LAで成功した伝説の日本人ギタリスト・KUNI 半生描いたドキュメンタリー映画が公開

LAで成功した伝説の日本人ギタリスト・KUNI 半生描いたドキュメンタリー映画が公開

  • スポーツ報知
  • 更新日:2023/03/19
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ロックシーンの最先端を駆け抜けた日本人ギタリスト・KUNIのミステリアスな素顔に迫ったドキュメンタリー映画「KUNI 語り継がれるマスク伝説~謎の日本人ギタリストの半生~」が、18日から東京・ヒューマントラストシネマ渋谷で公開された。会場は多くのロックファンに沸いた。80年代に単身でアメリカに渡り、プロのミュージシャンとしての道を切り開いた日本人ギタリスト・KUNIの生き様を、現在TBSで不動産部門を担当する佐藤功一氏(60)が初めて監督した異色の作品。今後は大阪、名古屋などで順次上映される。

同映画は「TBSドキュメンタリー映画祭2023」の出品作。誘いを受けて「勢いで企画を提案したところ通過してしまった」と佐藤氏は言うが、作品については「中学生の頃からハードロックファンだったのですが、中でもKUNIが一推しでした。彼はLAメタルの本場だったアメリカで成功を収めた人物で、86年にアルバム『Masque』を発表して以来、これまで4枚のアルバムをリリースしてきました。当然、僕は、その全てを聴いてきました。その彼と昨年、久しぶりに再会した時、実は闘病生活中だと聞かされたのです。彼はアメリカで成功したとは言っても、そのことを日本で知る人は実に少ない。だったら今こそ彼の実績を映画を通じて紹介したいと思ったのです。私も60歳を迎え『今しかできないことをやろう』『自分にしかできないことをやろう』との思いで彼の半生を描いてみたいと思った」と自らの思いも込めて語る。

約半年かけてKUNI本人をはじめ、関係者、海外ミュージシャンらのインタビューをし、KUNIが歩んできた人生、駆け抜けてきた時代背景、そして、ポジティブで多くの人に愛される「KUNIの人柄」を撮り続けた。特にインタビューについてはバンド「KISS」のドラマー、エリック・シンガーやベーシストでロックバンド「MR.BIG」のビリー・シーン、米ロックミュージシャンのジェフ・スコット・ソート、ロックバンド「クワイエット・ライオット」のベーシストとしても知られるチャック・ライト、ロックバンド「ストーター」のマーク・スローターとディナ・ストラムなど、ステージやレコーディングなどで親交のあった海外ミュージシャンなど多岐にわたっている。また、日本でデビューをサポートした音楽評論家の伊藤政則氏や当時、渡辺音楽出版に所属し、現在はヒップランドミュージックコーポレーションで顧問を務める田島敏氏、さらにはロサンゼルスでKUNIに住居を紹介した友人、アルコール依存症となった彼の治療を続けた医者など陰でバックアップしてきた関係者も全面的に協力している。

「絶対にプロになってみせるという信念のもと、アメリカに渡り、彼は仮面をかぶってLAのミュージックシーンのど真ん中に飛び込み、ギタリストとしての地位を築き上げました。その後、日本でも音楽プロデューサーとして活躍していますが、ギターは封印した。なぜ、ギターを封印したのかも含め、ロックシーンの最先端を駆け抜けた彼の謎に迫ります。立場は違いますがWBCで日本人選手が世界から注目される中でタイミング的にも良かった」と佐藤氏は意欲を見せる。

ヒューマントラストシネマ渋谷の他、24日からは大阪のシネ・リーブル梅田、名古屋の伏見ミリオン座でも上映される。

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