
8回1死三塁、スクイズを決める野村大(撮影・冨永豊)
◆日本ハム1―3ソフトバンク(18日、エスコンフィールド北海道)
最下位の日本ハムに2連敗を喫し、14日の西武戦から数えると3連敗となった17日の敗戦後、藤本監督はこんな談話を残していた。
「もう状態がいいとか悪いとか関係ない。いるメンバーでやるしかないんやから。気持ちのある選手を使っていきたい」
Aクラス死守へ、何としても連敗脱出を図るべく迎えた敵地での今季最終戦。相手投手の右左も多少関係あろうが、スタメンに名を連ねた選手が、藤本監督に「気持ちがある」と判断された面々なのだろう。
この日は、チャンスを得た若手が次々と起用に応えた。中でも「6番一塁」でフル出場した野村大だ。バットでは貴重な追加点となるスクイズを決めるなど3犠打1打点。4回には先頭打者として二塁打も放った。
守備でもチームを救った。初回1死一塁で清宮が放った定位置からやや二塁寄りの強烈なゴロをダイビングキャッチ。素早く起き上がって一塁走者を二塁で封殺した。打球が抜けていれば1死一、三塁とピンチは拡大していただけに、先発の板東をもり立てる最高の好守になった。
首位オリックスが勝利したことでチームの3年連続V逸は決まったが、熾烈(しれつ)なAクラス争いは14試合も残されている。今後、体調不良組が戦列復帰しても、チームの窮地で存在を発揮する「気持ちがある選手」たちは大事にすべきだろう。(石田泰隆)
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