池の水サイダー&肉の城壁を生んだテレ東『今日からやる会議』のガチすぎる魅力とは?

池の水サイダー&肉の城壁を生んだテレ東『今日からやる会議』のガチすぎる魅力とは?

  • Business Journal
  • 更新日:2021/05/02
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「今日からやる会議(テレビ東京)の番組情報ページ | テレビ東京」より

実験的かつ挑戦的なテレビ番組を得意とするテレビ東京。『ゴッドタン』に『緊急SOS!池の水ぜんぶ抜く大作戦』といった個性的な番組シリーズが人気の中、『今日からやる会議』という前代未聞の番組が放送されていることをご存知だろうか?

『今日からやる会議』(土曜深夜2:10~2:35)は2020年1月にスタートした番組で、出演者はお笑いコンビのカミナリとさらば青春の光に、テレ東で働く現役のスタッフたち。内容は、芸人2組がテレ東とタッグを組み、テレ東発の新プロジェクトを立ち上げ、今までにない新商品やサービスを提供して稼ごうというもの。彼らが番組に出演する際のギャラはなく、ビジネスの成功報酬から支払われるという斬新かつ画期的な仕組みになっている。

次々に新プロジェクトを立ち上げて商品化・販売をして利益を出さないと自分たちのギャラが出ないということもあり、会議に臨む4人の本気度は高く、3~4時間に及ぶこともざらにある。

そんなガチ加減が功を奏して、この1年弱の間にさまざまなコラボ商品を生み続けている。また、はじめは新商品を発売しても振るわなかったが、失敗からも学びを得て、一歩ずつ成長している。まさに、現代にふさわしい芸人ビジネスドキュメンタリーなのだ。

「池の水サイダー」は1万本以上を販売

『今日からやる会議』は番組名の通り、テレ東の会議室で真剣に新規プロジェクト立案に取り組む様子がメインとなっている。芸人4人が次々にアイデアを出していき、テレ東のスタッフはその実現をサポートするという役割だ。

注目したいのが、やはり芸人である彼らの、想像のななめ上をいくアイデアの数々。

また、芸人とテレビ局の番組スタッフだけでは心もとないため、新規ビジネスをスタートする際には、その道のプロを「賢人」として招き、各業界の常識やビジネスノウハウをレクチャーしてもらう。そして、そこで学んだことを土台にアイデアを出していくのだ。

たとえば、1人目の賢人として有名編集者の箕輪厚介氏を招いたときには、「テレビ東京の番組にはコアなファンがついているはずなので、その視聴者の熱量をお金に変える新規ビジネスを立ち上げた方がいい」とアドバイスを受けた。

そこから生まれた代表的な商品が、『池の水ぜんぶ抜く大作戦』とコラボした「池の水サイダー」だ。番組プロデューサーに商品化の許可を得て、池の水のような色味と臭さがあるけれど、なぜかおいしいという不思議な炭酸飲料を1万2000本製造した。すると、番組を見ていたゲームセンターのクレーンゲーム用グッズの企画運営をする会社が、販売先として手を挙げた。さらに、ヴィレッジヴァンガードでの販売も決まって、1万1807本を販売。1人当たり5万5620円の報酬をゲットした。

また、「池の水サイダー」の製造本数を決める会議では、ロットを上げて原価を下げたいカミナリ&さらばが、赤字を出したくないテレ東社員を説得するシーンも。芸人vs番組スタッフの臨場感漂う攻防戦も楽しい。

デカ盛りハンター×オリジン弁当の「肉の城壁」

現時点における『今日からやる会議』発の最大のヒット商品といえば、『デカ盛りハンター』とオリジン弁当とのコラボ弁当「肉の城壁」だ。これは大食いブームを受けて立ち上がったデカ盛り弁当プロジェクトで、改良に改良を重ねて完成させた自慢の逸品。

8種類の肉料理にエビフライがプラスされ、総重量5kg&1万2000kcalオーバーの「肉の城壁」(6290円/税別)に加えて、デカ盛り入門編とも言える「肉の城壁Jr.」(1290円/税別)の2商品を販売した。

プロジェクト発案者の4人は、オリジンで行われた商品化会議にも参加。最後の砦であるオリジン上層部に向けて、共に「肉の城壁」をつくってきたオリジン側のスタッフとチーム一丸となって必死でプレゼンした。さらに4人は「肉の城壁」プロジェクトに込めた熱い想いを訴え、上層部からの厳しい質問に答え続けて、なんとか全員一致で合格を勝ち取った。

最後に「5kg超えの『肉の城壁』を箸で食べるのは難しいのではないか?」という指摘に緊張感が走ったが、その直後に出てきた「(シェアするために)オリジナルのしゃもじをサービスするなどを考えてほしい」と逆提案されるシーンには、胸に込み上げるものがあった。

そんなドラマを経て発売にこぎ着けたこちらの2品は、今年の2~3月の限定発売だったが、発売から3日目にして「肉の城壁」が90食、「肉の城壁Jr.」が6909食も購入され、合計で947万8710円を売り上げた。また、販売1カ月で「肉の城壁」が459食、「肉の城壁Jr.」が3万4166食購入され、売り上げは合計4696万1250円に。

販売中は、お笑い芸人や有名大食いユーチューバーのおかげで大きな話題を呼び、販売期間が終わるとSNSで販売終了を惜しむ声が多数見られた。

番組収録から放送までは約1カ月のタイムラグがあるため、デカ盛り弁当プロジェクトの最終的な売り上げ報告やギャラ支給回はまだ放送されていない。どのくらいの金額を売り上げたのか。また、彼らへの報酬額の発表が楽しみだ。

赤字やストップ中のプロジェクトも

「池の水サイダー」や「肉の城壁」のような成功プロジェクトもあれば、いまだ赤字のままのプロジェクトや、新型コロナによる情勢の変化でスタートできないプロジェクトもある。

・いい旅夢気分×バスツアー
新型コロナによりプロジェクトストップ

・2組のネタVR
各コンビは1000円、2組セットは1500円で発売中

・新東京土産 東京フォーク・TOKYOスプーン
フォークとスプーンセットにして、税別2800円でロフトなどで販売中

・AI VTuber タミ子
グッズやLINEスタンプを発売中

・漫画「ザ・ゲリラ」
DMM電子書籍にて連載(現在は連載終了)

この他にも、「テレ東 冬のあったかパーク」では、あったかコラボメニューも考案したりと、いろいろなプロジェクトが展開されている。

新ビジネスに挑戦するおもしろさと難しさをリアルに教えてくれる『今日からやる会議』。コロナ禍で働き方が激変する中、会社に頼ってばかりではいけない、自分でも何か事業を立ち上げてみようか、と思っている人にとっては、うってつけの番組だろう。また、ベンチャー企業はもちろん、事業転換を考えている経営者にとっても、おもしろい発見があるだろう。

ビジネスマインドを変えるタイミングが来ている今、既成概念にとらわれず、凝り固まった常識を捨てて、新しいアイデアを生み出したいのなら、小難しい本を読むよりも、気軽に楽しめるこちらの番組を見ることから始めてもいいかもしれない。

・『今日からやる会議』は「TVer」で全話無料配信中

(文=安倍川モチ子/フリーライター)

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