『チェンソーマン』戸谷菊之介、楠木ともりら、“生っぽさ”を持つ声優陣に高まる期待

『チェンソーマン』戸谷菊之介、楠木ともりら、“生っぽさ”を持つ声優陣に高まる期待

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  • 更新日:2022/08/06
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『チェンソーマン』(c)藤本タツキ/集英社・MAPPA

第1部が『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載され、第2部が現在『少年ジャンプ+』(集英社)にて連載中の『チェンソーマン』のTVアニメ新情報が、8月5日20時より始まった特番内で発表された。

参考:『チェンソーマン』新PV

2020年12月14日にアニメ化が発表された際は、制作を『呪術廻戦』などで知られるスタジオMAPPAが手がけることだけがわかっていた。その後、2021年6月27日にティザーPVが公開されて以来、アニメに関する新情報は発表されず、もはやアニメ化が決定してから1年半ごしの声優発表&最新映像公開となる。昨年には10周年を迎えたスタジオMAPPAの多忙さは業界内でも屈指であり、2021~2022年間にいくつもの作品を輩出していたため、この遅れは仕方ない。

さらに、今回新たに発表された新映像はティザーPV以上に日常的なシーンやアクションシーンを捉えているもので、どのシーンでも一切の妥協がないことがわかるくらい、圧倒的な作画力を放っている。原作漫画も描き込みが細かいのが特徴的だが、もはや全てのシーンがこれほどのクオリティで作られているのであれば、MAPPAスタッフを心配してしまうレベル。まさに社運をかけた一作としての気合を感じる。

さて、ついに発表された声優陣をおさらいしよう。デンジ役を演じるのは戸谷菊之介、マキマ役は楠木ともり、早川アキ役は坂田将吾、パワー役はファイルーズあいとなった。戸谷は18歳の時に2017年に開催されたソニー・ミュージックアーティスツ主催のオーディション「アニストテレス Vol.6」にて特別賞を受賞。その後、同事務所に所属し2018年にゲーム『ウインドボーイズ!』の清嶋桜晴役でデビューを果たして間もない、注目の新人声優だ。今回、アニメ『チェンソーマン』の監督を務める中山竜が、キャスティングにおいて一番重要視したのがデンジ役であり、特に“音”にこだわりを見せていたことを、本作で脚本を務める瀬古浩司が特番内で告白。まだ出演作の少ない戸谷を抜擢した理由を、中山は「デンジの声帯を持っていた」と答えたそうだ。

マキマ役を務めることになった楠木は、戸谷の事務所の先輩でもある。もともと作品の中でもかなり重要な役割を担うキャラクターであるが故に、事前に声優の予想合戦が白熱していたが、楠木の演じるマキマは想像以上に優しく、丸い印象だ。しかし、その甘さの中に感じる冷酷さが逆に怖くもある。楠木は2017年の『エロマンガ先生』でデビュー。最近は『ワンダーエッグ・プライオリティ』青沼ねいる役や『先輩がうざい後輩の話』の五十嵐双葉役で知られ、『チェンソーマン』と同じ『ジャンプ+』作品の『阿波連さんははかれない』にも佐藤ハナコ役で出演していたことが記憶に新しい。ゲームやナレーションなど、アニメの仕事以外にも多岐に活躍している印象だ。

早川アキ役の坂田はデンジ役の戸谷と同い年で、青二プロダクション所属。高校在学中から声優の仕事をしており、参加作品も数多いがネームドキャラが少ないことも受けて今回は大抜擢とも言える。一方で、アンネームドだからこそ1作品の中で複数の役に声を当てるなどの力量も。『ゾンビランドサガ リベンジ』ですでにMAPPAとは仕事をしている彼だが、発表されたティザーの中では早川アキらしい、冷静な声色が印象的だった。

パワー役のファイルーズあいは、おそらく今最も人気が高まっている声優の1人だろう。2019年に初アフレコ作品『ダンベル何キロ持てる?』で主演を務めて注目を浴び、2020年には第14回声優アワードで新人女優賞を受賞した。根強いファンを誇る『トロピカル~ジュ!プリキュア』では主役の夏海まなつ/キュアサマー役を、声優を志したきっかけの作品でもある『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン』では主人公・空条徐倫役を射止めるなど、今かなり精力的に活動している。バラエティ番組への出演でも認知度は高く、演じるパワーのキャラクター性と声優のイメージはかなり一致していると思われる。

今回発表された4名で印象的なのは、ほぼ新人&若手声優でメインキャストが構成されたことだ。平均年齢も若い。それぞれの役はオーディションを通して決まったようで(マキマ役の楠木はパワー役のオーディションにも参加していたと特番で明かした)、おそらく今回MAPPA側は相当声優を探しに探したのだろう。新人だからこそ、これまで演じてきた代表的なキャラクターのイメージや、先入観を抱かせない良さがある。これからの注目株を揃えた点でも、本作への本気度が窺えるのだ。監督は本作を実写的、写実的に演出することを常々語り、注力していると脚本の瀬古が明かしたが、それに伴いキャストの演技も“生っぽさ”が求められたとのこと。実際に作品の中でどのような表現がされているのか、今から待ち遠しさが募る。

今後もさらなるキャスト発表が予測されるが、現時点で期待できそうなのは作品特有の“血みどろ”具合である。もともと、『チェンソーマン』は映像化にあたって製作委員会方式を取らず、完全にスタジオMAPPAが全権限を持って制作すること、そのためグロテスク描写を規制しないこと、原作者の藤本タツキが声優選出を含め制作に深く関わること、原作に忠実に作られることが「Anime Expo 2022」のパネルで発表されていた。漫画は人体破壊描写も凄まじく、血はもちろん内臓も(特に腸が)ガッツリ出まくるわけだが、今回の新映像を見る限り血の量は確実に期待ができそう。血の色に関しても、「赤」だけではなく「紫」と、カラー版原作を彷彿とさせるバリエーションが見て取れる。原作者の藤本も映像に対して「血がいっぱい出ていて良い」とコメントした。

加えて新映像で印象的だったのは、デンジの“目”のクロースアップカットが多かったことだ。MAPPAは以前からキャラクターの目の作画に注力を注ぐスタジオとしても知られるが、今回も絶好調といったところだろう。瞳の揺れはキャラクターの心情を表す上で非常に重要で、細かな演出となる。クレイジーな展開が多い中で、物語の鍵を握るデンジの深層心理の扱いが大切になってくるわけだが、この映像を見る限りでは何の心配もなさそうだ。

迫力満載、躍動感がとにかく肝となる作品ではありつつもドラマ部分で重要なキャラクターの繊細な心情描写がアニメでどのように表現されるのか、今から期待を隠しきれない。アニメ『チェンソーマン』は10月よりテレビ東京ほかにて放送開始となる。(アナイス(ANAIS))

アナイス(ANAIS)

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