生活保護基準額の引き下げは適法 金沢地裁判決

生活保護基準額の引き下げは適法 金沢地裁判決

  • 朝日新聞デジタル
  • 更新日:2021/11/25
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"金沢地裁=2018年11月、金沢市丸の内"

国が生活保護費の基準額を段階的に引き下げたのは生存権を保障した憲法25条に違反するなどとして、金沢市の受給者ら4人が、国や市に減額決定の取り消しなどを求めた訴訟の判決が25日、金沢地裁であった。山門優裁判長は、原告側の請求を退けた。

生活保護費の引き下げは違法? きょう金沢地裁判決 注目点は

同様の訴訟は全国29の地裁で起こされ、地裁判決は6件目。名古屋、札幌、福岡、京都の4地裁判決は原告側の訴えを退けたが、今年2月の大阪地裁判決は減額決定を取り消していた。

国は2013~15年、生活保護費のうち、衣食や光熱費など日常生活に必要な費用にあたる「生活扶助」の基準額を3回に分けて引き下げた。減額総額は670億円、減額幅は最大10%(平均6・5%)で、いずれも戦後最大となった。

引き下げの根拠として国が挙げたのは「08~11年の物価下落」。厚労省の算定に基づき、物価が安くなる「デフレ」の調整などを行ったうえで、基準額を引き下げた。こうした過程に、厚労相の裁量権の逸脱があったかが争点となった。

原告側は、国の算定について、原油価格の高騰などで特異な物価上昇が起きた08年を起点にしており、あえて物価下落率を大きくしたなどと主張し、裁量権の逸脱にあたると訴えた。

被告側は、同年9月のリーマン・ショックで物価が下落したのに、基準額は据え置かれていたと反論。基準額の引き下げはその是正であり、裁量権の範囲内だとし、原告側の請求を退けるよう求めていた。(平川仁)

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