
浜松市役所=福沢光一撮影
浜松市は5日、家庭内暴力(DV)被害者とその家族の個人情報が記載されたリストを、市内在住のDV被害者1人に誤って送付するミスがあったと発表した。リストは回収済みで、市は「加害者側への情報漏えいはない」としている。
市によると、漏えいしたのは東区に住む被害者(39世帯、66人分)の氏名や住所など。市からの郵便物にリストが入っていることに気づいた被害者が4日、市に通報し、誤送付が発覚した。誤送付された被害者は「複写などはしていない」と話しているという。
市職員が7月11~13日、国民健康保険証をDV被害者に郵送する準備中に、16枚のリストのうち3枚を誤って封入した。リストは作業後に溶解処分されるが、担当者が16枚そろっているか確認するのを怠った。
市は、個人情報が漏えいした66人におわびの文書を送付するとしている。また、再発防止のため複数人によるチェックの導入も検討する。
2019年にも市がDV被害者の住所を記載した書類を加害者側に誤送付するミスがあった。記者会見した山下昭一・市健康福祉部長は「事情を確認後に自らも含めて処分を考える。まずは再発防止に全力を挙げる」と述べた。【太田圭介】
毎日新聞