
テレビ西日本
19日、最新の土地の価格「基準地価」が発表されました。
地価が急上昇した福岡のエリアを取材しました。

「天神ビッグバン」
19日発表された最新の「基準地価」。
今年7月1日時点の福岡県内の1平方メートルあたりの平均価格は約15万円。
前の年と比べて4.2パーセントの上昇で価格が上がるのは実に「8年連続」です。
◆日本不動産研究所九州支社 高田卓巳次長
「福岡市については、天神ビッグバン等で再開発が行われて、都市の機能更新が行われているし、インフラ整備等も行われているので、投資家にとっては投資の材料がある」

「ザ・リッツ・カールトン福岡」
福岡県内の地価を押し上げている大きな要因の1つが、福岡市の再開発プロジェクト「天神ビッグバン」です。
今年6月には九州初の高級5つ星ホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」が開業するなど天神エリアの街の景色は日々、変わり続けています。

福岡ビルの向かいに位置する「天神1丁目」
そんな中、福岡県内922の基準地のうち最も価格が高かったのは、建て替え工事が進む福岡ビルの向かいに位置する「天神1丁目」の一角です。
地価は1平方メートルあたり880万円。
トップになるのは7年連続です。
◆日本不動産研究所九州支社 高田卓巳次長
「優良立地に立つオフィスがほしいという方たちが非常に多い状況がまだ続いているので、オフィスの需要と供給が非常に激しいということで再び地価が上昇」
さらに、再開発プロジェクト「博多コネクティッド」が進む「博多エリア」もオフィス需要が活況で、駅から徒歩10分圏内の「博多駅東3丁目」の土地は、1平方メートルあたり143万円。
上昇率は18.2%と去年より拡大しました。

「桜並木駅」周辺
一方、気になる住宅地の注目エリアは?
◆西方リポーター
「住宅地の注目エリアはこちら工事が進められている西鉄大牟田線の新しい駅『桜並木駅』です。この周辺が土地の価格が上がっているんです。」

西鉄天神大牟田線 雑餉隈駅周辺~下大利駅周辺 約5・2キロを高架化
西鉄天神大牟田線では去年8月、福岡市博多区にある雑餉隈駅周辺から、大野城市にある下大利駅周辺までの区間、約5・2キロの線路が高架に切り替えられ新しい駅「桜並木駅」が今年度の後半に開業します。
新駅の開業に伴い利便性の向上が期待されることから、駅の周辺では「分譲マンション」の建設などが急ピッチで進んでいます。
◆地元住民
「うれしい。(駅が)早くできんかなと思って待ってる」
Q今不便ですか?
◆地元住民
「今不便です」
◆地元住民
「土地がこれからどんどんあがっていくから、税金がどうなるかそっちのほうが心配」

「西春町3丁目」
桜並木駅から近い閑静な住宅街「西春町3丁目」の地価は、前の年より15%以上アップし1平方メートルあたり21万円に。福岡県内の住宅地でトップの上昇率となりました。
◆日本不動産研究所九州支社 高田卓巳次長
「マンション用地不足が続いていて、マンション用地不足がこれまであまり注目されなかったエリアまで波及している。新駅ができることによって、居住利便性のさらなる向上が期待されて地価が上昇」
専門家は「福岡県内の地価の上昇傾向はもうしばらく続く」とみています。