佐川元理財局長に「説明や謝罪の法的義務ない」と大阪地裁 森友文書改竄訴訟

佐川元理財局長に「説明や謝罪の法的義務ない」と大阪地裁 森友文書改竄訴訟

  • 産経ニュース
  • 更新日:2022/11/25
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学校法人「森友学園」をめぐる財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題で自殺した近畿財務局の元職員、赤木俊夫さん=当時(54)=の妻、雅子さん(51)が、佐川宣寿(のぶひさ)元国税庁長官に1650万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が25日、大阪地裁であり、中尾彰裁判長は請求を棄却した。国家賠償法や最高裁判例に基づき、公務員が職務で損害を与えた場合は、個人ではなく国が賠償責任を負うと判断した。

当初の被告は国と佐川氏だったが、国は昨年6月、赤木さんが改竄の経緯をつづった文書(通称・赤木ファイル)を開示。その半年後、約1億円の賠償請求を受け入れる「認諾」の手続きをとって訴訟を終わらせた。残る争点は、当時理財局長だった佐川氏個人の賠償責任を認めるかどうかだった。

雅子さん側は、文書改竄は「民主主義の根幹を破壊する悪質な行為」と指摘。佐川氏に責任を負わせることで再発防止を図るべきだと主張した。これに対し、中尾裁判長は、損害賠償制度の目的は被害者が被った不利益の補填(ほてん)で「制裁や同様の行為の抑止を目的としていない」と判断した。

雅子さん側は、佐川氏には改竄を指示した経緯の説明や謝罪をする義務があるとも訴えたが、「道義上はともかく、法的義務はない」と退けた。

判決によると、赤木さんは平成29年2月以降、この問題に対処していたが、同年7月に鬱病を発症。30年3月に自殺した。

国は認諾の際、赤木さんが強く反発した財務省からの改竄指示などへの対応が自殺につながったことを認めたが、この日の判決は改竄指示と自殺との因果関係に言及しなかった。雅子さん側は閉廷後、判決を不服として控訴する意向を示した。

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