
MotoGP第12戦サンマリノGPではドゥカティ陣営が表彰台を独占する強さを見せた。ただアプリリアのアレイシ・エスパルガロは、ドゥカティがいつでもアプリリアより強い訳では無いと考えている。
ドゥカティ勢の地元戦でもあるサンマリノGPは、まさに彼らの独壇場だった。予選ではホルヘ・マルティン(プラマック)がレコードを更新してポールポジションを獲得し、スプリントと決勝では共に1位マルティン、2位マルコ・ベッツェッキ(VR46)、3位フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)と表彰台を独占と、陣営の完全勝利に終わった。
第11戦カタルニアGPではアプリリア勢が非常に速く、エスパルガロとマーベリック・ビニャーレスが1-2フィニッシュを収めていただけに、対照的な結果だ。
アプリリアがまだドゥカティに完全に追いつくことができていないと考えることもできるが、エスパルガロの見解は違う。彼はミサノ・サーキットの性質がドゥカティ向けに作用していたと考えている。
サンマリノGP終了後、ドゥカティのマシンは現在のラインナップでベストなバイクなのかとエスパルガロに尋ねると、彼は「ここではそうだった。概して、ではないよ」と答えた。
「つまりフロントグリップがあまりなく、フロントブレーキを早く離すことができる場所……たとえば(サンマリノGPでは)ターン13で僕は前を走る他のライダーよりもずっと速かった。でもこのコースでは、そういう場所はそこひとつだけだったんだ。残念だけどね」
「こういった種類のコースでは、ドゥカティとKTMがアプリリアよりも優れている。フロントブレーキを早めにリリースしてコーナースピードを維持して、加速がゆっくりなコースでアプリリアが優れているんだ」
なおエスパルガロはサンマリノGPを6番グリッドからスタートしたものの、12位と順位をかなり下げてのフィニッシュだった。
彼は現在のMotoGPマシンでは追い抜きが難しくなってしまっていることを、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ)とともに嘆いている一方で、アプリリアに対してはよりオーバーテイクのチャンスを増やすためにトルクを要求しており、エンジンの改善が必要だと語った。
「僕らはエンジンを改善する必要がある。こうしたストップアンドゴーでグリップのあるコースでは、もっとトルクが必要だからだ」
「レースを通して誰もオーバーテイクすることができなかった。残念だよ」
「5番手から13番手、14番手まで4秒以内だったのに、誰も追い抜くことができなかった」
Lewis Duncan