
"Mリーグの実況も務める松嶋桃さん"
頭脳スポーツとして浸透しつつある麻雀。麻雀で頭は良くなるのか。京都大卒のプロ雀士で、Mリーグ公式実況も務める松嶋桃さん(39)に、麻雀から学んだことを聞いた。
京大卒からMリーグ実況の松嶋桃さん 人生分かれ道での麻雀的な発想
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家族の影響で6歳で麻雀を始めると、計算が速くなりました。数字が大事なゲームなので、遊びの中で自然と覚えました。
また、麻雀が強くなるには、どの牌(はい)を切るのかを「なんとなく」から「○○だから」と自分なりの理由を導き言語化することが大事です。論理的思考力が身に付いたのも大きいです。
囲碁・将棋やカードゲームなど頭を使う遊びは他にもありますが、麻雀は運と実力のバランスが絶妙です。運の良さで初心者が上級者に勝つことがある一方、長い目でみるとやはり強い人が勝ちます。理不尽な時もあるし、必然な時もある。まるで人生だなと思います。
麻雀が強い人はみんな学生時代の成績が良かったとはいえないので、学力との相関関係はそんなにないと思います。でも麻雀が強い人はみんな精神面が強いので、麻雀から学んでいることは多くありそうです。
個人的には、4人でするゲームなので対人関係での学びが大きかったです。大学入学後に「麻雀が打てる」と言うと交友関係が一気に広がりました。様々な人と打つ中で、スマートな振る舞いやコミュニケーションの取り方で勉強することも多かったです。
正しく遊べば魅力的な競技だと注目する方が増えているのはとてもうれしいです。一方で、昔の悪いイメージがまだまだ根強いことも実感しています。「ゼロギャンブル宣言」を掲げるMリーグの活動などでこれまで以上に頑張りたいです。
■松嶋桃さんプロフィール
まつしま・もも 1984年生まれ、愛知県出身。京都大法学部卒。日本プロ麻雀協会に所属する。「パネルクイズアタック25」で優勝するなどクイズ番組出演も多数。