3月12日に最終回を迎えた安藤サクラさん主演のドラマ「ブラッシュアップライフ」。今季のドラマの中でも、とりわけ話題を集めた作品と言えるのではないでしょうか。大団円と言える最終回の見どころを、ドラマ好きライターが振り返ります。
ついにハッピーエンド! ひたすら友情を描き続けた「ブラッシュアップライフ」(※ネタバレあり)

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幼なじみの夏希(夏帆)と美穂(木南晴夏)を飛行機事故から救うため、パイロットとなった麻美(安藤サクラ)と真理(水川あさみ)。すべてが計画どおりに進んでいたはずが、肝心のフライトには先輩の中村キャプテン(神保悟志)が機長として乗ることに。
「うちらもついに犯罪者か…」「もうさすがに地元には戻れないかな」と覚悟を決め、「中村に毒を盛る」という決断をした麻美と真理でしたが、またもや予想外の事態が。第1周目の職場の後輩であり、4周目の人生では麻美と同じくタイムリープをしていた河口(三浦透子)が、今度はキャビンアテンダントとなって登場。思わぬ河口のファインプレーによって中村のフライトはキャンセルされ、ついに2人は飛行機事故を回避することができたのです。
なお、前回のラストで思わせぶりに登場した浅野忠信さん演じる謎の男は、人生2周目のタイムリーパーだったことが判明。別れた妻が乗る便の航路を変更してほしい…と麻美たちに懇願するも、「言われなくても航路は変更するつもり」とあしらわれ、あっけなく退場します。豪華ゲストに対しても、とくにキーパーソンの役を振るわけでもなく、あっさりした扱い。この贅沢さも、本作ならではと言えそうです。
●出世や成功にとらわれない、普通の人生も肯定してくれる優しさ
その後、無事に到着したフライト先では夏希と美穂とも再会し、久しぶりの楽しい時間を過ごす4人。麻美と真理はパイロットを辞めて地元の北熊谷へ戻り、麻美は1周目と同じ市役所、真理も保育園へと再就職します。
ちなみに、人生をやり直すたびに麻美の服の系統が変わっていたことから、SNSでは「服の色が人生何周目かを表すのでは?」という考察も上がっていましたが、ドラマの公式Twitterによると、服の色は「人生何周目」とは関係なく、職業や居場所と関連しているそう。北熊谷の人々は茶系の服という設定のため、何周目になっても夏希や美穂は同系統のまま。地元に戻った麻美もパイロット時代の白&赤から、再び茶系の服を着るようになっていました。
平均寿命まで生きながらえた4人は、「おばあちゃんになったら一緒に住もうよ」という第1話の言葉どおり、全員そろって老人ホームへ。これまでと同様、他愛のないおしゃべりに明け暮れる日々を過ごします。
人生を何度もやり直した麻美であれば、パイロットを続けることも、ほかの職業で成功することもできたはずですが、最終的に選んだのは家族や友達のいる地元。ひたすら4人の友情にフォーカスしつつ、出世や成功にとらわれない、普通の人生も肯定してくれる。伏線回収や懐かしネタの見事さだけでなく、そうした優しさも本作が支持を集めた理由と言えそうです。
ESSEonline編集部