赤潮漁業被害の現状 ウニ漁師は...

赤潮漁業被害の現状 ウニ漁師は...

  • HTB北海道ニュース
  • 更新日:2021/11/25

海の中で死んだウニ。その原因は赤潮、未知のプランクトンです。漁業被害はおよそ80億円。「最後のウニ漁になるかもしれない」釧路町昆布森の漁師からはそんな声も聞こえてきます。

成田昇三さん(67)は17歳のころから、ウニ一筋50年。釧路町昆布森の漁師だ。

「昆布森のウニ」は北海道の中でも良質なコンブを食べて育つ最高級のブランドウニ。

釧路町昆布森では先月1日からウニ漁が始まっている。例年ならこの時期はほぼ毎日が漁で大忙し。

…の、はずだが、今月の漁はこの日で3回目。

海が時化ていたこともあるが、最大の理由は・・・

【成田昇三さん】

「これ死骸」

ウニのほとんどが死んでいる。

とげがなく真っ白くなったウニ。

死んだウニが見つかったのは9月中旬。

原因は未知のプランクトンによる赤潮とみられている。国内で初めて見つかったプランクトン「カレニア・セリフォルミス」北大の研究チームは、去年10月ロシアのカムチャツカ半島近くで確認されたプランクトンが流れてきた可能性をあげている。

【成田さん】

「これも赤潮で被害受けてもうダメ」

今月もまだウニへの被害は確認されている。

漁業関係者は水温が低くなればこの「カレニア・セリフォルミス」がなくなると期待していた。

ところが、道の調査ではいまも高濃度の「カレニア・セリフォルミス」が検出されている。

【北大FSC厚岸臨海実験所伊佐田智規准教授】

「一般的にはカレニア・セリフォルミスは冷水性でだとは言われているが/世界各地で見つかっているのでこれという特徴は見つかっていないので今後研究が必要」

ウニの加工場を覗いてみた。

【成田さん】

「誰もいないでしょ。いつもならここの女工(女性従業員)さん60人もいてむくのから洗うのから詰めるのからやっている」

いつもなら工場の稼働は朝6時から夜7時ごろまで。目が回るほどの忙しさだというが、いまはパート従業員の仕事もない。来年忙しくなったときに助けてくれるのか不安だという。

【成田さん】

「なんぼものあったって女工さんいなければ商売できない」

成田さんはこの日、久しぶりに漁に向かった。

「いままでの本当に10分の1だね。また来年赤潮きたら本当に昆布森最後のウニ漁になるかもしれない」

マイナス1.3度。厳しい寒さの中海に潜る。

「なんぼかウニみえるか」

「いまなんぼかとった」

…しかし、見つけたウニはとても製品にはならない小さいものばかり。

【成田さん】

「2時間あったらここに山になってこのかごで5つはとるね。きょうはこれだけ2時間」

きょうの水揚げはゼロ。獲れたウニは小さいものばかりで、来年のために良い漁場に移し成長を待つこととなった。

【成田さん】

「おれで50年だから昆布森のウニ始まって60年くらいになるいまできることはおらが頑張って(ウニを)残してやってやっぱり3代目4代目にやっていきたい」「昆布森のウニ」最高級品といわれるウニを食べられなくなる日が近づいているのかもしれない。

【スタジオ】

▼ウニは成長するまでに4年から5年かかります

▼小さいウニは商品にならないためより成長する漁場に移す作業が主になっています。

▼今後はすでに購入している稚ウニを来年以降のために放流予定

▼赤潮が原因とみられる漁業被害はおよそ80億円にのぼり最大でおよそ170億円に拡大する可能性も指摘されています。

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(c)HTB

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