元プロは「アカンって絶対に思われたくない」 高校監督として3年...元阪神左腕の覚悟

元プロは「アカンって絶対に思われたくない」 高校監督として3年...元阪神左腕の覚悟

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  • 更新日:2022/11/25
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遠山昭治氏が率いる浪速高はオリ近藤、元オリ大引氏、巨人ドラ3田中らを輩出

阪神とロッテでプレーした遠山昭治氏は、大阪・浪速高校の硬式野球部監督を2019年11月から務めている。今年の秋季大阪大会は4回戦で上宮太子に7-9で敗戦。来年以降の巻き返しを期して指導に取り組んでいるが、生徒たちの力量アップ以外に、ここへきて変わってきたことがあるという。それは中学生たちからの「浪速で野球をやりたい」という声。「もちろん、まだまだですけど、3年目でようやく少しずつ……」。その背景には地道な活動があった。

遠山氏は監督を引き受けたものの、当初はコロナ禍で対外試合も軒並み中止となった。「一番しんどい思いをしているのは生徒たちだから、そのケアとかが第一でした。その間にいろいろ学ぶこともありましたけどね」。合間にやっていたのがボーイズなど少年野球チームへの挨拶回りだ。大阪では強豪チームが多い上に、高校から大阪以外の地域に進学する中学生も少なくない。やはりPRは必要になるという。

「クラブチーム、ボーイズ、シニア、ヤング……。あの子がどうとかではなく、行けるところは全部行くような感じ。もともとタイガースのファンでしたとか言っていただいて、話を聞いてもらえたのはありがたかったですね」。説明もシンプルだ。「やみくもに甲子園に行きますとかは言いません。社会的なことも含めて3年間指導して、大学に進んだ後にプロにいけるかも、という生徒を育てたいと思っています」。

来年創立100周年を迎える浪速高は文武両道を目指しており、実際、浪速高出身のプロ選手はそういう傾向にある。いずれも遠山氏の監督就任以前の選手だが、オリックスの近藤大亮投手は大商大、パナソニックを経てプロ入り。オリックス、日本ハム、ヤクルトで内野手として活躍した大引啓次氏は法大に進んだ。今年のドラフト会議で巨人から3位指名された田中千晴投手も国学院大に進学して、その素質を開花させている。

30代の野球部顧問の“育成”にも努めている

その流れも踏まえて活動を積み重ねたことで、反応が変わってきたという。「(監督に就任して)3年目になってから『浪速に興味を持っている子がいますよ』って話がよくあるようになったんですよ」。現在の部員たちも確実に力をつけており、楽しみは増している状況。加えて、来年、再来年と夢は広がるばかりだ。「僕が監督をやっている間だけじゃなくて、それ以降もずっと続くようにしなければいけないですからね」と意気込んでいる。

そのために30代前半の野球部顧問についても「指導者として育てなければいけないと思っている」と話す。「顧問が投手経験者なので、投手のことを任せています。教えなければいけないという責任感を持たせなければいけないのでね」。そうはいっても遠山監督も投手出身。どうしても指摘しなければいけない時もある。「その時は顧問にもこういうことを生徒に言ったからねって伝えていますよ」。その辺も抜かりなしだ。

元プロ野球選手が高校野球の監督に就任するケースは近年、増加している。遠山氏は「だから、僕はちゃんとしなければって思うんです。元プロはアカンって絶対に思われたくないから」と強調する。もちろん、現役時代の経験、思い出が生かされることも多々あるという。たとえば古巣・阪神の監督に就任した岡田彰布氏とのこと。それは阪神時代のピッチャー・遠山、セカンド・岡田の関係での出来事だった。「ピンチの時にマウンドで……」。(山口真司 / Shinji Yamaguchi)

山口真司 / Shinji Yamaguchi

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