日本代表の劇的逆転勝利でドーハで日本人が大人気。サウジサポーターとの絆も

日本代表の劇的逆転勝利でドーハで日本人が大人気。サウジサポーターとの絆も

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2022/11/25

中東カタールで連日熱戦が繰り広げられている、2022サッカーW杯ドーハ大会。日本代表は23日、ドイツ代表と対戦して、2−1で勝利。優勝3回のドイツ相手に厳しい戦いが予想されたが、前半にPKで1点を失点して迎えた後半、堂安律、浅野拓磨のゴールで見事逆転勝ちを収めた。

この日、記者も決戦の地となったハリーファ国際スタジアムに馳せ参じ、勝利の瞬間をしかと見届けた。

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会場となったハリーファ国際スタジアム。入場ゲートに並んでいたら声を掛けられた

◆「今日はドイツ? 大変だねぇ!」

実は、試合開始3時間前の開門時間前にスタジアムに到着していた記者。スタジアムに向かう地下鉄内やスタジアムに向かう道すがら、様々な国の人に「日本は今日試合? 相手は? ドイツ? うわー大変だね、でも幸運を祈るよ」などと声をかけられていたこともあって、かなり弱気になっていたのだ。

そんな心境で開門を待つ間、ゲートに立っていた男性係員が、記者のサムライブルーのユニフォームを見ると話しかけてきた。

◆スタジアムの係員からかけられた意外な言葉

「今日はドイツだろ。俺はなんか……君たちは世界を驚かせることをするような気がするんだよね」

続いて、彼は日本が勝つとはっきりと言う。海外ではよくある社交辞令か。お世辞だとしても、まぁ嬉しいなぁと思っていると彼は続けた。

「だって俺たちにもできたから。俺はサウジアラビア出身なんだ」

聞けば彼はボランティアでサウジから隣国カタールにやってきて、会場整理の担当をしているという。

◆「俺たちにもできた」

「俺たちにもできた」が指すのはこの前日、サウジアラビアがこちらも優勝候補の一角、アルゼンチンに逆転勝ちしたことを意味している。サウジの勝利は世界中に衝撃を与え、記者が寝泊まりしているコンテナ村「ファンビレッジ・フリーゾーン」でもここで働く労働者も小躍りして喜ぶほど、熱狂を巻き起こした。

サウジの国旗を振ったり、身にまとったサポーターには各国の人から「Congratulations!(おめでとう!)」と賛辞が浴びせられていた。道を歩いていても誰彼構わず、声をかけられるサウジサポーターを、記者自身も彼らに声を掛けながら、内心羨ましく思っていたのだ。

彼は最後にこう続けた。

「ワンアジアだろ。アジアの力を見せようぜ」

結果は2−1。奇しくもそれはサウジと同じ得点経過だった。前半にPK先制点を許し、後半相手の猛攻をしのぎ、カウンターで2点を取って逆転勝利。

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前日のサウジと酷似した得点経過に、なにか因縁めいたものを感じた

勝利の興奮そのままに「ファンビレッジ」に帰ると、各国のサポーターから「Congratulations!」「Amazing!」「Good Game!」と賛辞の嵐。翌日おろかそれは今日も続いており、日本人がサムライブルーのユニフォームを来て歩いているだけで、街中の人から「おめでとう」を言われる事態となっている。

◆生まれたサウジサポーターとの絆

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勝利の余韻に浸りながら帰途につく日本サポーター。この日から、さまざまな場所で賛辞をあびることになる

そのなかでもサウジのサポーターは日本の勝利がとにかく嬉しいようで、街ですれ違うたびに声を掛けられる。記者もそれに応じ、そのたびにお互いを讃えあっている。

開幕戦、アジアでしのぎを削る開催国カタールが0-2で完封負け、翌日イランがイングランドに2-6で大敗。現在4.5ある「アジア枠」、次の2026年大会では参加国の増大とともに「8.5」となることが決定している。その意味でもアジア意義が問われそうな内容だっただけに、日本とサウジの「ジャイアントキリング」はこのあとの大会の盛り上がりを左右しそうなのだ。

”We’re One!”

ハリーファ国際スタジアムでもらった係員からもらった言葉を今、サウジサポーターにかけている。そしてまだ未勝利の韓国、イラン、そして開催国のカタールが勝ち、その言葉をわかちあえればとも思っている。

取材・文・撮影/遠藤修哉(本誌)

―[FIFAサッカーワールドカップカタール大会]―

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