異端球児に厳しい甲子園...1球ごとに打席を変える「幻惑スイッチ打法」は受け入れられるか

異端球児に厳しい甲子園...1球ごとに打席を変える「幻惑スイッチ打法」は受け入れられるか

  • ココカラネクスト
  • 更新日:2022/08/06
No image

第104回全国高校野球選手権大会が6日から甲子園で開幕する。大本命の大阪桐蔭が春夏連覇を果たすのか、あるいは昨夏優勝の智弁和歌山がV2なるか。優勝予想が盛り上がるなか、大会の見どころは何も「王道」ばかりではない。佐賀県代表・有田工の珍プレーが甲子園でも見られるのか、ファンの間で注目されている。

【関連記事】エンゼルス・大谷 「笑顔なき本塁打」豪快2発も漂う悲壮感 チーム解体で「切ない本音」とは

地方予選の佐賀大会で、1球ごとに打席を変えるスイッチヒッター山口洸生内野手(3年)の姿が、ネット上で大きな話題となった。準決勝の東明館戦で、山口は右→左→右→左→右と投手が投げ終わるたび、主審の後ろを即座に回って打席をスイッチ。打席では捕手と同じくらい極端に低くバットを構え、バントのジェスチャーも入れて投手を揺さぶった。5球目に死球を受けるとガッツポーズで出塁した。

通常なら、スイッチヒッターは投手の左右に合わせて、1打席ごとに右打ちか、左打ちかを選択する。打席の途中で変えることもまれにあるが、「1球ずつ交互に打席を変える」のは異例中の異例。動画は米メディアでも取り上げられ、世界中に拡散された。一方で「四球狙いで卑怯(ひきょう)」「相手投手に失礼」などと批判の声もあがった。

パフォーマンスにも見えるが、有田工の梅崎監督は「本人がなんとか出塁したいとやっている。相手によっては投げにくく感じるピッチャーもいると思う。自分の役割を考えている」と背中を押す。投手を攻略するために何ができるか、公立校の選手が必死に考えた結果。山口以外の選手も戦術として取り入れている。

山口は「奇策」を今春のセンバツ大会でも披露している。1回戦の国学院久我山戦で、カウント2―2となってから打席を左から右にスイッチ。結果は空振り三振でも、聖地を沸かせた。幻惑スイッチ打法をさらにパワーアップさせ、春夏連続となる甲子園に乗り込む。

ルール上の問題はないが、懸念されるのは受け手の反応だ。個性を磨いた選手の工夫が、甲子園で否定された過去がある。2013年、花巻東(岩手)でファウルを意図的に打つ「カット打法」が得意だった選手が準々決勝後に審判部から注意を受け、カット打ちを事実上封印させられた一件は、大きな物議を醸した。

残念なことに、有田工は今大会の直前、新型コロナウイルスの集団感染が発覚。普段通りとはいかない状況になったが、辞退せずに日程変更で出場を予定している。1球ごとに投手を幻惑する「究極のスイッチ打法」が全国の大舞台でも見られるのか。甲子園でどう受け止められるのかにも注目したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

CocoKARA next

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加