
FBS福岡放送
『敬老の日』の9月18日に開かれたコンサートで歌っているのは、北九州市の合唱団、その名も“80歳からの合唱団”です。力強い歌声が響きました。
■スタッフ
「どうぞ空いているところに。」
18日、コンサート本番を前に、団員が続々と集まってきました。
■団員
「(Q. おいくつですか)88歳過ぎました。」
「85。心から歌いますよ!」
この合唱団の入団資格は80歳以上、79歳以下はおことわりです。
2人はことし入ったばかりで、コンサートには初めて参加します。
■初めての参加(86)
「主人を亡くして落ち込んでいる時に、子どもが申し込んでくれたんですよ。(子どもが)2人は来てくれるって言うから、ちょっと恥ずかしいですね。」
■初めての参加(83)
「(服は)きょうのために買ったものです。初めてです、この白。ずっと運動畑でしたから、こういう経験も、とても良いと思っています。」
現在メンバーは126人います。最高齢は白潟宮子さんです。
■白潟宮子さん(95)
「(Q. おいくつですか?)ふふふふ、そうね、95。若い時のことを思い出したりして楽しいんですよね。だから喜んでいます。感謝しています。」
■スタッフ
「段がありますから、気をつけてください。」
本番2時間前、リハーサルが始まりました。足腰に不安のある団員もいるため、動きの確認には、ボランティアのスタッフが寄り添います。
この日のために、月に1度の練習を積み重ねてきました。
■指導の様子
「ドレミファソラシドソド!いえぇ~い!これ忘れないように。」
■指揮者・岩崎洋一さん
「『ワクワクとして歌ってください』という確認ですね。それが一番の願いです。『おじいちゃんおばあちゃんすごいね~スターじゃない』と言われるようなステージにしたい。」
客席には家族や友人をはじめ、地元の人など400人以上が詰めかけました。
■訪れた人
「うちの母が、このコンサートに出るので来ました。つい最近はすごく仲良しの人がいなくなったから、こういう場があるのは、本人の生きがいになるんじゃないかなと思います。」
そして、いよいよ本番です。人生を彩ってきた13曲を披露します。
エネルギーあふれる歌声で、会場は熱気に包まれました。
■訪れた人
「前向きにいろんなことに、この年ですけど、挑戦していこうかなって思います。」
■最高齢・白潟宮子さん(95)
「良かったと思う。こういうことがあれば、ふつうの生活に変化があって、『来年も来ようかな』という気持ちになりますね。来年も再来年も命のある限り、続けたいと思っています。」
『敬老の日』の笑顔あふれるステージで、“80歳からの合唱団”の歌声は、歌う人も聞く人も元気にさせてくれました。