「仲良くね」が子どもの体験を奪っているかも?! 主体性を育む「サポートし過ぎない」子育て

「仲良くね」が子どもの体験を奪っているかも?! 主体性を育む「サポートし過ぎない」子育て

  • ベネッセ 教育情報サイト
  • 更新日:2020/11/21

「仲良く遊んでね」。子ども同士が遊ぶときに言いがちな一言ですが、「仲良く」って意外と難しいですよね。ケンカをしないこと? 常に一緒に遊ぶこと? 突き詰めて考えてみると、大人が難しく感じることを「まだ子どもだから」と押し付けてしまっているかもしれません。

これからの教育で重要視されている「主体的な学び」は、お子さまの意思や興味を尊重する考え方。それを伸ばしていくためにはどんな声かけをすればいいのか? お子さまが小さなうちからぜひ考え、実践していきたいものです。

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この記事のポイント

「仲良く」が体験と考える力を奪っているかも

ステップアップするには「見守り」が大切

保護者同士も理解しあえるとgood

「仲良く」が体験と考える力を奪っているかも

保育園や幼稚園、小学校になると必ず「同級生との関わり」が発生します。そこで保護者目線で言ってしまいがちなのが「仲良く遊んでね」の言葉。例えば保護者が「ケンカせずにお互いに譲り合って遊んでほしい」という意味で仲良くと言ったのであれば、その時点でお子さま自身の「こうしたい」ができなくなり、主体性が育つ芽を摘んでしまっているかもしれません。

■子どもには「経験」をさせるべし

子ども同士で好きなように遊ぶと、当然小さなトラブルが勃発します。しかしそこで子ども同士で考えながらやりとりをすれば、その過程で考える力や対応力が育っていく可能性も。

もしケガや危険なこと・相手を傷つけるようなことに繋がりそうなら、大人が介入して理由を説明し、やめさせる声かけも必要です。その保護者の行動もまた、お子さまが「どの程度は危険なのか」を判断するきっかけとなります。

■経験不足は「完全にサポート」ではなく「やり方を教える」でカバーを

しかし「仲良く」遊ぶことを意識すると小さなトラブルが生まれにくくなります。それにより「こうなったらどうなるか」を経験できず方法が分からないため、大きなトラブルにも対処できません。けっきょく保護者がすべてをサポートすることになり、お子さまは自分で考えたり対処したりする力が身に付かないままです。

ここで「なんでできないの? ちゃんと考えなさい」というニュアンスの発言はNG。なぜなら考えるための土台作りを、それまでの子育てで取り入れられていない可能性があるからです。できないことを責めるのではなく「こんなときはこういう理由でこうしたら良いんだよ」など、丁寧に分かりやすく伝えましょう。分からないことは、これから学んでいけばOKです。

ステップアップするには「見守り」が大切

主体性とは、自分の意思や判断で最後まで責任を持って行動することを言います。つまり「自分が中心になってひとつのものごとを進め、最後までやり遂げる」などが主体性のある行動、ということ。しかし子育てのなかで主体性を育てていくのはとっても難しいことなんです。

なぜなら保護者はお子さまを見守りつつ、つまずいたときには最低限のサポートのみにとどめないといけないからです。例えば、夏休みや冬休みの宿題など「こういう風にやればちゃんと終わるよ」と子どものためを思って先に計画を立ててしまうのはNG。また、保護者が考える「正解」の行動を、お子さまにさせるように仕向けるのもNGです。

■子どもの答えと判断理由を知ろう

「失敗は成功のもと」と言いますが、失敗を経験するからこそお子さまなりに「成功」を考えていきます。しかしどれが失敗でどれが成功かは、ものごとや状況によって異なります。だからこそ「答え」だけを教えるのではなく、状況に合わせてどうすれば最善かを判断し、考える力が必要です。

そのために保護者は、まずお子さまが答えを出すまで見守る必要があります。そしてなぜその答えが出たのか、判断理由や考えを聞いて理解しましょう。そこで「ママはこう考えたんだけどどう思う?」など、他のいろんな考え方を提示してみるのもおすすめです。

大切なのは「保護者の意見を強制的に採用させない」こと。最終的に決めるのはお子さまなので、あくまでも「大人目線だとこんな意見もあるよ」と、選択肢を増やす程度に伝えるくらいがベストです。

保護者同士も理解しあえるとgood

いくら主体性を育てる子育てを意識していても、家庭によって保護者の介入度合いが違うことも多いハズ。普段なら止めるような激しいケンカが始まってもしばらく見守る保護者もいれば、お子さまのお菓子選びや行動までわりと先回りして助言する保護者もいるでしょう。そんなときは「理解できない!」ではなく「そういう家庭もある」という認識で対応しましょう。

価値観の違いやお子さまの個性などいろんな要因があるため、「なんでこうしないの?」ではなく、この家庭はこうなんだなと理解しましょう。もし対応の違いがトラブルになりそうであれば、「うちはこういう理由でこうしてるんだ」などお子さま本人や保護者のかたに伝えて、相手の判断にゆだねても。育児方針の違いはお互いの保護者にとってストレスの種になることもあるので、きちんと伝えておけると不要なトラブルが防げます。

また、トラブルが起きた際にどんな理由であれ我が子に我慢させる、もしくはお友だちに我慢してもらうのもNGです。何がどういけなかったかを客観的に判断し、子ども自身を否定するのではなく「行動のなかで気になった点」を伝え、なぜトラブルになったのか子どもたちなりに原因を考え、答えを出してもらいましょう。これをやるには、やはり保護者たちがゆっくりと見守るという理解が必要です。

まとめ & 実践 TIPS

考える力や応用力は「出された答えに従って行動する」だけでは身に付きません。さまざまな経験を当事者として自分の頭で考え、乗り越えていくことで育っていきます。保護者が意識したいのは、お子さまにできるだけたくさんの経験をさせてあげること。

あえてトラブルを起こすように仕向ける必要はありません。日常生活の中で、可能な限り先回りして答えを出さないように「見守る」姿勢でいるだけでOKです。たくさんの出来事を自分の力で乗り越え、しっかりと自信をつけてもらいたいですね。

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