
全国の「地価」の調査結果が発表された。石川県内の平均価格は6万7900円。最も高かったのは金沢駅前の本町2丁目で1平方メートルあたり102万円。一方、地震があった珠洲市内正院町正院では全国ワースト1位のマイナス10.6%の変動率となった。
全国の土地の価格「地価」の調査結果が発表された。石川県内では観光客が増加した影響で経済活動が活発化し上昇傾向が拡大している。
地価調査は7月1日時点での土地1平方メートルあたりの価格を調べたもので、県内では291地点が対象となる。
平均価格は去年より1700円上昇し、6万7900円。上昇地点は去年より14地点多い160地点となり、平均変動率もプラス0.6パーセントと2年連続で上昇した。
中でも金沢市の商業地は35地点のうち、横ばいが2地点、33地点が上昇する結果となった。
能登不動産鑑定所西郷悟不動産鑑定士「コロナ感染症が5類引き下げになったということで、行動制限が解除されて、人流が回復して、国内外の観光客が回復して」「商業地全体ということで上昇に転じてプラス2.4%というような上昇したと」
こうした状況は県内で最も価格が高かったこちらの地点でも。
記者リポート「ことしも価格最高地点となったのは、こちら金沢駅前の本町2丁目です。1平方メートルあたり100万円を超えています」
北信越5県のトップ、1平方メートルあたり102万円となった金沢駅前の商業地「本町2丁目」。
ここ数年は価格の下落傾向が続き昨年度は100万円を切ったが、今年度は4年ぶりに上昇し、再び100万円を超えた。
また、専門家は来年3月に迎える北陸新幹線の敦賀延伸が及ぼす金沢駅周辺への影響について次のように話す。
西郷悟不動産鑑定士「(金沢は)観光施設っていうのが豊富にあるので、敦賀まで延伸したからといって素通りする人は少ないんじゃないかと」「観光客数も増えるとの見込みで引き続き地価の上昇というのが続くのではないかというふうに現段階では判断しています」
一方、敦賀延伸への期待感は新たに新幹線を迎える小松市内でもみられていて、特に小松駅前の「日の出町1丁目」は6.7パーセント増と県内で最も上昇している。
西郷悟不動産鑑定士「複合ビル(建設の)計画もあるということで、この複合ビルについては竣工が2025年の予定になっていますけれども、そういったこともあって、北陸新幹線の敦賀延伸を見越した投資等も見られるということで、上昇率が拡大したというふうに考えています」
ただ、こうした上昇傾向の一方、5月に震度6強の地震があった珠洲市の正院町正院では全国ワースト1位のマイナス10.6%の変動率となった。
専門家は珠洲を含めた奥能登では今後も下落傾向が続くとみていて、今後も注視する必要があるとしている。