ソウルで最大の市場・京東市場内にできたスターバックスは、古い映画館を改装した新名所!

ソウルで最大の市場・京東市場内にできたスターバックスは、古い映画館を改装した新名所!

  • マチュアリスト
  • 更新日:2023/03/19
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韓国と言ったら市場! そして、ソウルで一番の規模を誇るのがソウルの東に位置する京東市場です。そこに2022年12月、古い映画館を改装したスターバックスがオープン。広々とした店内は雰囲気の良さも抜群で、若者も多く集い、市場の活性化に一役買っています。

古いものをうまく利用して、唯一無二のスタバが完成!

京東市場は1960年に開設された農産物の卸売市場。道を挟んだ隣には韓方を扱う薬令市場もあり、敷地面積は30万平方メートルに及ぶと言われています。そんな韓国の食と健康の中心地に、韓国人がもっとも好きなコーヒーショップ・スターバックスがオープン! 市場の開設と同じ1960年に建てられた建物の3階にある映画館を改装した店舗は、オープンから3カ月ほど過ぎてもSNSでホットスポットとして注目を集めています。

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映画館のレイアウトを生かして、解放感のある造りに。市場にはお年寄りが目立ちますが、ここは若者や、平日の午前中に訪れたため主婦層が目立ちました。4人座れるソファ席のほか、1人で読書を楽しめるボックス席のような客席もあり、多様なニーズにこたえます。

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客席からカウンターを見て。ここからの景色はまさに映画館。客席は多めですが、映画館ゆえの高低差があるため、混雑していてもそこまで苦に感じません。天井も高く、控えめのライティングで落ち着いたひと時を過ごせます。

スターバックスのほか、LG電子が協力して廃館になっていた映画館を再生したこのプロジェクト。スタバのほかにLG電子の最新技術を体感できる展示コーナーもあり、週末は多くの若者でにぎわいます。そして、売り上げの一部が市場の活性化に使われるというのもポイント。

私もそうですが、最近の主婦は市場ではなく大型マートやオンラインスーパーを利用しがちで、市場に行くことがあまりありません。京東市場を訪れても、やはり目立つのは60歳以上のハルモニたち。そんな若者離れが顕著な市場に、こうして話題のスポットができるのはとてもいいことだな、と思いました。

だからと言って韓国人が市場が嫌いになったのかというとそうではなく、より便利で清潔感のあるマートに若い世代は移行したという、日本と同じ経緯をたどっているだけです。旅行に行くと市場を見るのはマストですし、市場で食べ歩きをするのも楽しいイベント。けれど、生活の一部としてそこで買い物をするかというと、ちょっと違うということです。

スタバ目当てで京東市場に行くと、スーパーには売っていない珍しい野菜や大量で安い乾物など、いろいろ欲しくなるもの。こうした地域活性に一役買うカフェや複合施設が、今後もできることを願います。

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カフェの2階(建物の4階)にはバルコニー席も。“韓国あるある”でコンセントのある席も多いので、パソコンをする人も目立ちました。

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オーダーしたドリンクが出来上がったら、プロジェクターを使ってお知らせ。自分の名前がドドーンと出て驚きましたが、この演出は人気が高いそう。

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場所は京東市場の4番ゲートをくぐってすぐ右手にある階段を上った先。入り口の看板を見逃さないで。

(DATA)

スターバックス 京東1960店

ソウル市 東大門区 古山子路36キル 3 3~4階

TEL:1522-3232

営業時間:9:00~22:00

無休

地下鉄1号線 祭基洞駅 2番出口から徒歩約5分

食の宝庫! 色とりどり、なんでも揃う京東市場は見るだけでも楽しい

東大門から電車で10分ほどの京東市場はローカルでいろいろな食材を見られるうえ、日本にも持って帰れる塩辛や味噌、キムチなどが安く買えるのでおすすめ。初めての韓国で行くにはハードルが高いかもしれませんが、慣れている方ならぜひ一度、訪れてみてください。

治安が気になるかもしれませんが、最近の韓国はどこもかしも防犯カメラだらけなので、悪いことをしようとする人はまずいません。日本に帰ったときにコストコで荷物チェックをされて驚きましたが、韓国のコストコではノーチェック。万引きは日本以上に少ないように感じます。さすがに道端にiPhoneを落としたら交番には届きませんが……。お財布を落としても韓国ではまず見つかりません。

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こちらがスタバに最寄りの入り口。後ろには再開発で建設中の、清涼里の高層アパートが見えます。場所がいいだけに、恐らく分譲で一部屋20億ウォンはするはずです。

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入り口付近でナッツや豆類などを売るお店。客引きに精を出す人はあまり見かけず、店先で居眠りしたり、携帯で動画を見たり、仕事中だってゆるゆるです。

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タコやイカ、カニのチョッカル(塩辛)専門店。日本の塩辛に比べて発酵度が高く、より長く保存がききます。日本の居酒屋でよく見るチャンジャに似た味で、ごはんとの相性も抜群です。

日本とは違う食文化が見られ、歩くだけでもワクワクする市場。狭い路地をバイクが行き交い、ボーっとしていると怖い思いをすることもありますが、不思議と事故が起きたと聞くことはありません。市場で働く人は皆、店先でご飯を食べるので、そんな日本では考えられない風景を見られるのも旅の醍醐味。

ちなみに、日本のガイドブックでは「カッカジュセヨ」と値切り交渉してみようと書いてあることがありますが、最近の市場でこの言葉を使う人はほとんどいません。外国人が「カッカジュセヨ」と言ったらかわいげもあってOKだとは思いますが、現地の人がこの言葉を使うと「なんだこいつは」と思われそうで使えません。

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野菜の鮮度がよく見える蛍光灯が多く吊るされている市場。このルールに従って、精肉店では赤い照明がついています。

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お肉を巻くだけでなく、しょうゆ漬けやコチュジャン漬けにして日々の食卓に並ぶエゴマ。見た目が似ている日本の紫蘇は韓国にはありません。

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1人あたりのニンニク消費量は1年間で6キロほどと言われている韓国。日本人はミーティングの前はニンニクを控えますが、韓国人は1ミリも気にしません。

韓方のにおいが漂う薬令市場。高麗人参のお菓子なども販売

京東市場から道を挟んですぐの場所にある、 韓国最大規模の薬令市場。乾燥したキノコや木の幹のほか、鹿の角やカエル、すっぽんなどが並ぶ店先に目を奪われます。サプリが普及して常飲する人は減りましたが、産後や体が不調を感じた際は韓方の力を借りる人がまだまだいます。高麗人参の飴やクラッカーなども売っているので、京東市場を訪れたら併せて見てみるといいでしょう。

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薬令市場の入り口。外国人が処方を頼むのは難しいかもしれませんが、今は携帯の翻訳機能を使ってオーダーする人もいるのだとか。

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薬令市場内にあるソウル韓方振興センター。ナツメ茶やオミジャ茶など、韓国の伝統茶が飲めるカフェもあります。きれいなトイレがあるのもチェックポイント。

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ご飯に混ぜて炊く穀物を売るお店も。購入する際は국산(国産)と書かれたものを買うのがベター。

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薬令市場の入り口付近にある、お粥のお店に集まるハルモニたち。最近の韓国は日本以上に物価高が激しいので、食堂の価格表の多くは値段が修正されています。

鈴木ちひろ

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