電気代で大打撃。オール電化住宅に住んで10年、原因&今後の対策を考えた

電気代で大打撃。オール電化住宅に住んで10年、原因&今後の対策を考えた

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  • 更新日:2023/03/19

電気代の高騰で、オール電化の家にするか悩みどころ。10年前にハウスメーカーでオール電化の家を建てた日刊住まいライターが、電気代の推移をレポートします。請求額を見てビックリ。電気代の高騰はもちろん、売電価格の激減という問題に直面しています。売電で収入を得る時代は終わり。これからは、消費する電気をしっかりためる家にすることがポイントに。

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10年前に建てた筆者の家は、太陽光パネルだけで、蓄電池がない!

10年前に建てたわが家は蓄電池なしのオール電化住宅

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筆者は10年ほど前に、両親が祖母と暮らす家を二世帯住宅に建て替えました。1階に両親と祖母、そして2階に筆者夫婦が暮らしています。家を建てる際、オール電化にしたので、電気は太陽光発電と買電の両方でまかなっています。ガスは使用していないので、お湯はエコキュートで沸かしています。

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太陽光パネルは屋根と一体型のもので、南側に2か所設置。出力は合わせて約4kWです。太陽光を設置した理由は、自家発電すれば、買電は減らせますから、電気代がお得になるということ。そして売電での収入も期待できるということからでした。

ただ、家づくりの計画をしていた10年前は、売電額が1kWあたり42円(東京電力)とよかったので、日中に発電した余剰電力は売電し、夜は安い深夜電力を使った方がいい時代。蓄電する必要はないと思っていたため、蓄電池の設置は検討しませんでした。

売電で黒字の時期もあった電気代が、見たことのない請求額に

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どこの家でも、冬は毎日のように暖房を入れるかと思います。わが家では昼間から暖房を入れ始めたのが12月。電気代が徐々に上がっていることはわかっていたのですが、12月から2万円台に。これはどこまで上がるのだろうかと少し不安を感じ始めました。

今年1月には電気代が今まで見たこともない3万円を超える支払い額に。その支払額に危機を感じ節電を開始しました。それでも次の月にも2万円代という高額の電気代に唖然。

以前は、光熱費(電気代)の収支がプラスになることもありました。それが、電気代の高騰で、想定外の事態に。かなりの痛手となっています。

前年比と比べるとおよそ2倍に!グラフで見る電気代高騰に驚き

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昨年12月も11月と比べると8000円ほど上がり、今年1月はさらに前月比が9000円ほど上がっていました。毎月このように電気代が上がっていったので、正直、不安になります。

いちばん電気代が上がったのが今年1月。約3万円の支払いになっていました。1月や2月は暖房をつけたままの生活が続くので、電気代が上がってしまうことは予感していました。

実際、前年の1月と比較してみると、電力会社から購入した電気量はそれほど変わっていないにもかかわらず1万3000円ほどアップ。電気代高騰という現実を目の当たりにしました。

前年比の1万3000円という額は、昨年の秋の1か月の電気代とほぼ一緒なので、1か月分が上乗せされた支払いになったという感じです。

原因は電気代の高騰だけじゃなかった!売電額も激減

じつは、請求書を見てあることに気づきました。家を建てた当初、1kWあたりの売電額が42円だったのが、現在は11円に。なんと4分の1近くにまで激減しているのです。

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売電額が1kWあたり42円(東京電力)だった頃は、毎月1万円を超える売電収入がありました。

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それが今では3000円を割り込んでします。

こんなに激減した理由は、家を建てて10年が過ぎ、FITが終了してしまったからです。FITとは、経済産業省が2012年に開始した「再生エネルギー固定買取制度」のこと。住宅で発電された電気を、電力会社が一定期間(10年)、一定の価格で買い取ることを、国が保証する制度でした。

この10年間、かなりいい金額で売電できていた制度が終了。筆者の家のように、築10年を経過したオール電化の家では、余剰電力を売電することで、得る収入が大幅にダウンしているのです。

このことも、電気代が急激にアップした原因と言えそうです。

いよいよ蓄電池の導入を検討

そのような理由と、今後も電気代が高騰する不安も感じ、蓄電池を購入した方がよいのではないかと考え始めました。ただ、蓄電池となると初期費用やメンテナンス費用などが気になるところです。

ハウスメーカーに連絡したところ、本体代と設置費用だけで150万程度(蓄電池の容量によっても幅があるそうです)はかかるとのこと。かなりの費用になります。

また、クルマを電気自動車に替えることで、蓄電池として使うことも可能だそう。どのような形で蓄電池を導入するのがいいか、初期費用だけでなくランニングコストも含め、真剣に考えていきたいと思います。

安藤佳世子

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