「東京の磁力」を高める 虎ノ門ヒルズの開発が節目に

「東京の磁力」を高める 虎ノ門ヒルズの開発が節目に

  • Forbes JAPAN
  • 更新日:2023/01/25

2014年の虎ノ門ヒルズ森タワーの誕生から9年、この秋、同エリア4棟目となるステーションタワーが開業し、「国際新都心・グローバルビジネスセンター」をコンセプトに掲げた虎ノ門ヒルズの開発が節目を迎える。

1月24日に開催された記者説明会で、森ビルの辻 慎吾社長は、「わずか9年という、再開発事業においては異例のスピードで進んだ」と強調しながら、六本木ヒルズに匹敵する規模の多機能複合都市について説明した。

交通インフラと一体の街開発

虎ノ門は森ビル創業の地。かつて同地に建設したオフィスビルが老朽化するなか、環状2号線の整備と連携した再開発により、2014年に虎ノ門ヒルズが開業。大きなテナント企業が戻り、人や情報が動き出すと、虎ノ門病院の建て替え、ホテル「エディション」を高層階に持つ東京ワールドゲートの開業など、周辺に都市再生のうねりが起きた。

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虎ノ門ヒルズとしては、2020年にインキュベーションセンター「ARCH」や「虎ノ門横丁」を擁するビジネスタワー、2022年にレジデンシャルタワーを竣工。並行して、56年ぶりに誕生した東京メトロ日比谷線の新駅「虎ノ門ヒルズ駅」と一体的に、ステーションタワーの開発を進めてきた。

単なるビルの建て替えではなく、道路や駅などのインフラ整備を兼ねたまちづくりでは、国や都、東京メトロと連携することで、日本の地下鉄にはなかった大規模な「駅前広場」を作り出した。地上では、幅20メートルの歩行者デッキをかけることで、幹線道路(桜田通り)で分断されることのないつながり実現すると同時に、広場スペースも確保した。

「環状2号線、地下鉄新駅、デッキ。強いビジョンと実行力があるからこそ、さまざまなプレイヤーを巻き込み、同じ方向を向いて進むことができた」(辻社長)

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歩行者デッキ(愛称「T-デッキ」)イメージ

ステーションタワーの開業により、虎ノ門ヒルズは、区域面積約7.5ha、延床面積約80万平米に拡大。オフィス総貸室面積約30万平米、住宅数約730戸、ホテル約370室、商業施設約170店が揃う多機能複合都市となる。大規模オフィスの大量供給も疑問視されるが、現時点で3分の2は入居が決まっているという。

オフィス専有部「マグネットゾーン」イメージ(c)DBOX for Mori Building Co., Ltd.

--{都市間競争で勝つために}--

世界へ「発信」する都市

羽田空港から車でわずか20分、“グローバルビジネスセンター”として世界の人を受け入れる虎ノ門ヒルズの要となるのが、ステーションタワーの45〜49階に完成する合計1万平米の情報発信拠点、「TOKYO NODE」だ。NODEは“結節点”の意味。

そこには、バーチャル配信などXR時代に対応するメインホール、森美術館に匹敵する広さのギャラリーのほか、地上250mの屋上に広がるプール、ガーデン、レストラン、ラボ(8階)が併設され、ジャンルを超えたコラボレーションを促進。“新しいもの”が生まれる場所、あるいはそれを世界に発信する場所とすることで、東京の磁力を高めていく考えだ。

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46階のメインホール「TOKYO NODE HALL」(c)DBOX for Mori Building Co., Ltd.

虎ノ門ヒルズの意義について辻社長は、「森稔会長は常々、国際的な都市間競争にどう勝っていくかという話をしていた。世界中のヒト・モノ・カネ・情報を惹きつける、磁力のある都市にすること。それには国際水準のオフィスやカンファレンススペース、住居があるだけでは足りず、文化や自然など、グローバルプレイヤーが求める都市機能をコンパクトに集積する必要がある」と説明。「それに対する森ビルの答えが、ヒルズです」と語った。

9年をかけて拡大・進化してきた街がひとつの節目を迎えるなか、森ビルはこの秋、「麻布台ヒルズ」の開業も控えている。六本木ヒルズと虎ノ門ヒルズの間にあたる同エリアには、「グリーン&ウェルネス」をコンセプトとする新しい街が完成する予定だ。

六本木ヒルズの20周年という年に、2つのヒルズ完成を迎える思いを聞かれた辻氏は次のように意気込み語った。

「街をつくり、育み、20年成長を続けてきた六本木ヒルズは、2022年12月の人出が過去最高を記録した。そこで学び、肌感じてきたことは大事な経験である一方で、時代やテクノロジーの変化を受け入れ、進化していかなければ世界の都市から遅れてしまう。進化・発展を続け、東京の磁力を高めていきたい」

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