福本豊氏らも出席し『アスリートの羅針盤』が設立会見 スポーツ選手のセカンドキャリアを支援

福本豊氏らも出席し『アスリートの羅針盤』が設立会見 スポーツ選手のセカンドキャリアを支援

  • Sirabee
  • 更新日:2023/05/26
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スポーツ選手のセカンドキャリアをサポートする一般社団法人「アスリートの羅針盤」(角野大輔理事長)が、7月から大阪で開講するセミナーへの受講生を募っている。

■「羅針盤」に込めた想い

ビジネスに関する基礎的な知識や技術を学んだ上で企業とのマッチングを行う。同法人は「セカンドキャリアを真剣に考えている人たちに寄り添っていきたい」としている。アマチュア時代にスポットライトを浴びたアスリートは意気揚々とサクセスストーリーを夢見て、トップレベルの世界へ飛び込んでいく。

だが、現実は厳しい。プロ野球を例に取ると、平均実働年数は8、9年とされるが、もっと早くユニホームを脱ぐ選手も少なくない。

ところが、生き残りをかけて競技に打ち込む選手たちは引退する日が来ないことを願いながら、次ぎのステップへ向けた準備を整えられないのが実情だ。こうした状況を改善し、人生の航路を描いていこうという思いを込めて法人の名前に「羅針盤」と入れた。

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■角野氏が理事長に

同法人は、大阪市内で建設会社を経営する元高校球児の角野氏が理事長、元プロ野球オリックス球団職員の辻純治氏と元朝日放送スポーツアナウンサーで大阪経済大客員教授の楠淳生氏が理事を務め、昨年11月に設立された。

3人は引退後の生活に思いが至らないまま現役生活にピリオドを打ち、その後の人生設計に苦悩する多くのアスリートに接してきた。

辻氏は「戦力外通告を受ける選手たちをつぶさに見てきたが、彼らが持つモチベーションは必ず社会で生きるはず。今度はその手助けをしていきたい」と話す。

■ビジネスセミナーに注力

アスリートの羅針盤が最も力を入れているのは、ビジネスセミナーだ。就職希望者を登録し、企業とマッチングしただけでは適正が分からず、すぐに辞めるケースが目立つという。

このため、同法人は「(1)IT・デジタル/(2)経済・資金運用/(3)コミュニケーション/(4)プロ野球OBらの講話」の4本柱で構成する約3か月間のセミナーを実施。各分野の専門家を講師に迎え、ビジネススキルを磨いた上で企業に推薦する方針だ。

■セミナー概要

セミナーは7月3日から15回の予定で、毎週月曜日午後7時から大阪市中央区のコンセントカフェ本町店で行う。受講者は原則35歳以下で、現役を含めて性別や競技、実績などは問わない。

募集人数は30人で、受講料は3万円。企業側には一口20万円(税別)からのスポンサー制度を設け、優先的に人材を推薦する。

プロ野球の阪急ブレーブスで活躍した福本豊氏と山田久志氏、バレーボール全日本元監督の植田辰哉氏が、法人のアンバサダーとして活動を応援する。

■執筆者プロフィール

前嶋光太郎:1970年島根県出身。幼い頃からスポーツや芸能の世界に興味を持ち、高校ではミスタータイガース・掛布雅之氏にあこがれて甲子園を目指した。

大学卒業後は新聞社に就職。警察や行政などを担当した後、スポーツ記者として野球やゴルフ、テニスなどを中心に取材。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の取材が転機となり、プロ野球の魅力を伝えたいと2010年にフリーへ転身した。現在は大阪を拠点に、しばらく中断していた執筆活動を2022年末から再開している。

(取材・文/Sirabee 編集部・前嶋光太郎)

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