「施設もないし里親も足りない」...“里親制度”の仕組みと現状を「日本こども支援協会」代表が語る

「施設もないし里親も足りない」...“里親制度”の仕組みと現状を「日本こども支援協会」代表が語る

  • TOKYO FM
  • 更新日:2020/10/21
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アーティストの坂本美雨がお届けするTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」。10月13日(火)の放送は、NPO法人・日本こども支援協会代表の岩朝しのぶさんが登場。里親制度の仕組みと現状について話してくれました。

(写真左から)岩朝しのぶさん、坂本美雨

◆里親制度の啓発、啓蒙、里親支援
坂本:岩朝さんが代表理事をされている「NPO法人日本こども支援協会」というのは、里親制度を広める団体と言ってもいいのでしょうか?

岩朝:そうですね。里親制度の啓発、啓蒙と、里親支援を主におこなっています。根本的には、虐待のない社会を目指したいから“今これが必要なんだな”っていうことに気が付いて、もう10年やっています。

坂本:岩朝さんのところにも、お子さんを迎えてからもう10年ぐらい?

岩朝:10年目ですね。ディアフレンズさんと一緒ですね。

坂本:そうですね(笑)。私もお会いしたことがあって、もうだいぶお姉さんですよね?

岩朝:もうすごいですよ! 私の“岩朝イズム”を継いでるなと思います(笑)。私も養育里親で、親権がなく育てているので、こういう活動をするなかで、いろんな児童相談所に「ちょっとそういう話は控えてください」って怒られることも多々あって。「(子どもに)ママが目立つことをしちゃうと、また怒られちゃう」って言ったら、「ママ、そんなのは心配しなくてもいいから。もし私が何らかの理由で解除されるようなことがあっても、私何回でも帰ってくるから」って。

坂本:ほぉ! 泣いちゃうよぉ……。

岩朝:すごいな、と思って。たくましく育っています。

坂本:そうかぁ。いやぁ嬉しい! 嬉しいと言うか心強いですね。

◆“養育里親”と“特別養子縁組”の違い
坂本:先程、養育里親とおっしゃいましたが、日本で一般的に知られている特別養子縁組とはまた違う形の里親制度なんですよね。

岩朝:(養育里親は、)親御さんが親権を持っていて、私はその青年期とか幼少期の一時期を担う。ただ、実際には予定していたよりも復帰がなかなか難しい家庭もあるので、私みたいに長期にわたってしまうこともあるんですけど。基本的には、できるだけ短期間でお家に帰って、お家に帰った後にもサポートをしよう、というのを行政としては頑張っています。

坂本:やはり“短期間のお付き合い”というのが、覚悟が必要なところではありますね。

岩朝:そうですね。ただ一般的に里親と聞くと、“一生、その子の責任を負わなきゃいけない”って思って一歩を踏み出せない人が多い、というのはリサーチでわかっていて、特別養子縁組と勘違いしている人がほとんどなんですよね。

坂本:まだまだ知られていないところだと思います。

岩朝:だから、ほとんどは社会支援として一時的に養育をお母さんと一緒にやって行く、“お母さんのサポーター”だと思っていただければ1番いいと思います。

坂本:今、そのような支援が必要な子どもの数はどれぐらいですか?

岩朝:4万5千人ですね。

坂本:なるほど。施設や里親の元で暮らしている子たちだけで4万5千人ということですけれども、そういった少しトラブルのある家庭で暮らしている子は、まだまだ潜在的にいるのでしょうね。

岩朝:そうですね。今は4万5千人しか行くところがない、施設もないですし里親も足りないというところで、一時的にでも家庭で預かっていただけるような家庭があれば、大きなことになる前に子どもを1回引き離して、親子を1回クールダウンさせることができるんですけどね。

◆“里親制度”のいろいろな種類
坂本:特別養子縁組というのには年齢制限や収入面などでいろいろ制限があるとは思いますが、養育里親はわりと広く設定されていると聞きました。

岩朝:そうですね。本当にざっくり言うと“生活に困っていなければいい”というところですね。共働きをされていてもできますし。

坂本:独身の方は?

岩朝:地域にもよりますが、独身の方でも“中高生の子どもの里親になりたい”っていうケースはいっぱいあります。

坂本:そして、季節・週末里親という制度もあるとお聞きしました。

岩朝:例えば、東京だと「フレンドホーム」と言って、“短期間だけ家庭を体験させてあげる里親”というのもあります。これも地域によっては実施していないところもありますが、大阪だと施設に暮らしているかなり多くの子どもたちが、週末になると週末里親さんの元に行って家庭経験を積んでいる、というような状況ですね。

坂本:“家庭の雰囲気をしっておいたほうがいい”というのは、漠然とわかるとは思うんですけれども、実際、子どもが里子の立場になったときに、“一時的にでも家庭に入る、その体験が大切なんだ”というのは、どのような点で実感されますか?

岩朝:例えば、施設で暮らしていると、どうしても集団で暮らさなければいけなくて、ご飯の時間だったり、お風呂の時間だったりが(決まった)タイムスケジュールになってしまう。例えば、施設で長く暮らしている子どもが、里親のお家で一緒に暮らすってなったときに、「6時になったのに、今日はまだご飯は食べないんですか?」って言われたり。

坂本:決まっているものだと思っているんですね。

岩朝:あと、(施設の)ご飯は、食中毒のリスクを避けるために、“生ものは食事に出さない”とか、“残ったものは当日廃棄”になるので、翌日の肉じゃがを出したときに、「こんなの食べられない」「翌日の物は食べられない」って言ったり。

やっぱり“日々の積み重ね”ってすごい大切なんですよね。今、いろんな施設さんも家庭的な環境を整えるために努力していますが、その家庭では当たり前にある自分の箸やコップが、施設だったら、みんな同じものが当日配られるとか、選択の機会がなかったという子どもたちが、(大きくなったとき)自分でなかなか選ぶことができない、というのはよくある話です。

坂本:そっかぁ。大きくなって、その子が家庭を持ったときに、“家庭”というのを一時的ではあっても味わうことは本当に大事なことなんですね。

岩朝:そうですね。

◆Twitterキャンペーン実施中
坂本:今Twitterでのキャンペーンをやられていますね。

岩朝:はい。頑張っています。

坂本:親と暮らせない子どもたちの数“4万5千人分のリツイートをしよう”という、子どもたちへの応援だったり、養育里親さんへの応援、また施設の職員さんへのお言葉を添えてリツイートをしよう、というキャンペーンを実施しています。

岩朝:はい。「#10月4日は里親の日」で広めています。

坂本:ディアフレンズのWebサイトやインスタグラムにも明記しておきますので、もし見られる方はぜひ検索してみてください。

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Twitterリツイートキャンペーンの詳しい情報は日本こども支援協会のTwitterページをご覧ください。

▼Twitterハッシュタグ▼
#10月4日は里親の日 #日本こども支援協会 #オンライン里親会

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<番組概要>
番組名:坂本美雨のディアフレンズ
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時:毎週月~木曜11:00~11:30
パーソナリティ:坂本美雨
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/dear/

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