まだまだ揉める米大統領選、トランプは一体何をしようとしているのか

まだまだ揉める米大統領選、トランプは一体何をしようとしているのか

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2020/11/22
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油断する明智光秀と虚をつく豊臣秀吉

まず初めに確認したいのは、現時点(11月21日の本稿執筆時)では、トランプ氏が敗北宣言をしていないので、「次期大統領の確定」は法的に行われていないということである。少なくとも、12月14日の選挙人投票が行われるまでは全く未定である。

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photo by Gettyimages

むしろ、まるでトランプ氏がごねてでもいるかのように敗北宣言を執拗に迫る民主党やバイデン氏には、トランプ氏が敗北宣言をしなければ困る理由でもあるのだろうか? 彼らが主張するように、すべてが公正に行われた結果ならば、物事が明らかになるまで待てばよいだけのことである。

そもそも、大統領選挙の「法廷闘争」で先行したのは2000年の「ブッシュ対ゴア」における民主党候補のアル・ゴア氏である。12月12日にアメリカ合衆国最高裁判所(連邦最高裁)が判決を下してようやくブッシュ氏の勝利が「確定」した。

したがって、バイデン氏や民主党の主張は、日本の特定野党が得意とする「ブーメラン」であり、米国民主党が日本の特定野党のようになりつつある象徴とも言える。

そして、特定野党になりつつある民主党の言い分をまともな検証もせず、そのまま無批判に報道するオールドメディアは、今や中国共産党の「人民日報」のような民主党御用メディア=「民主日報」とでも呼ぶべきであろう。

「メディアが大統領を決めるのではない」から、実際のところバイデン氏は、本能寺の変で「主君殺し」という大罪を犯したにもかかわらず「天下をとった」と慢心していた明智光秀に例えられるであろう。

よく思い起こしてほしいが、豊臣秀吉が「天下人」の座を固めたのは「清須会議」である。そして、会議が始まるまで多くの織田家の重臣たちは秀吉が信長の後を継ぐなどと夢にも思わなかった。

ところが、信長の孫ではあるがまだ幼児であった「まさかの」三法師を担ぎ上げる「奇策」によって会議の流れを逆転させ主導権を握ったのだ。もちろん、その前には「反秀吉派」にはわからないように周到な準備が行われていたことはよく知られている。

もし、「居眠りジョー」と揶揄されるバイデン氏のような人物がトランプ氏の立場であったらとっくにゲームオーバーなのかもしれない。しかし、トランプ氏がビジネスの世界で絶体絶命の危機を何回も乗り越えてきたことはよく知られている。失敗と見えるケースを逆手に取って、むしろ大成功に導いているのだ。だから、「失敗を重ねることによって成功してきた」ようにも思える。

米国初代大統領ジョージ・ワシントンも、総司令官時代は強大な英国軍に負けてばかりいて、9戦のうち3勝しかしなかったとされる。しかし「米国独立という戦争」には見事勝利した。

それではトランプ氏の「中国大返し」「清須会議」に匹敵する、「秘策」はどのようなものであろうか?

それは、秀吉が「中国大返し」の後「清須会議」でフィニッシュを決めたように概ね2つのステージに分かれる。

選挙不正は本当に無かったのか?

「トランプ大返し」を語るうえで、避けて通れないのが「選挙不正疑惑」である。民主党御用メディアでは、ほぼ無視されているが、良識ある市民の間では多くの情報が交換され、誰が犯人かは別にして、大規模な選挙不正が行われたと考えるべき情報がある。

ただ、余りにも不正の手口や件数が多く、数十件の項目を並べた不正手口一覧がネット上に出回るほどなので、思い切って重要ポイントだけに絞り込みたい。

1. 証言供述による多くの選挙不正に関する告発者が存在する
2. 統計学的に選挙不正が行われた可能性が高い
3. ドミニオンという電子投票システムにおいて票の操作が行われた可能性がある

1については、リスクを顧みず、多くの良心的な人々の告発があるが、一例として「ミシンガン州内部告発者がFOXニュースに出演」した映像を紹介する。

2については、まず「ベンフォードの法則」がある、聞きなれない言葉だと思うが、自然界に出てくるうちのある種(かなりたくさんある)数値の最初の桁の分布が「一様ではなく、ある特定の分布になっている」という法則である。

例えば、最初の桁が1である確率はほぼ3分の1であり、大きな数値ほど最初の桁に現れる確率は小さくなり、9になると最初の桁に現れる確率は20分の1よりも小さくなる。

金融・投資業界でも「決算書などの財務データ」が改ざんされていないかどうか確認するために使われることがある法則だ。財務データの数字がこの法則と整合性が無い場合、人間が作為的に手を加えたと推察するわけである。

この件については、鈴木貴博氏の「米大統領選でやはり『不正』があったかもしれない、ちょっとした状況証拠」記事が非常にわかりやすいと思う。

さらに、激戦州での投票率が異常に高い(例えばウィスコンシン州では90%を超えている……)とか、郵便投票の無効票が異常に少ないなどのほとんど真黒な疑惑もある。これについては朝香豊氏のブログ「統計的に見てあまりに異常! 激戦州でのバイデン票!」

が詳しい。

トランプ大返しAプラン

そして、「トランプ大返し」と密接に結び付くのが3のドミニオン社の投開票システムにおける問題である。

詳しくは、朝香豊氏のブログ、「だんだん見えてきた不正選挙の闇! ドミニオン社の背景!」を参照いただきたいが、この電子投票システムそのものの問題の他に、民主党のナンシー・ペロシ下院議長の顧問がドミニオン社の上級幹部であると伝えられるように、民主党や共産主義独裁国家との「ただならぬ」関係も浮上してきている。

色々な不正を追求して再集計に持ち込んでもバイデン氏優位は覆せないと言われる。州ごとの不正の細かな追求だけでは確かに難しいかもしれない。しかし、電子投票システムそのものの不正でトランプ氏が主張するように数百万票の書き換えが行われていたことが証明できれば、現在民主党御用メディアが報じている数字をひっくり返すことも可能だ。

あるいは、そこまで大きな不正であると「大統領選挙そのものが無効」であるとの判決があり得るかもしれない。事の重大さ・広範囲な影響を考えたときにそこまで最高裁判事が踏み込めるかどうかは非常に微妙な問題だ。しかし、エイミー・コニー・バレット氏を新たに任命し、共和党優位の布陣を敷いて準備をしていたことは、「清須会議」での秀吉の戦略を思わせる。

それでは、どのような理由にせよ12月14日の選挙人投票でどちらも270人を獲得できない場合はどうなるのか?

合衆国憲法修正12条によると、その場合の大統領の選出は2021年1月3日に招集される新議会に委ねられることになる。大統領は下院、副大統領は上院が選ぶ。

万が一、大統領選挙そのものが無効になった場合には、同時に行われる議会選挙も無効なのか?それとも大統領選挙だけが無効なのか? という問題が生じるが後者だと仮定しよう。

上院は、今回の選挙でも共和党優位は揺るがない見込みなので副大統領は共和党推薦者のペンス氏であろう。

下院は、民主党優位だというイメージがあるかもしれないが、この選挙は一般の議決とは異なり、50州が1名ずつ選出し合計50名の投票によって行われる。今回の選挙でも知事選などを見る限り「共和党優位の州の数」が多い。したがってトランプ氏が「めでたく大統領再選」となる可能性が高いわけである。

なお、1月20日の就任式までに大統領が選ばれなければ、上院が選んだ次期副大統領が大統領を代行することになっているので、その場合でも「トランプ政権継続」になるであろう。

これが「トランプ大返しAプラン」である。

もちろん、法廷闘争などのハードルは高いが、法廷闘争の結果がどのようなものであっても、要するに「12月14日に選挙人の投票で大統領が決まらなければトランプ氏再選」の可能性は極めて高いのだ。

12月14日で決まらない可能性は50%程度はあるのではないかと見ているが、トランプ氏のこれまでのビジネスの世界における「大返し」の実績を考えると「秘策を駆使」してトランプ優位に持ち込める確率は、実際にはもっと高いのではないだろうか?

トランプ大嫌いであるドイツのメルケル氏や、フランスのマクロン氏が早々とバイデン氏に祝辞を述べたのは理解できる。しかし、安倍氏がトランプ氏と極めて親しい関係を築いていた日本の菅首相が早々と祝辞を述べたり、早速電話会談を行ったことが「大失態」にならないかと心配している。

本稿執筆時点で、ロシアのプーチン氏はいまだにバイデン氏に祝辞を述べていない。また中国外務省は遅ればせながら祝辞を送ったが、習近平氏はまだだ。習近平氏とバイデン氏は、かなり以前だが25時間もの間(通訳を加えたのみで)2人だけの濃密な時間を過ごしたとされる関係だから、祝辞などいつでもいいと考えているのかもしれない。しかし、トランプ勝利の可能性を無視できないと思われる。

トランプ大返しBプラン

もちろん、Aプラン成功の可能性は「トランプ氏の勝負強さ」を除けば50%程度であろうから、失敗することも十分あり得る。

そこで準備していると思われるのがBプランである。

「民主党が自滅すれば 『実質的トランプ(共和党)勝利』である」というのがこの作戦の骨子だ。

選挙結果がどのようになっても、今回の選挙で「大打撃を受けたのは民主党」であることは間違い無い。

米国民主党は一言で言えば、「ビル・クリントンからジョー・バイデンにまで連なる、(新興)大企業や外国政府と結びつく金権政治家」と、「大企業に虐げられた国民の一部である左派」とが「同床異夢」で合体した組織である。

そして、今回の選挙で左派は、自分たちを代弁するサンダース氏などでは無く、金権政治家の本流であるバイデン氏擁立に手を貸した。しかしながら、不正選挙問題を語る以前に、トランプ政権下におけるパンデミックによる混乱や御用メディアによる恥も外聞もないプロパガンダにも関わらず、大接戦となった……

民数党左派党員にすれば「金権政治家たちに騙された」という気分になっているのではないだろうか? 実際、選挙不正疑惑告発者の中には民主党支持者もいるようだ。

大統領選挙勝ち負け云々以前に、モニカ・ルインスキー事件を引き起こした「アメリカの恥」とも言えるビル・クリントン氏以来のセックスと金、そして選挙を含めた不正を暴き出すことが、法廷闘争を含めたBプランの主軸だ。

民主党の中で、大企業と結びついて「政治でがっぽり金儲けをしている」のは幹部連中だけである。その闇がトランプ氏およびその支持者によって暴かれ、しかもトランプ氏が大統領でなくなれば、「外の敵に対抗するために一致団結していた」民主党という組織は「内ゲバ」によってもろくも崩れ去るのではないだろうか?

トランプ氏のBプランによって「民主党が2大政党の一角からどのように滑り落ちるのか」についての詳細は、近日中に別稿で詳しく解説するつもりだ。もし、民主党を自滅させ、共和党の圧倒的優位な状況を作り出すことができれば、まさにトランプ氏は英雄である。

2024年選挙の話がすでに出ているようだが、トランプ氏本人が出馬しなくても、家族を含む後継者のだれかが、共和党圧倒的優位の中で迅速に改革を成し遂げていくであろう。

Bプランの場合は、結果が出るまで少々忍耐が必要だが、長い目で見れば結局「トランプ勝利」に終わる公算が高いと考える。

すべての人を永遠にだますことはできない……

10月27日の記事「第2次南北戦争も―選挙結果がどうなっても米国の分断は避けられない」で述べたように、第2次南北戦争さえ起こりかねない米国の混迷の中で思い起こすべきは、共和党から誕生した初めての大統領である、エイブラハム・リンカーンの有名な言葉である。

すべての人を少しの間騙すことはできる。
一部の人を永遠に騙すこともできる。
しかし、すべての人を永遠に騙すことはできない。

いくら民主党の御用メディアが、「報道しない自由」を駆使し、「拡散制限」を行っても「すべての人を永遠に欺くことはできない」のである。

リンカーンは奴隷解放を目指す北軍(共和党)を率いて南軍(民主党)と戦い、4万5000人の死傷者を出したゲティスバーグの戦いの後同地の国立戦没者墓地の奉献式で演説を行ったが、その際に<人民の人民による人民のための政治>という名言も残している。

リンカーンの目指した<人民の人民による人民のための政治>を守るための戦いはまだこれからも続く。

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