸透しやすくなります。
<ポイント4>塩抜きしてオリーブオイルを塗れば、冷蔵庫で保存も可能

食べるときは、好みの味になるまで塩抜きします。端の部分はしょっぱく感じるので、味見は2枚ほど切って確かめて。
万能ネギの代わりにディルを使うと、「ザ・フレンチ」に。薄切りタマネギなど、サラダを添えてもおいしいです。
すぐに食べないときは塩抜きをしてからオリーブオイルを薄く塗り、ぴっちりラップをして冷蔵庫へ。2~3 日保存可能。
●サーモンのマリネ
【材料(4人分)】
サーモン(刺身用) 2さく(約450g)
A[塩適量(魚の重量の10%) 砂糖5g コショウ適量 オリーブオイル、ケッパー各適量]
万能ネギ(3~4cm長さに切る) 2~3本
レモン(くし形切り) 1切れ
【つくり方】
(1) サーモンはペーパータオルで軽く押さえ、余分な水気を取り除く。
(2) ボウルにAを混ぜ合わせ、(1)の両面にふる。ラップでぴっちりと包み、冷蔵庫でひと晩寝かせる。
(3) (2)の周りについたAをさっと洗い流す。たっぷりの水を入れたボウルの中で30分ほど塩抜きをする。ボウルの水を換え、好みの塩加減になるまでときどき味をみながら、さらに30分ほど塩抜きをする。
(4) 好みの塩加減になったら、ペーパータオルで水気をしっかりとふき取り、斜め薄切りにして器に並べる。オリーブオイルを回しかけ、ケッパーと万能ネギを散らし、レモンを添える。
計量単位は1カップ=200ml、大さじ1=15ml、小さじ1=5ml、1合=180mlです
『志麻さんのベストレシピ 料理のきほん編』では、「これだけは覚えておいてほしい」という志麻流“おいしい”をつくる20のルールを紹介しています。
また、現在発売中の『à table SHIMA vol.04 春号』(扶桑社刊)では、タサン家のデイリーごはんレシピをたっぷり掲載。定番料理やフランス人も大好きなジャガイモレシピ、新タマネギやアスパラを使った春レシピなど、楽しい特集が盛りだくさんです。
タサン志麻