健康志向を追い風に食酢市場の好調続く 調味酢のメニュー提案拡大

健康志向を追い風に食酢市場の好調続く 調味酢のメニュー提案拡大

  • 日本食糧新聞電子版
  • 更新日:2021/05/02

食酢市場は、調味料と飲料の2つの市場で健康志向の追い風にコロナ禍で家庭内調理が伸びたことから2020年3月~2021年2月は食酢総合計で昨年度を少し上回る形で推移したもよう。和食系調味料が軒並み苦戦している中で、食酢は内臓脂肪の減少、高めの血圧の低下、食後の血糖値上昇を緩やかにするという健康効果があり、食酢飲料市場全体も前年比2桁増、調味酢も各社の競合が奏功して市場拡大で推移しているようだ。また、コロナ禍で家庭内調理が増えてきていることから、食酢調味料のメニュー提案や汎用(はんよう)性の広さから利用者を増やしている。

外食店などの業務用は伸び悩み

全国食酢協会中央会によると、食酢は基礎的な調味料として家庭や外食店などで調理用に使われるほか、さまざまな加工食品の原材料として広範に使用され、用途別の使用割合は、一般家庭向けが25%、外食店などの業務用(寿司、惣菜など)が35%、加工原料用(ソース、ケチャップ、マヨネーズ、ドレッシングなど)が40%と推定している。

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食酢調味料のメニュー提案や汎用(はんよう)性の広さから利用者を増やしている

農林水産省調べの2019年度「食酢の生産実績の推移」(2018年4月~2019年3月)によると、食酢合計生産量は43万1800キロリットル(前年比0.4%増)で、健康ブームを追い風にこの10年間では2016年の43万5600キロリットルに次ぐ生産量となった。種類別の生産では、穀類、果実などを原料とする「醸造酢」が生産量の大半(99%以上)を占め、氷酢酸を希釈、調味して製造する「合成酢」の生産は極めて少なく(1%未満)なっている。

醸造酢の中では、家庭用・業務用に仕向けられる米酢などの「穀物酢」が16万5800キロリットル(前年比1.34%増)、加工原料用に仕向けられることの多い「その他の醸造酢」は23万9500キロリットル(同0.84%増)で、業務用が伸び悩んでいる。また、「果実酢」については、食生活が健康をキーワードに多様化・高度化する中で中長期的には健康志向を背景に増加させたい商品群で、2万5900キロリットル(同7.8%減)と、前年度の7.7%増の裏年のため減少となった。

食酢の輸出入実績では、輸出では数量・金額ともに過去最高と前年の裏年で、輸出・輸入ともにすべての項目で微減となった。輸出国・地域のトップは三十余年間、数量・金額ともに米国である。輸入国は、イタリアが数量で9年、金額で2016年トップとなっている。総務省「家計調査」(2人以上の世帯)による食酢の支出額・購入量では2019年の支出額は951円で前年比7.5%減、購入量は2008ミリリットルで前年比7.9%減と、年々減少傾向にある。家庭内調理が減少して外食・中食が伸びていることが背景として考えられる。

※日本食糧新聞の2021年4月5日号の「食酢・食酢ドリンク特集」から一部抜粋しました。

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