自分と同じ事を100000人が軽い気持ちで呟いて、誰かの日常や命を奪ったとしたら

自分と同じ事を100000人が軽い気持ちで呟いて、誰かの日常や命を奪ったとしたら

  • かがみよかがみ
  • 更新日:2021/02/22
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その夫婦が有名であれ無名であれ、夫婦のあり方に関する決断をしたことに対して、心無い呟きを他人がネット上に放つ必要性は、無い。

私はそんな当たり前のことについて、今こうして文章を書き、発信しようとしている。……悲しい。

私は既婚者だ。私が個人的に思う、夫婦関係において最も辛い事は、破綻した関係のままに日常が続くこと。

例えばそんな日常を改善するために別居するのも、1つの「手段」だし、新たな日常を作り出すために離婚という法的制度を利用するのも、1つの「手段」である。

昨今SNS上では、有名人のとった「手段」に関して、「◯◯だからこうなったんだ」と決めつける様な呟きをよく見かける。また「◯◯なのに信じられない」と決断を切り捨てたり、「こういう数値があって~」などと統計の値を引っ張ってくる呟きも、少なくない。

しかし、外側からでは日常の中身はわからない。また、夫婦によって選ぶ「手段」はそれぞれだし、その決断の後に続く日常もそれぞれである。心無い呟きは、そんなそれぞれの日常を壊すものだと思う。

10年越しに友人から指摘された事実。「お前、いじめしてたよな」

ネットに放った心無い呟きは波となり、本人のすぐ側まで押し寄せる

これは、夫婦のあり方に限った話ではない。誰かがネット上に放った、たった1つの心無い呟きを、本人が見るとは限らない。しかし、そんな呟きが集まって、波となった時。それは本人のすぐ側まで、必ず押し寄せる。2020年、私達はその光景を何度も見てきた。誹謗中傷の波に飲まれて犠牲になってしまった方もいた。

SNS上ではその真っ黒い波に、積極的に乗る人もいたし、何気ない気持ちで便乗していた人もいた。しかし、そのトレンドに荷担した誰か1人だけが、唯一特別扱いを受けて罪に問われない理由は、全く無い。

「◯◯だからこうなったんだ」

「◯◯なのに信じられない」

「こういう数値があって~」

……1つ1つの呟きは、大して殺傷能力があるものではないのかもしれない。でも、「自分と同じ事を100000人が軽い気持ちで呟いて、それが誰かの日常や命を奪ったとしたら」……??その程度の想定は、もうSNSを使う全員が、出来なくてはならないと思う。

そしてその有名人のファンや、その有名人と同じ条件を抱えて生きている人の元にも、その波はやがて到達する。あの有名人を傷付けたその呟きが、自分にとって大切な誰かを、知らない内に飲み込んでいる可能性もあるのだ。

私にとって、有名人に投げ掛けられる誹謗中傷は、私の身近な人達が歩む進路を邪魔する石と同じだ。有名人1人に投げ掛けられた心無い呟きは、大勢の日常を阻害している。私はそれが気になるし、嫌なものは嫌なのだ。

誰かの日常を阻害する心ない呟きを見るたび不快になる

「画面の向こうに居る人の気持ちも考えよう」「誹謗中傷は人を殺す」。そんなことを、今の子ども達は学校や家庭で、考え、学びながら、大人になっていく。では既に大人になってしまった私達は、どの様にメディアリテラシーを学べば良いのだろう。

私は有名人ではないけれど、100点の親ではないし、妻としても至らない。お弁当だって冷凍食品を使う。部屋は散らかっているし、提出物もいつもギリギリで、だらしない。

もしも私が有名人だったなら、デビュー当初からスクープをぶち抜かれまくりで、すでに業界から干されているだろう。私が今パパラッチに追われていないのは、一般人だから。ただ、それだけだ。

ささいなことやプライベートなことで誹謗中傷を受ける有名人を見ると……私はただただ、いたたまれない気持ちになる。

私は少々、共感性が高すぎるのかもしれない。でもそれを恥じたくはないし、鈍感になりたくもない。私は有名人の日常を切り捨てないし、犠牲になってしまった人のことも絶対に忘れない。

私はこれからも変わらずに、誰かの日常を阻害する心無い呟きを見るたびに、きちんと「不快」になる私でいたい。

こんな時代を生きているのは有名人も私もみんな同じで孤独だ

こんな時代を生きているのは、有名人も、私も、家族も、友人も、そして心を失ったままにスマホを触る人も、みんな同じだ。そして今は、みんなが孤独だ。

そして更に、この先の時代。「多様性」がキーワードとなっていくだろう。それは望ましいことだ。しかし「多様性」が認められた社会が実現するという事は、極端に言い換えればお互いにとって「理解しがたい人」が増えるという事でもある。当たり前は消失する。下手をすれば、それぞれの孤独は深まるかもしれない。

では、誰かを理解できなかったら、その人を追い詰めてもいいのか?……そんな訳はない。だから。私も胡座をかかずに、価値観をアップデートしていく。そんな視点を持って、スマホに触れる。SNSは「多様性」を学ぶ上で必ず役に立つと、私は信じている。

小さなアクションであっても、この不快感をスルーせず発信したい

最後に、ここまで読んでくれたあなたへ。「筆者いくら、SNS向いてないよ」って、思いました?……確かに。でも例えば。私がこの不快感を、感じないフリをして、スルーしたとしたら……?それって、黒い波の存在を許しているっていう事になるんじゃないかな。……それは、嫌なんですよ。

かといって、心無い呟きに直接反論する事の不毛さも、現代人として身に染みて理解しているつもり。だから、私の小さなアクションが、これ。こんな気持ちが誰かに届けば、そして分かち合えたら。だから、私はこの場所で、こんな文章を書いています。

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