受発注一体で受注調整か 五輪談合疑惑、大会運営局元次長も家宅捜索

受発注一体で受注調整か 五輪談合疑惑、大会運営局元次長も家宅捜索

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/11/25
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電通本社に入る東京地検特捜部の係官ら=東京都港区で2022年11月25日午前9時58分、猪飼健史撮影

東京オリンピック・パラリンピック組織委員会が発注したテスト大会の計画立案業務の入札で談合が行われたとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は25日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、大手広告会社「電通」(東京都港区)とイベント会社「セレスポ」(豊島区)の本社を家宅捜索した。特捜部は大会組織委元幹部の自宅も捜索した。組織委では、電通やセレスポからの出向者がテスト大会の担当をしており、発注側と受注側が一体となって受注調整をした疑いがある。

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談合の疑いがあるのは、組織委が2018年に発注したテスト大会の「計画立案、計画支援業務」。組織委は競技会場ごとに計26件の一般競争入札を実施し、電通とセレスポを含む広告5社とイベント会社4社の計9社が落札した。落札総額は計約5億3000万円で、1件当たりの落札額は約6000万~約400万円。

電通はさいたまスーパーアリーナなど5件(落札総額約8000万円)、セレスポは国立競技場など5件(同約1億1500万円)を落札。広告会社では、組織委元理事の高橋治之被告(78)=受託収賄罪で起訴=に賄賂を渡したとして前社長らが贈賄罪で起訴された「ADKホールディングス」(港区)が特捜部に談合を認めたとされ、約1億円で3件を落札していた。特捜部などは電通、セレスポ、ADK以外も談合に関与した可能性があるとみている。特捜部は汚職事件の関係先として7月に電通を捜索しているが、今回は容疑対象として捜索した。

また、組織委側で家宅捜索を受けたのは、テスト大会の運営を担った大会運営局の元次長。関係者によると、同局には落札業者からの出向者が在籍し、入札前に企業側が希望する競技会場を反映した「割り振り表」を作成していた。この表は電通など受注側に共有されていたといい、特捜部は受注調整を裏付ける証拠とみている模様だ。

公取委は、悪質かつ重大な談合は行政処分にとどまらず刑事告発を前提とする「犯則調査」に乗り出す。公取委が先行して調査するのが通常だが、今回は異例の合同捜査となった。談合事件の犯則調査は19年の医薬品納入を巡る事件以来3年ぶり。公取委は容疑が固まれば、検事総長に個人・法人を刑事告発する。

捜索を受け、電通は「全容の解明に向けて調査に全面的に協力する」、セレスポは「当局の捜査に全面的に協力していく」とコメントした。【二村祐士朗、柿崎誠、井口慎太郎】

毎日新聞

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