なぜ「二輪車駐車場」は増えない? 都市部では「探すだけで一苦労」 クルマと異なるバイク事情とは

なぜ「二輪車駐車場」は増えない? 都市部では「探すだけで一苦労」 クルマと異なるバイク事情とは

  • くるまのニュース
  • 更新日:2022/09/23

駐める所がない!? 意外なオートバイパーキング事情とは

日本をクルマやオートバイで旅をしていると、このふたつの移動手段に大きな違いがあることが分かります。

それはとくに都市部で感じることですが、駐車場の数の違いです。クルマとバイクではどのように駐車事情が異なるのでしょうか。またバイク用駐車はなぜ増えないのでしょうか。

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なぜバイク専用駐車場は増えないのか? とくに125cc以上の排気量では駐める場所に困るケースも多いという

クルマは、都市部でも地方でも駐める場所に事欠きません。

【画像】クルマ用駐車場にバイクはOK? バイク専用ってどんなトコ? 実際の場所を見る!(19枚)

公共駐車場やコインパーキングが大抵の場所に設置されているのは、周知の通りで、さらに場所によってはパーキングメーターもあります。

一方のオートバイはというと、駐車場所を探すのが大変です。

観光地でさえも、オートバイ用の駐車スペースはごくわずかしか用意されていないということもしばしば。どうしてこんなことになっているのでしょうか。

筆者(山崎友貴)が10代、20代にバイクで全国を走り回っていた頃は、オートバイはどこに駐めてもいいというような風潮がありました。

路肩や歩道はもちろんのこと、ちょっと空いているスペースにバイクを駐めても咎められることはほとんどありません。しかし平成18年に事情は一変します。駐車場法の改正です。

駐車場法が変えられたことにより、自動二輪車、つまりオートバイも「自動車」として定義されるようになり、駐車場に駐めないと放置車両として取り締まられるようになったのです。

それをきっかけに、国土交通省や業界団体の日本二輪車安全普及協会が中心となって、地方自治体や民間にオートバイ用の駐車スペースを確保するよう働きかけが行われるようになりました。

地方自治体には駐輪場のオートバイへの開放、民間には有料駐車場の設置が促されたわけです。

都市部では、以前よりはオートバイ専用駐車場が見られるようになったとはいえ、それも少数。

駐輪場にしても、125cc以下の原動機付き自転車の駐車は可能でも、中型二輪以上のオートバイは駐められないことが多いのです。

この現状について、国土交通省に現状を聞いてみました。

「平成18年の駐車場法改正を機に、国土交通省と業界団体などが連携して、自動二輪車用駐車場確保の取り組みを続けてまいりました。

地方自治体や民間などの協力もあって、平成18年と比べると現在は約10倍の自動二輪車駐車場を確保するに至っています」

たしかに数は増えているようですが、中型・大型バイクが駐める場所は明らかに不足しています。その状況を国土交通省はどのように考えているのでしょうか。

「たしかにそのような状況は、駐車場政策担当者会議などで報告をいただいております。

しかし、現状のデータには駐車可能な排気量までは入っていないため、中型・大型自動二輪車用の駐車スペースがどれほど確保されているのかが当省でも把握できていません。

今後はさらに細かいデータを取り、中型・大型自動二輪車の駐車場確保をさらに進めてまいりたいと思います」

なぜ民間のオートバイ用駐車場は増えない?

しかし、なぜ民間のオートバイ用駐車場は増えないのでしょうか。大手のコインパーキング運営会社数社に聞いてみましたが、各社とも要領を得ない返事です。

そこで、国交省と共にオートバイの駐車場確保を推進している日本二輪車普及安全協会に話を聞いてみました。

すると、対応してくれた担当者の私見としながらも、ある事情を聞かせてくれました。

「私たちも民間の運営会社などに協力を依頼しており、その数は以前よりも増えてきていると思います。

当協会のHPには『全国バイク駐車場・駐輪場案内』というページを開設しており、現在約3万箇所の駐車場や駐輪場が登録されております。

しかし、都市部でその数は少なく、大きなバイクを駐める環境はまだまだと思っております。

個人的な見解ですが、都市部とくに繁華街などにオートバイ用の駐車場がなかなかできないのは、やはり収益性が関連しているのではないでしょうか」

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原付きであれば自転車置場(駐輪場)に置けるケースもある

設置の投資のわりに利益率が低いというのです。この点については、国交省も同じ様な見解を持っていました。

ちなみに意外と知られていないのですが、路肩に設置されたパーキングメーターの枠にもオートバイを駐車することが可能です。

1枠1台で、駐車時間は60分と限られますが、お金を支払えば駐禁違反に問われることはありません。昨今では60分100円の二輪車専用枠も設けられるようになりました。

徐々に増えているオートバイの駐車場ですが、冒頭で述べたように十分に整っている状態とはいえません。

地方都市に宿泊する場合に、まずオートバイの駐車ができるかを調べなければ宿泊施設を予約することができないような状態です。

コロナ禍もあって、ここ2、3年はオートバイブームとなっていますが、1980年代のような黄金期を取り戻すには、インフラの整備が不可欠といえそうです。

山崎友貴

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