自粛要請が解除されても... 病院で働く友人からのLINEに言葉が出ない

自粛要請が解除されても... 病院で働く友人からのLINEに言葉が出ない

  • しらべぇ
  • 更新日:2020/06/07
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(AnanR2107/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

5月25日に緊急事態宣言が全面解除となり、感染症対策をしながら徐々に経済活動を再開させる動きが加速。経済の回復には明るい兆しが見え始めた一方で、医療現場で働く人々は、依然として過酷な状況に置かれている。

■緊急事態宣言は解除されたけど…

緊急事態宣言が全面解除となり、様々な自粛要請が解除・緩和されたことを受けて、記者(私)は友人たちと「7月頃には会えないだろうか」といった話に花を咲かせていた。

久々に明るい話題で盛り上がっていた中、1人だけ「私は参加を自粛する」との書き込みが。彼女は、看護師として東京都内の病院で働くA子さん。

「緊急事態宣言が解除されたことで患者の受け入れ条件が変わった」「私が感染源となることは絶対に避けたいから…」という痛切なメッセージには、そのトークルームにいた誰もが口をつぐんだ。

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■以前の受け入れ体制は

その後、緊急事態宣言が全面解除となった後、病院でどのような変化が起こっているのかについて、記者としてA子さんに取材。

A子さんが勤務する病院では、緊急事態宣言下の患者の受け入れ体制は「発熱患者が来た場合は通常の正面玄関ではなく、発熱者専用の入口、待機場所で待機してもらっていた。夜間救急については、連絡を受けた時点で発熱や呼吸器症状がある時点でお断りしていた」という。

■看護師の人手が以前よりも必要に

緊急事態宣言が全面解除となった後も、「酸素飽和度(体内の酸素量)が95%以下(平常値は97%以上)」「明らかな肺炎症状(痰の絡んだ咳、呼吸苦など)」「酸素吸入をしないと体内酸素を維持できない」といった症状が見られる患者については、A子さんが担当する夜間救急では引き続き受け入れを断らざるを得ないというが、上記の症状が見られない発熱患者は受け入れるようになったそう。

しかし、こうした状況下において発熱患者は一般の入院病棟に入れることはできないため、看護師の人手がコロナ禍以前よりも必要になっている状況のようだ。

■全面解除で患者の数は「増えた」

また、緊急事態宣言の全面解除を受けて、A子さんは外来患者の数は「救急外来だけでなく、全体的に増えた」と話す。

「自粛が明けて外に出る人も増えて、これまで受診を控えていた人も、気持ち的に病院に行きやすくなった……というのもあると思います。それから、お酒を呑んだり、遊びに行って怪我をしてしまった、という人も増えた印象です」と、“自粛明け”による影響で、様々な患者が増えているようだ。

■感染リスクが上がり不安

現在の状況について、A子さんは「自粛明けで皆が外に出て、緊急事態宣言期間中より明らかに蜜になりやすくなっている。そうした中で発熱患者の受け入れを始めたことは、いつ新型コロナ感染者が来るか分からない」

「連絡を受けたときには『熱はない』と言われていても、外来に来て検温したら37.5度を超えていた……なんてことも、よくあります。自分が感染するリスク、そして周囲への拡大のリスクは上がったと思います」と語ったA子さん。

改めて、医療現場で働く人々が今、家族や友人に会うこともできず、自らの命を危険に晒しながら働く……そんな異常事態が起きていることを改めて痛感させられる。経済活動を再開させつつも、“気の緩み”は絶対に禁物だ。

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(取材・文/しらべぇ編集部・越野 真由香

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