毒親の呪縛を抜け出し「自分らしく生きる」ために、今日からできること

毒親の呪縛を抜け出し「自分らしく生きる」ために、今日からできること

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  • 更新日:2021/09/15
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こんにちは。メンタルトレーナー&心理カウンセラーの吉田こうじです。大人になってもあなたを苦しめる『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』を連載しています。

本記事内に登場する「毒親」とは

子どもに対する拒絶、侮蔑、無視、過干渉、虐待などによって、子どもの心身に罪悪感、劣等感、不安感。過剰な義務感、不足・欠乏感、羞恥心、無価値感などのネガティブな思考や感情を継続かつ執拗に植え付け、それによって子どもを「自分の所有物」かのようにコントロールする親のこと。また、「親」とは実の親のみならず、「親代わり」の身近な人も含めます。

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毒親に対する4つのサバイバル戦略

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毒親から過剰な期待や完璧さを要求されて思い悩む子どもは、大きく4つの方向性に進むようです。

1つ目は、「親から賞賛、承認を勝ち得るために、死に物狂いで頑張る」という方向。2つ目は、「徹底的に親に抵抗する」という方向。そして、3つ目は「親の言いなりになり支配されることを受け入れる」という方向。4つ目は、親は親、私は私とスルーし、表面上は親のいうことを聞いているフリをしながら、「親を手玉に取る」という方向です。

4つ目の方向性に進んだ場合、親からの心理的な呪縛を受け続けることがないので、この記事では取り上げません。

それぞれの戦略を身につけた子がどうなるかということ、そして心理的呪縛を解くためにできることを見てみましょう。

1つ目の「親から賞賛、承認を勝ち得るために死に物狂いで頑張る」方向に進むと、大人になってからも日常的に他者から評価判断されているという強迫的な観念を持つことが多く、何かを成し遂げても「満足感」「納得感」「充実感」を感じづらくなります。

ちょっとでもうまくいかなかったりするとパニックになってしまったり、自暴自棄になってしまったり、極端な行動をしてしまったりすることも。また、他者からの評価判断が怖くて対人恐怖、視線恐怖になることもあります。

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2つ目の「徹底的に親に抵抗する」方向に進んだ場合、親の支配から離れ、うまく自分のアイデンティティを確立できればいいのですが、「親の望むことをするのは敗北だ」といった凝り固まった信念を持っていると、自分では親に抵抗して自立しているつもりでも、実は親の呪縛に取り憑かれたまま…ということになったりもします。

たとえば、自分の興味関心があるものがあったとしても、それを親も望んでいたりすると無意識に反発し、本当は好きでもなければやりたくもないものをやる方向に進んでしまう、といったような…。

そのせいで余計な苦労を背負い込み、失敗体験を重ねる方向に頑張ってしまう。そして親から「ほら!だから私のいった通り無理だったでしょ!」と言われてさらに傷つけられる。こんなふうに、結果として親の呪縛に捕まっているというケースも少なくありません。

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3つ目の「親の言いなりになり支配されることを受け入れる」場合については、これまでの記事でご紹介しているので、関連記事をお読みください。

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親の心理的な呪縛を“見える化”しよう

結局、「スルー」以外のどれを選択したとしても、心の中に巣食う「親の呪縛」をなんとかしない限り、悩ましい状況から抜け出すことは難しいといえます。

多くの場合、「親の心理的な呪縛」は、何かの出来事に遭遇した際に、思わず反射的に「そうしなければならない(そうするべき=命令)」「そうしてはならない(そうするべきじゃない=禁止令)」といった、MUST思考の反応として現れます。

MUST思考ですから、自分が考えている「MUST」に反するような出来事に遭遇すると、反射的に、「怒る」「動揺する」「失望する」「嫉妬する」など、心に強い衝撃を受けます。

そのため、自分が持っている「べき論」を客観的に見える化することは、親からどんな呪縛を刷り込まれているのかを知るうえではとても役に立つのです。

ただ、せっかく見える化まではできたとしても、そのMUST思考には、「あるもの」も一緒にセットになっていて、その「あるもの」のせいで、毒親の心理的な呪縛から自分を解放することが阻害されたりします。

さて、そのセットになっている「あるもの」とは何でしょうか?

→next page>> MUST思考とセットになった「あるもの」とは?

「こうするべき」という信念

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それは、「感情的に反応するもっともらしい理由」です。言い換えるなら、反射的に感情を爆発する「動機」ですね。

自分なりに思わず反応してしまう動機が明確になっているのですから、ある意味、自信を持って、納得して、感情的に反応してしまうわけです。

これはとても悩ましいことです。

意味もなく反応してしまうのであれば、その反応に対するデメリットなどをしっかり考えていけば、「反応するだけ損だな…」と感情的な反応を制御することもできるかもしれません。

ですが、「絶対に正しい(こうするべき、こうするべきじゃない)」という信念を持った上で反応しているので、その信念にまで踏み込むことなく、反応だけを変えるというのは、かな
り難しいと感じています。

例外を見つけて、修正しよう

では、どうすればこの反応する動機に踏み込んで「見える化」し「修正」することができるのでしょうか?

ひとつのヒントとしては、「~するべき」「~するべきじゃない」といったMUST思考を洗い出したら、それらに対して「なぜなら…」という動機(理由)を考え、見える化してみます。その上で、その動機(理由)が本当に自分にとって役立つものなのかを改めて考えてみるのです。

たとえば、「人に弱みを見せてはいけない(見せるべきじゃない)」という「べき論=MUST思考」があるなら、私は人に弱みを見せてはいけないと信じている。なぜなら、もしも私が弱みを見せてしまったら、

まわりの人はがっかりして自分から離れてしまうから

まわりの人から見下されてバカにされるから

まわりからの評価を下げられてしまうから

まわりから弱みをネタにチクチクいじめられるから

…などなど、自分が「きっとそうなるはず」と信じている理由を見える化してみます。

多くの場合、これらの理由は「恐怖」や「恥」「孤独」など、私たちが本能的に「避けたい」と思うような感情につながるものになっているかと思います。

本能的に避けたいと思う感情につながる理由を信じていれば、そりゃあ反射的に反応しちゃいますよね。

ですが、こうやってまずは「動機の見える化」をした上で、「本当の本当に、予想したことが起きるのか?」ということを客観的な視点で考えてみると、例外がたくさんあることに気づけたり、そもそもそんなことは起きっこないということに気づけるなど、考えていること(信じていること)のほとんどは、実現しそうにないということが明らかになるかと思います。

そうやって明らかにすることで、毒親の心理的な呪縛を弱めていけばいいのです。

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次回の『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』は2021年9月22日公開予定です。

【連載】『「毒親の呪縛」を本気で断ち切る実践トレーニング』

【1】「生きづらさ」の根本にあるものは…?私の幸せを阻む「毒親」の呪縛

【2】私は「毒親」育ちだったのか?いま、生きづらさの原因を考える30の質問

【3】親の不仲も不機嫌も「自分が悪いせいだ」と思って育った、毒親育ちの人へ

【4】毒親に言われ続けた「あなたのため」。その支配から抜け出すための、はじめの一歩

【5】わけもなく不安になる。毒親育ちが無意識の苦しみを手放すためのワーク

【6】人が怖い、居場所がない、価値がないetc…毒親育ちの持つ悩ましい感覚

【7】私は何をやってもできない人だ。毒親育ちの悩ましい思考の手放しかた

【8】だから僕は、人が怖い。毒親育ちが「生きづらい」人生から抜け出すまでの道のり

【9】離婚したのは、僕のせい?「親の離婚」で傷ついた心の癒し方

【10】それって本当に子どものため?親の「責任」と「過干渉」のボーダーライン

【11】家庭内につくられたヒエラルキー。子どもを弱者に仕立て、支配する親たち

【12】対人関係がシンドイ。側から見ると順風満帆な彼の人生が“難あり”なわけ

【13】支配的な父親に従ったエリート役員の人生が、中年期に危機を迎えたわけ

【14】父親のDVは家族だけの秘密。なぜ毒親家庭は崩壊していくのか?

【15】愛情と苦痛はワンセット。大人になっても抜けない毒親育ちの思い込み

【16】いい親子関係を築けなかった子は、友人関係や恋愛でつまずきがちなのか?

【17】親に“いい子”の期待を押し付けられた子は、なぜ人生につまづいてしまうのか?

【18】家族のからかいがイジメに。自称「ダメ人間」な彼女の、悲しい生い立ち

【19】「無条件の愛」を与えられずに育ったあなたが、心の空洞を埋めるヒント

【20】東大に行け、官僚になれ…親に命じられた“責務”を全うしたエリートの「その後」

【事例1】鬱の母と、子に頼る父。毒親と共依存していた彼女が、親子の縁を断ち切るまで

【事例2】気づけば、3度目の離婚。彼女が「ダメンズ」ばかりを選んでしまったワケ

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吉田こうじ

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