米10月新築住宅販売件数、前月比0.4%増の74.5万戸―市場予想下回る

米10月新築住宅販売件数、前月比0.4%増の74.5万戸―市場予想下回る

  • モーニングスター
  • 更新日:2021/11/25
No image

<チェックポイント>●サプライチェーンの寸断で建築中物件の販売急減

●住宅価格は過去最高の40万7700ドル―前年比17.5%上昇

●住宅在庫は前月比2.9%増の38万9000戸―12年10カ月ぶりの高水準

米商務省が24日発表した10月新築住宅販売件数(季節調整済み)は前月比0.4%増の年率換74万5000戸と、9月の同7.1%増(改定前は14%増)からさらに伸び、4月(79万6000戸)以来6カ月ぶりの高水準となったが、市場予想の80万戸を下回った。

前年比は23.1%減と、9月の23.6%減からやや減少幅が縮小したが、5カ月連続で前年水準を下回った。

過去3カ月の販売件数の改定値は、7月が前回発表時の71万2000戸から7万4000戸、8月も70万2000戸から69万3000戸、9月も80万戸から74万2000戸と、いずれも引き下げられ、計7万5000戸の大幅な下方改定となった。

販売件数の内訳は、着工前時点での販売件数(バックログ)が前月比36%増の27万1000戸と増加に転じ、4月(27万8000戸)以来6カ月ぶりの高水準となり、全体を押し上げた。しかし、建築中の新築住宅の販売件数は同16.1%減の29万1000戸と急減し、20年6月以来1年4カ月ぶりの低水準となった。建築資材不足や労働者不足、さらには建築コストの上昇と相まって、建築が遅れているため。

地域別の販売件数は、全体の約6割を占め、販売件数が最も多い南部が前月比0.2%増(前年比16.7%減)の45万戸と、4カ月連続で増加し、全体を押し上げた。全体の約2割を占め、南部に続いて販売件数が多い西部は同1.1%減(同33.1%減)の18万4000戸にとどまった。北東部も同11.8%減(同26.8%減)の3万戸と急減したが、中西部は同11%増(同28.3%減)の8万1000戸と、2カ月連続で増加した。

住宅価格は中央値(季節調整前)で、前月比0.7%上昇の40万7700ドルと上昇に転じ、8月以来2カ月ぶりに過去最高値を更新した。前年比は17.5%上昇となった。最近のインフレの急加速やサプライチェーンのボトルネック(制約による品不足)で住宅価格の上昇が続いている。販売価格帯を見ても、40万ドル以上の高額物件の販売比率が54%と9月と一致したが、20万ドルから40万ドル未満の手ごろ物件の比率は9月の46%から44%に低下し、手ごろ物件が少ないため、より高額物件へのシフトが続いている。

住宅供給(在庫)をみると、10月の新築住宅在庫(着工前や建築中の住宅も含む、季節調整値)は前月比2.9%増(前年比37.0%増)の38万9000戸と増加に転じ、08年9月(39万5000戸)以来12年10カ月ぶりの高水準となった。これを10月の販売ペースで計算した新築住宅の在庫水準は6.3カ月相当(9月は6.1カ月分)と、8月(6.6カ月相当)以来2カ月ぶりの高水準となり、住宅建築業界が需要と供給のバランスが取れた容認可能な水準とする6カ月相当を5カ月連続で上回った。

住宅在庫のうち、すぐに販売できる完成戸数は在庫全体の9.8%(3万8000戸)と少なく、未着工件数も10万9000戸と全体の28%を占め、供給不足感が依然強い。在庫全体でも住宅バブル期の在庫水準(45万戸)の86%の水準にとどまっている。

<関連銘柄>

NASD投信<1545>、NYダウ投信<1546>、上場米国<1547>、

SPD500<1557>、NYダウ<1679>、NYダウブル<2040>、

NYダウベア<2041>

(イメージ写真提供:123RF)

増谷 栄一

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。
  • このエントリーをはてなブックマークに追加