公園を歩き、芝生の上で雑誌を読む。そんなの贅沢だと思い込んでいた

公園を歩き、芝生の上で雑誌を読む。そんなの贅沢だと思い込んでいた

  • かがみよかがみ
  • 更新日:2021/06/11
No image

自然に身を任せて公園を歩く休日。ずっと念願だった

今まで休日といえば、一日の大半をベッドで過ごすことが多かった。仕事で疲れ切った心身を休ませる日という認識が強かった。

この春、転職してから休日の過ごし方も楽しみ方も変化した。社会人になってからの日々で積み重ねてしまったモノを発散させているように思う。

ただただ、勝手気ままになっているわけじゃない。自分の心と対話しているだけ。いつのまにか自分の気持ちに蓋をしていたから、正直になって自由に羽を伸ばし続けようと意識しているだけ。

せっかくの休日を自然に身を任せて、公園の芝生の上をトボトボ歩く時間なんて、今はある。

ずっと念願だった。風に当たる気持ちよさ。緑が美味しい時期に散歩だなんて、贅沢だと思い込んでいた。自然がくれる美しい空気を感じる時間が愛おしい。

なんにも考えずに、ただ空を眺める。そんなことも実は、ずっとやりたかった。何だったら、気付いたら花とも木とも会話してしまっている。

きょうの調子は、どうだい?

ふむふむ。

そうなんだね。

じゃあね、また休日に来るね。

そんな時間だけは仕事を忘れるし、余計なことから目を背けられる。

優等生が一日だけルールを破ると決めて夜の渋谷に飛び出したら

「時間がない」。いつからか、そんな魔法に呪われていた

私は昔から何かに集中すると寝食を忘れてしまう。不器用だ。今でも仕事に全力を注いでいると、空腹なんて感じないし、よく酔っ払いになる。

もちろん、仕事中にお酒を飲んでいるわけではないし、お酒ではあまり酔うタイプじゃない。むしろ二次会や三次会まで元気いっぱいなのだ。

そんな私が全力を注いだ仕事を終えると、まるで酔っ払いのように冷静な判断が出来なくなるほど精彩を欠き、財布の紐も緩んでしまう。ひどい時は、千鳥足にもなっていることもある。

そんな状態の時は決まって、仕事帰りに行きつけの本屋さんかコンビニで雑誌を買ってしまう。でも家に着いたとたんに、反省してしまう。なんで買ったんだろう。どっと疲れる瞬間の一つだ。

でも休日に読みたいのだ。

どうせなら、公園の芝生の上で読みたい。

今なら、そう思い描ける。

でも一年前は、どうせ読む時間なんてない。なんで買ってきたんだろう。自分で自分を疑ってしまっていた。信じられなかった。

休みの日に雑誌を読む時間を作りたくても、時間なんて作れない。

そんな体力ない。お願いだから寝かせて。

社会人になってからの日々で、いつの頃からか思い出せないけど、「時間がない」そんな魔法に呪われていた。

休日と仕事終わりの違いって一体何だったんだろうね。

仕事から帰ってきたら、まず最初にメイクを落とさなきゃならない。仕事で着飾った格好からラフな部屋着に着替えたくもなる。そして、ヘアクリップで前髪を上げたくもなる。ベットに腰掛けて、自分にとって楽な姿勢で音楽や動画を流しながら過ごすのが至福となる。

それでも私は、仕事脳から家モードへの切り替えが上手く出来ないので、徐々に少しずつステップを踏みながら、一時間以上も掛けて家モードに自分を持っていく。

それでやっと仕事脳から逃げられる。

そして考える。

次の休みには何しようか。

1ページずつ捲っていく、なんとも言えない快感が好き

それを考えるのが今では、まるで昔からそうだったように休日が来ることが楽しみに変わっている。

予定を入れていないと安心できないのは昔からだけど、それが「何しようか」と考える余裕と楽しみ、そして希望がある。

思えば、大学生の時はスケジュール帳を何度も書きなぐっては書き足していた。何がどの予定なのか分からないほど溢れまくっていた。

社会人になりたての頃も、仕事の予定から友達や家族の誕生日、買いものリストなど、出来るだけ空白を埋めていた気がする。それほど休日が来ることが楽しみだった。

小学生の頃から、ずっと雑誌が大好きで仕方がなかった。私の元気になれるアイテムの1つだった。

それを思い出せた、この春。

1ページずつ捲っていく、なんとも言えない快感が好き。

たった1ページ捲るだけで世界が変わる。そんなに大きな変化ではないのかもしれない。それでも私はそう思う。

非日常が与えてくれるモノの大きさを、愛おしさを、ぎゅっと抱きしめたいほどに求めてしまう。

【厳選】体育館で感じた「死ぬかも」という恐怖。サークルのリーダーだった私への冷たい態度の理由は。4月に読まれたエッセイ

おりえっこ

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加