今のところまだ手がかりはないけど...宇宙人を探す試みはまだ始まったばかり

今のところまだ手がかりはないけど...宇宙人を探す試みはまだ始まったばかり

  • ギズモード・ジャパン
  • 更新日:2020/09/14
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Image: Dragonfly Media西オーストラリア州にあるマーチソン・ワイドフィールド・アレイ電波望遠鏡のダイポールアンテナ

1000万個以上の星の電波信号をスキャンするという画期的な調査が行われましたが、地球外知的生命体の存在を示すサインは見つかりませんでした。

Publications of the Astronomical Society of Australiaに掲載された最新の研究論文によれば、天文学者らは西オーストラリア州にあるマーチソン・ワイドフィールド・アレイ(MWA)電波望遠鏡で星座のほ座にある何百万もの星を調査したものの、宇宙人のテクノシグネチャーを検出できなかったとのこと。この研究論文の著者であるオーストラリア連邦科学産業研究機構(CSIRO)のChenoa Tremblay氏と電波天文学研究国際センター(ICRAR)のSteven Tingay氏は、私たちの文明で使われているような低周波を探し求めていました。

MWAはオーストラリアのアウトバックの不感地帯にあって、256枚のタイルが配列されており、周波域は80~300MHzとなっています。

Tremblay氏はカーティン大学のプレスリリースの中で、「MWAは数百万の星々を同時に観測できる非常に広い視野を持つ素晴らしい望遠鏡です」と説明しています。「これまでの100倍以上広く深く、星座のほ座周辺の空を17時間観測して探索しました。このデータセットで、知的生命の痕跡であるテクノシグネチャーを見つけられませんでした」

研究論文によると「狭周波数帯のシグナル」は「知的な文明からの電波送信と一致する」ということから、98~128 MHzの範囲の電波が探索されました。人類はこのような電波信号を生み出せる唯一の知的文明となっていますが、エイリアンがもし存在するなら、同じように生み出している可能性があります。

このSETI(地球外知的生命体探査)探索は2018年1月に行われており、少なくとも6つの太陽系外惑星がある領域も含まれました。現在までにMWAは既知の太陽系外惑星75個を低周波で調査しています。

最新の研究は1000万以上の星が対象だったことから、これまでのMWAの調査より「桁違い」だったと著者らは書いています。30時間の観測のうち、17時間は「装置が日中は作動したことによって発生したであろう画像アーティファクトがなく、観測は夜に行われた」とのこと。

調査された領域は非常に小さかったので、収穫がゼロでも驚くほどのことではありません。プレスリリースの中でTingay氏は、これが「地球の海にある何かを探そうとする行為に等しいですが、裏庭に置かれた大きいプールほどの量の水しか探索しないようなもの」だと語っています。

昨年完了したSETIプロジェクトでは、Breakthrough Listenプロジェクトの天文学者らも1372個の近距離星への調査において地球外知的生命体の痕跡を検出できませんでした。

こういった成果には落胆してしまいますが、そもそも宇宙人の探索はまだ始まったばかり。そのうえ、宇宙の広大さと限られた時間のスケール(例えば私たちの文明だと電波信号を流すようになったのは100年ほど)では、宇宙人を見つける可能性は限りなく低いのです。今年行われた研究では我々の銀河系には現在、交信できる地球外知的生命体(CETI)の文明は36個ほどあるが、最も近いCETIは地球から1万7000光年は離れている(文明は銀河系に等しく広まっていると推測)と見積もっており、SETI支持者たちにとって絶望的な状況が描かれました。

この巨大な宇宙の干し草の山からエイリアンを探すのは、本当に気が遠くなるような計画ですが、探索を続けなくてはなりません。良い知らせもあって、それはツールが進化しているという点。西オーストラリア州のスクエア・キロメートル・アレイが完成したら、MWAの50倍の感度で、何十億もの星系をスキャンできるようになります。

Source:Publications of the Astronomical Society of Australia,Curtin University,The Astrophysical Journal,Square Kilometre Array,

たもり

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