
ブルペンで投げ込んだ後、黙々と走り込む栗林(撮影・田中太一)
「オープン戦、広島1-2オリックス」(18日、マツダスタジアム)
広島・栗林良吏投手(26)が18日、マツダスタジアムで行われた試合前練習に参加。侍ジャパンを離脱後、初めてブルペン入りし、捕手を座らせて43球を投げた。離脱の要因となった腰椎椎間板症も問題なし。19日も異変がなければ、実戦登板へと段階を上げる。早ければ21日からのロッテとのオープン戦(ゾゾ)に登板し、開幕を目指す。
WBC1次リーグ最終戦となった、12日・オーストラリア戦の試合前以来となるブルペンでの投球。投げ終えた栗林の表情は、晴れ晴れとしていた。
「楽しかったです。43球投げました。楽しかったので。本当は20、30球で終わる予定だったんですけど」
楽しかった-。投手として投げられる喜びが、笑顔となって表れた。
「100%でいきました。自分的には良かったなと思っています。感触も良かったし、体も良かったです」
初戦の9日・中国戦の試合中、ブルペンで登板前のルーティンであるストレッチをしている際に、腰に違和感を覚えた。これが離脱の要因となったが、現在は気にならないまでに回復した。
「明日の反応が良ければ、次の段階に進みたい。きょうは体の状態も100点。満足しています」
侍ジャパンでは強化試合にも登板しており、腰に問題がなく投げられるのであれば、オープン戦登板など次の段階へもスムーズに進める。31日の開幕戦を目指す上で必要な登板数を問われると「2試合投げたいですけど、オープン戦で投げなくても対打者は投げられる。そこは相談しながら」と話した。最短で21日からのロッテ2連戦、そして週末のソフトバンク3連戦のいずれか2試合に投げられれば理想的。雨天中止などがあった場合でも、シート打撃などで補うことが可能だ。
昨年末から取り組んできたWBC球への対応。今度はNPB球へと戻るがこちらも大きな問題はなさそうだ。
「投げやすい。投げやすい分、手で投げてしまうので、そこがどうか。球が軽くて投げやすく感じるので、この感覚を忘れないようにしたい」
離脱後、新井監督と初めて対面で話した。
「残念だったけど、切り替えるのは難しいと思うけど、時間はあるから。一緒に頑張ろう!」
指揮官からの温かい言葉に、あらためてチームへの思いを強くした。世界一の夢は仲間に託し、カープのために開幕からフル回転する。