大番狂わせを演じた日本代表、各国メディアは称賛とともにドイツ戦勝因の検証も! 劣勢の前半で森保監督が「気づいた」と指摘するのは?【W杯】

大番狂わせを演じた日本代表、各国メディアは称賛とともにドイツ戦勝因の検証も! 劣勢の前半で森保監督が「気づいた」と指摘するのは?【W杯】

  • THE DIGEST
  • 更新日:2022/11/25
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現地時間11月23日、カタール・ワールドカップのグループEで日本代表がドイツ代表を2-1で下し、見事に白星発進を飾った。

前半は防戦一方となり、33分にPKをイルカイ・ギュンドアンに決められて先制を許すも、後半のシステム変更と選手交代で流れを変え、75分に三笘薫の縦パスから南野拓実が強めのクロスを入れると、GKマヌエル・ノイアーが弾いたところを堂安律が詰めて同点とする。

【動画】日本中が歓喜した浅野拓磨の“半端ない”トラップからの決勝弾!さらに83分には、セットプレーからロングパスを浅野拓磨が正確なトラップで収めてゴールに迫り、角度のない位置から冷静かつ巧みなシュートでノイアーの左の肩口を破って逆転、リードを守り切って勝点3を手にした。

前日に世界を驚かせたサウジアラビアによるアルゼンチン撃破の番狂わせを、同じアジアの代表国がほぼ同じ展開で再現したことについて、英国の日刊紙『The Guardian』は「ドーハの奇跡。日本のサムライブルーがドイツを打ち負かす」、『THE Sun』紙は「4年前にメキシコ人は手を振ってドイツに別れを告げた。そして、メキシコの波がハリーファ・スタジアムに到達した時、ドイツには日本の優秀な交代選手たちによって再び早期帰国の可能性が生じた」と報じている。

また、スペインのスポーツ紙『AS』は「ハンジ・フリック(ドイツ代表監督)のチームはコントロールした試合を終わらせられず、日本の精神力がこの大会2つ目の大番狂わせに繋がった」、フランスはスポーツ紙『L’EQUIPE』が「IPPON(一本!)」と一言だけで見出しを打ち、イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』は「ドイツのハラキリ。日本はクーデターを成功させた」、スイスの日刊紙『Blick』は「日本はセンセーションを巻き起こし、ドイツ全体が言葉を失う」と続く。

また、この連日の番狂わせに対しては、イタリアの日刊紙『La Repubblica』が「神々の崩壊。アルゼンチンの後、ドイツもクラッシュ」、米国の日刊紙『New York Times』は「強大な力が衰退する日々。W杯3日目にアルゼンチン、4日目はドイツの番だった」と、その驚きを表現している。
4年前に続いてショッキングな敗北を喫したドイツでは、当然ながらほとんどのメディアが自国代表を酷評しているが、日本の8選手がブンデスリーガでプレーしていることもあり、所属チームの地元メディアは日本人選手に言及。『Revier Sport』紙は「浅野がドイツに衝撃を与える。ボーフムの選手が決勝ゴールを決めた」、『Badische Zeitung』は「ノイアーが鋭いクロスを前に弾いたところを、フライブルクの堂安が“冷酷さ”でもって攻勢の日本に報いた」と、それぞれ綴った。
『Stuttgarter Zeitung』紙は、抜群の運動量で多くのプレーに絡んだ後の遠藤航(シュツットガルト所属)にインタビューを敢行。ドーピング検査を受けた彼は、すでに照明が消えたミックスゾーンで、「前半よりかなり早めに相手選手に迫ることで、ドイツを混乱させることができました」「(シュツットガルトからは)勝利に対する祝福されました」「日本とドイツの両国が決勝トーナメントに進むことを願っています」などと語っている。

日本がいかにして強国ドイツを下したかを検証したのは、米国のスポーツ専門サイト『The Sporting News』で、勝敗の鍵を握る3つのポイントを挙げた。そのひとつ目は「日本がドイツの右サイドの弱点を突いたこと」で、「前半の日本は酷く、ほとんどボールを持てず、逆にドイツは300本以上のパスを繋いだ」と指摘した同メディアは、しかしこの前半で森保監督が「ドイツが右SBを欠いたために、バランスを崩していることに気づいた」という。

「日本の指揮官はハーフタイム、久保建英に代えて、アーセナルの冨安健洋を起用、罠を仕掛けるのを待った。そして正しいタイミングで三笘薫を左WBで投入すると、突然試合はひっくり返った。ドイツのフリック監督が67分、唯一の右サイドの選手であるヨナス・ホフマンを投入することで対応した時には、すでに手遅れであり、日本が主導権を握っていた」

2つ目のポイントは、「GK権田修一による流れを変えるセービング」で、「日本の守護神はそれまで意思決定に苦しんでおり、前半にPKを与えてドイツのリードを許した他、不安定に見えることが頻繁にあったが、70分、見事な4回連続セーブを決めると、一気に日本を勢いづけ、状況は好転していった」と綴っている。

そして最後は、「日本のワールドクラスのフィニッシュ」。ドイツが数あるチャンスを、前述の権田の好守などによって活かせないのとは対照的に、日本が確実得点に結びつけたと指摘。「ゴール前での日本は、壮観だった」と称賛した。

「堂安の同点弾は、南野のクロスをセーブしたノイアーが地面に寝そべったままであり、外すのは難しい場面だったが、冷静に決める必要があった。一方、浅野の決勝ゴールは、ロングボールを収めるためのファーストタッチが生み出した技能の輝きだった。その後、彼はマーカーのニコ・シュロッターベックとニアポストに寄せたノイアーを打ち破った。それは美しく、ドイツが気落ちしたであろう瞬間だった」
ドイツの格下相手の敗戦といえば、初出場のアルジェリアに1-2の敗北を喫したまず1982年スペイン大会が挙げられ、当時のユップ・デアバル・西ドイツ代表監督が戦前に「もし負けるようなことがあれば、汽車に乗って家に帰るよ」と笑顔で語るなど、完全に相手を見くびった末の番狂わせで、試合後に指揮官は「信じられない……」と語るのみで、優勝候補チームは大きな非難と嘲笑を浴びるなど、屈辱にまみれることとなった。
続いて、4年前の韓国戦。こちらは初戦のメキシコ戦を0-1で落とし、2戦目はスウェーデンに辛うじて勝利を飾ってから迎えた最終戦であり、勝点3が必要というプレッシャーの中で、時間の経過とともに焦りが募ったドイツは、多くのチャンスを活かせないまま、終盤に2点を失って早期敗退が決定した。

そして今回。ドイツは前回大会の雪辱を期し、アジアの国相手といえども油断はなく、十分に対策を練っていたはずである。また、初戦ということで前回・韓国戦ほどのプレッシャーもなかっただろう。つまり、番狂わせが起こる要素は少なかったと言えるが、日本は自らの力でそれを起こしてみせた。この事実は非常に重要であり、改めて日本サッカーの成長を感じさせた。

デットマール・クラマー氏の招聘、日本人選手の海外挑戦など、日本サッカーが進化する上で、重要な役割を果たしてくれたドイツだが、その“恩人”を大舞台で下した日本。ドーハという因縁の地で奇跡を起こしたことを、アメリカの日刊紙『The Washington Post』は「W杯に新たな宝物を加えた」と称賛したが、それは日本サッカーにとっても最大の宝物であるだろう。

構成●THE DIGEST編集部
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