CTでがん疑い見つけたのに伝達ミス、後に患者死亡 兵庫の県立病院

CTでがん疑い見つけたのに伝達ミス、後に患者死亡 兵庫の県立病院

  • 朝日新聞デジタル
  • 更新日:2023/05/26
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"県立丹波医療センターでの医療事故について説明する県の担当者ら=2023年5月25日午後3時1分、兵庫県庁、杉山あかり撮影"

兵庫県は、県立丹波医療センター(丹波市)で、がんの疑いを示すCT検査の結果を見過ごす医療事故があったと25日発表した。70代女性患者はその後死亡。県は過失を認め、賠償金1125万円を支払って遺族と和解する、としている。

県によると、患者は2021年8月、めまいがあり救急外来を受診。当直医の指示で検査したCTで肺の下部に影が見え、放射線科医は精密検査が必要だとするリポートを作った。

だが当直医が日勤の医師に引き継ぎをする際、CT検査をしたことを伝えず、精密検査はされなかった。

昨年8月、患者が別の診療所で受けたCT検査でステージ4の肺がんと判明し、脳や肝臓にも転移していた。同12月に死亡した。

県病院局企画課は「当直の交代時に、当直医がきちんと引き継ぎをするべきだった。再発防止に努める」としている。

同病院では19~20年にも、CT検査の画像にある肺の影を医師が見落とし、80代の患者がのちに死亡する医療事故があった。(杉山あかり)

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