フォルクスワーゲン「ポロ」vs 日産「オーラ」使い勝手もコスパもいい最強コンパクトカー対決

フォルクスワーゲン「ポロ」vs 日産「オーラ」使い勝手もコスパもいい最強コンパクトカー対決

  • @DIME
  • 更新日:2022/11/26
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低燃費なのにスポーツカーのようにキビキビ走るコンパクトカーが増えてきた。そこで最も旬な、日本とドイツの2台を比較試乗した。

ファミリーカーといえば、ここ数年大人数がゆったり乗れるミニバンやSUVが人気だった。しかし、日本でも欧州でも乗用車の販売ランキング上位には、必ずコンパクトカーがランクインしている。全長4m前後の、リアにハッチゲートを備えたコンパクトカーは、今でも欧州ではファミリーカーの中心的存在であり、メーカー各社はこのクラスの開発に注力している。脱炭素化や電動化という流れの中、伝統的なコンパクトカーもフルモデルチェンジを果たして、日本に投入されている。

フォルクスワーゲン(以下VW)『ポロ』は、数多くある欧州コンパクトカーの中でも特に歴史のあるモデル。初代は1975年にデビューし、これまで世界で累計1800万台以上を販売、世界で最も成功したコンパクトカーともいわれている。同社のベストセラーカー『ゴルフ』のワンランク下に位置する人気モデルだ。

日本に導入されたのは1996年からだが、すでに30万台以上を販売し、おしゃれでカジュアルな雰囲気と国産車に対抗できる戦略的な価格で人気となっている。その最新モデルが今年6月に上陸。6代目となる新型は上級モデルに採用されている先進安全装備や快適装備を搭載しながらベースモデルは257万2000円、ほぼフル装備の最上級モデルでも329万9000円に抑えられている。

迎え撃つのは日産『オーラ』。昨年6月に登場し、今年8月に改良を果たした日産のプレミアムコンパクトカーだ。ベースになった『ノート』は5ナンバーサイズだが『オーラ』は全幅を拡大、グローバル基準に合わせて3ナンバーサイズとなって静粛性や快適性を向上させている。

パワーユニットは同社独自のハイブリッド技術「e-POWER」を採用。この技術によりエコとスポーツを両立させることに成功した。27.2km/Lの低燃費と、0〜100km/hの加速が6秒台というスポーツカーレベルの加速性能を実現している。エンジン+モーターによるハイブリッド車はこういった高い性能を実現できる点が強みともいえる。

一方の『ポロ』も特に高速域に入ってからの操縦安定性や、燃費の伸びが印象的だった。エコモードでもしっかりとした走りが楽しめるのは、高速走行を重視するドイツ車らしい特徴だ。それぞれの特徴を見極めて選択してほしい。

最大の武器はクラスを超えた走りと先進装備

フォルクスワーゲン『ポロ』

Specification
■全長×全幅×全高:4085×1750×1450mm
■ホイールベース:2550mm
■車両重量:1190kg
■排気量:1000cc
■エンジン形式:直列3気筒DOHCガソリンターボ
■最高出力:95PS/5000〜5500rpm
■最大トルク:175Nm/1600〜3500rpm
■変速機:7速AT(DSG)
■燃費:17.1km/L(WLTCモード)
■車両本体価格:257万2000円
※「R-Line」

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ヘッドライトはLEDマトリックスを採用。新型はヘッドライトからフロントグリル下部を縁取るようにLEDのライトバーがつながっている。全幅は『オーラ』より15mm大きい。

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ホイールベースは『オーラ』より30mm短く、全長は40mm長い。さらに全高は75mmも低いプロポーションで『ゴルフ』とも共通したデザインを踏襲。タイヤの扁平率は45でホイールは17インチ。

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テールランプは左右独立のLEDを採用、フロントとは異なる印象を持たせている。リアゲートを開く時は大きなVWマークを押す。バンパー下のマフラーは存在感がある。

2021-2022日本カー・オブ・ザ・イヤーに選出

日産『オーラ』

Specification
■全長×全幅×全高:4045×1735×1525mm
■ホイールベース:2580mm
■車両重量:1260kg
■排気量:1200cc
■エンジン形式:直列3気筒DOHCガソリン+交流同期モーター
■最高出力:82PS/6000rpm+136PS
■最大トルク:103Nm/4800rpm+300Nm
■変速機:電気式無段
■燃費:27.2km/L(WLTCモード)
■車両本体価格:265万4300円
※「Gグレード」

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フロントマスクの基本デザインは『ノート』と同じ。フロントフェンダーはブリスタータイプになりワイド感を強調。左右の空気取り込み口は新世代のデザイン手法か。

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ルーフを黒くし、ボディーを上下ツートーンに塗り分けた仕様はワゴンのような雰囲気。おとなしいファミリーカーを思わせる雰囲気だが、走りはスポーツカーレベル。

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リアフェンダーもワイドになった。リアコンビネーションランプはLEDで、左右のランプを横一文字でつないでいる。リアウインドウは小さめだが、カメラを標準装備し後方視界を確保。

使いやすさと快適性を追求した最新のコンパクトカー

フォルクスワーゲン『ポロ』

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エンジンルーム

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レギュラーガソリンを使用する直列3気筒1.0Lターボエンジンを新たに開発。運転モードは「ノーマル」より「エコ」のほうがスムーズ。

運転席と各種装備

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インフォテインメントシステムを内蔵したインパネ。操作系は指先のタッチとスライドで区別されており、誤操作も少ない。

シートスペース

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前席は座面前方がやや高めで背中のホールド性は良好。座席全体はレバーとダイヤルで調節する。運転席からの視界も良い。

ラゲージスペース

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ラゲージスペースの床面は上下2段で使用できる。後席背もたれは4対6で分割可倒し、床面はややナナメになるがフラット。

【 ココがポイント!】高速道路など長距離移動での安全性が向上

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上級モデルの先進安全装備や快適装備を数多く採用。同一車線内全車速運転支援システム「Travel Assist」はあらかじめ設定した車速内で前走車との車間および走行レーンの維持をサポートする。

【 ココがポイント!】サイドブレーキは手で引き上げるタイプ

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前席中間部にATシフトレバーとサイドブレーキレバーを配置。サイドブレーキレバーは手で引き上げる古いタイプだが確実性があり今でも使いやすいという人も多い。

日産『オーラ』

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エンジンルーム

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ガソリンエンジンは直列3気筒1.2L、モーターは136PS、300Nmと強力。これらが前輪を駆動する。4WD車は68PS、100Nmが加わる。

運転席と各種装備

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メーターなどの表示系はインパネ埋め込み型ではなく、1枚の横長スクリーンを立てるようにしてレイアウトされている。

シートスペース

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ツイード地と合皮を組み合わせたシート。前席の間のコンソールは高めで、下段にも空間があり小物類を置くことができる。

ラゲージスペース

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床下には大型のトレイを配置。取り外せば、深さは約130mmになりゴルフバッグを収納することができる。

【 ココがポイント!】操作系をコンパクトに集約したモダンなインテリア

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シフトは四角型のツマミを動かして操作する。ドライブモードのスイッチもセンターコンソールに内蔵。この下に小物置きのスペースが用意されている。

【 ココがポイント!】BOSEのサウンドが楽しめるヘッドレスト

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BOSEと共同開発したサウンドシステムを装備。運転席と助手席のヘッドレストにスピーカーを内蔵し、プレミアムな音響を実現。全グレードにメーカーオプションとして設定。

上質感とコスパの高さで『オーラ』に軍配

フォルクスワーゲン『ポロ』

[運転性能]ノーマルとスポーツモードの切り替え時にターボの段付きがある。エコモードで走るのがベストかもしれない。17点

[居住性]前席はホールド性、視界ともに良好。後席は沈み込みと閉塞感が気になる。ラゲージスペースは実用的だ。17点

[装備の充実度]4つあるグレードのうち上位の2グレードは先進安全装備が充実しており上級モデル並み。国産車に近い感覚。18点

[デザイン]キープコンセプトだがフロントマスクのランプの使い方やサイドのエッジの効かせ方は安定感を感じさせる。18点

[爽快感]圧倒的な加速やスポーツ走行はできないがボディーの剛性や重厚な感覚は国産のコンパクトカーにはない特徴だ。18点

[評価点数]88点

日産『オーラ』

[運転性能]パドルシフトがなく、エンジン始動音も気になる。操作感覚も決してスポーティーではないが加速力はスゴい。18点

[居住性]運転席の視界は抜群に良い。後席も床はほぼフラットで大人2名が快適に座れる。ラゲージスペースも実用的だ。19点

[装備の充実度]プロパイロットはセットオプションだがそのほかの安全装備についてはベースモデルでも標準で搭載されている。18点

[デザイン]『ノート』の派生モデルなのでブリスターフェンダーぐらいしか個性を感じる部分がない。次世代に期待。17点

[爽快感]ハイパワーハイブリッドを搭載しているが性格はあくまでファミリーモデル。足回りやブレーキの改良に期待したい。18点

[評価点数]90点

【OTHER CHOICE】意外と価格差が少ない国産車と輸入車のコンパクトカー

今回紹介した2台は全長4m前後のコンパクトカー。このクラスで国産車と輸入車を比較する時、決定的に違うのは車両本体価格だと思う人も多いだろう。国産車で全長4mクラスはホンダ『フィット』、トヨタ『アクア』、日産『ノート』、マツダ『Mazda2』が挙げられる。いずれも150万~290万円ぐらい。一方、輸入車を調べてみると、プジョー『208』、シトロエン『C3』『C3 AirCross』、ミニ『MINI5ドア』、アウディ『A1』と意外と多い。価格も『208』は284万5000円~、『MINI』は298万円~、『A1』も300万円~と、国産同クラスの上級モデルと大差はなかった。輸入車はある程度の装備も付いている場合が多いので実質的な価格差はもう少し縮まる。さらに4m以下の輸入車もミニ『MINI3ドア』やルノー『トゥインゴ』、フィアット『パンダ』『500』など揃っており価格も安い。クルマを選ぶ時は先入観にとらわれず丁寧に調べると、意外なクルマも候補に入る可能性がある。

シトロエン『C3』

265万8000円~

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ホンダ『フィット』

155万7601円~

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文/石川真禧照

※本記事内に記載されている商品やサービスの価格は2022年9月30日時点のもので変更になる場合があります。ご了承ください。

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