古村比呂、がん再々発でも前向きに 支えになった3人の息子たちからの言葉

古村比呂、がん再々発でも前向きに 支えになった3人の息子たちからの言葉

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  • 更新日:2022/05/14
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がん発覚から10年、古村比呂さんが前向きでいられる秘訣とは

連続テレビ小説『チョッちゃん』(NHK)でヒロインをつとめ、一躍人気女優として注目を集めた古村比呂さん(56歳)。1992年に俳優・布施博さん(63歳)と結婚、長男の出産を機に女優業を休業。離婚を経て仕事に復帰するも、46歳になったばかりの2011年に子宮頸がんが発覚。治療後、再発、再々発と、何度もキャリアを中断することになります。その闘病体験や半生を実直につづった『手放す瞬間 子宮頸がん、リンパ浮腫と共に歩んだ私の10年』(KADOKAWA)をこのほど上梓しました。がん発覚から10年、古村さんが前向きでいられる秘訣とは――インタビューしました。

子宮頸がんで子宮を全摘出、5年後の再発と再々発

古村さんは毎年人間ドッグを受けていたものの、婦人科系については「三人を出産した時に検査したから」と受診していなかった。14年ぶりに婦人科検診を受けると、ステージ1の子宮頸がんが見つかった。

「最初に子宮頸部レーザー円錐切除術を受けたのですが、その1か月後に全摘出する必要があると告げられました。あまりにも不安で、“子宮を取ったら、私は何者になるんですか?”と尋ねたほどです。子宮を失っても私は私だったのですが、当時はつらくて泣いてしまう日もありました」(古村さん・以下同)

手術は成功し、1年後に発症したリンパ浮腫に悩まされながらも、「早期発見、早期治療をしたから大丈夫」と考えていた。しかし、5年後にがんが再発。

「ショックで、自分だけが不幸のどん底にいるような気持ちになりました。だから、つらい抗がん剤治療に耐え、3か月後に主治医から“寛解です”と言われたときには“やったー!”と叫びたくなりました」

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”寛解”と言われ喜んだのもつかの間…

“寛解”宣言から数か月後に転移見つかる

しかし、がんが消失する“寛解”宣言のわずか数か月後の2017年11月、定期検診で肺とリンパ節に転移が見つかった。再々発だった。

「もう後がない、と思いました。なにが起きているのかわかりませんでした。頭がフリーズして、その日の記憶はありません。でも、主治医と話をしたときに治療法を提案してくださったので、それについて調べるうちに気持ちが動いてきました。これで終わりじゃない、打つ手があるのだと光が見えたんです」

3度のがん治療は、息子たちや女優仲間に励まされた

それから2019年2月まで治療を続け、経過は良好。現在は治療をせず、経過観察中だ。何度も襲ってきたがんに立ち向かえたのは、3人の息子たちの存在があったから。

「子供たちは“風邪をひいたら治さなきゃね”というくらいのノリで、“がんも治療すれば治るよね”と前向きでした。“早く見つかったんだから大丈夫だよ”“がんなんて取っちゃえばいいじゃん”って(笑い)。それが私の気持ちを変えてくれました」

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多くの人に励まされたと語る古村さん

由紀さおりから「無理しないでね」

仕事仲間にも励まされた。子宮頸がんの治療中に、『チョッちゃん』で古村さんの母親役だった由紀さおりさん(75歳)から電話があった。

「由紀さんから久しぶりに連絡をいただき、あの綺麗な声で“無理しないでね”と声をかけてくださいました。また、柏木由紀子さん(74歳)は長くブログなどで交流しているのですが、コロナが終わってから会いましょうと約束し、それも励みになっています」

がんを知らないから怖い。知識で不安を予防

3度のがんを乗り越えてきた古村さん。しかし、寛解したわけではなく経過観察中という現在、どのように不安と向き合っているのだろうか。

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不安との向き合い方とは?

「不安を消すには、今の医療を知ること。知識があるのとないのとでは、雲泥の差だと思います。がん治療は驚くほど進歩しているので、最適な治療を受けられる自分でいようと考えています。

たとえば、国立がん研究センターの医師におすすめのサイトを教えていただいたり、学会にも参加して学んでいます。医師や研究者でなくても参加できる学会があるんですよ。そういう場に行くと、最新の情報を得られておもしろい。しっかりと記録して、YouTubeやブログで情報を発信することもあります。初めて行ったときには、なんだか偉くなった気がして楽しかった(笑い)」

がんに関する情報をインプットしておく

「がんになりませんように」と祈るのではなく、「がんになったらどう動くか」と考えるようになったという古村さん。一生のうち2人に1人はがんと診断されるという昨今。がんは他人事ではない。

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がんへの備えについても教えてくれた

「がんは怖い、と遠ざけて考えないでいるほうが危険。今の標準治療はどんなものなのだろう、もしがんになったらどの病院がいいんだろう、と軽くインプットしておくだけでも、安心感が違います。がんになってから調べようと思っても、冷静ではいられませんからね。

私は40代でがんになりました。ずっと遠い先だと思っていたので、びっくりしました。準備をするのに早すぎることはありません。知らないから、こうなったらどうしよう、と不安になるんです。それはがんに限ったことではないと思います」

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「準備をするのに早すぎることはありません」という古村さん

◆女優・古村比呂さん

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女優・古村比呂さん

1965年11月24日生まれ。北海道出身。1985年、クラリオンガール準グランプリ、東映映画『童貞物語』にて映画デビュー。1987年、NHK朝の連続テレビ小説『チョッちゃん』のヒロインを務める。2012年に子宮頸がんが発覚し、子宮を全摘出。2017年、がんが再発して抗がん剤治療を行うが、半年後に再々発。2019年2月より、経過良好のため抗がん剤治療を中断中。今年3月、『手放す瞬間 子宮頸がん、リンパ浮腫と共に歩んだ私の10年』(KADOKAWA)を出版。5月より公開中の映画『パティシエさんとお嬢さん』に出演。

撮影/浅野剛 取材・文/小山内麗香

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