原点、軌跡、今を巡る奈良の新しい観光拠点として注目される中川政七商店初の複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」

原点、軌跡、今を巡る奈良の新しい観光拠点として注目される中川政七商店初の複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」

  • @DIME
  • 更新日:2021/02/23

江戸時代中期、中川政七商店は麻織物「奈良晒」の問屋として奈良に創業。それから約300年に渡り、日本の伝統的な工芸をベースにした生活雑貨を作りつづけてきました。その過程で得た知見を同じく工芸文化を支える企業やブランド支援のコンサルティングを行うことで広める活動も行っています。そんななか原点に立ち戻り、創業の地である奈良で産業観光の試みを実現すべく、まちづくりの拠点となる複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」を4月にオープンすることを発表しました。

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店舗イメージ鳥観図。

コンセプトは、"路地を巡り出会う、触れ、学び、味わう奈良"。日本を代表する建築家の一人である内藤廣さんが、表通りから1本入った約126坪の敷地に、3階建ての同施設を設計。

「中川さんのところはとても先進的なところ、新しい仕事のやり方を考えておられる。建物も、骨組みや仕組みをきれいに整理をし、建築的にいうと非常に先進的なものが出来上がりました。街並みから透けて見える、非常に透明感の高い建物ができたと思います」(内藤廣さん)

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店舗前の路地のイメージイラスト。

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発表会場で披露された立体模型。

鹿・猿・狐は出店3社にまつわる動物の名前をつなげたもの

「鹿猿狐ビルヂング」という名前は、中川政七商店の社ロゴに掲げられた「鹿」と、同施設に出店する関西初出店となるスペシャルティコーヒー店「猿田彦珈琲」の「猿」、ミシュラン一つ星掲載店「sio」による初のすき焼き店「㐂つね(きつね)」の「狐」から名付けられています。

東京・恵比寿にて創業したスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」は、関東圏を中心に店舗を展開し、台湾にも進出していますが、実は関西は今回が初出店。開放的なガラス窓に面した空間で、古きよき趣が残る街並みを眺めながら究極の一杯を楽しむひと時を提供します。

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「猿田彦珈琲」のカップとコーヒー豆のパッケージデザインは日本らしいテイストを取り入れたもので、奈良の街並みにも似合いそう。

最後の「狐」となるのが、東京・代々木上原にあるミシュラン一つ星掲載店「sio」による初の、すき焼きをメインにコースでいただくレストラン「㐂つね」。sioの代表である鳥羽周作さんいわく、「sio」はフランス料理店であるが、料理で人を等しく幸せにするということをやりたいというのが目的にあり、今回の「㐂つね」では自分の次にsioでも歴史を重ねたシェフを送り込んで取り組んでいるそうです。

店舗はカウンタースタイルで、新しい形のすき焼きを奈良から発信していくことを目指しています。

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「㐂つね」では、観光の合間やランチ代わりに気軽に楽しめるよう、お弁当のテイクアウトも提供されます。

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発表会の登壇者。写真右から中川政七商店 代表取締役会長 中川政七さん、代表取締役社長 千石あやさん、内藤廣建築設計事務所 内藤廣さん、猿田彦珈琲 代表取締役 大塚朝之さん、sio株式会社 代表取締役 鳥羽周作さん。

中川政七商店の旗艦店となる奈良本店は「原点、軌跡、今を巡っていただける場所」に

奈良県下に中川政七商店の出店は派生ブランドも含めると4つの既存店舗がありますが、こちらは創業の地に満を持して構える旗艦店という位置づけ。「中川政七商店の原点、軌跡、今を巡っていただける場所」として、創業時の商いである手績み手織り麻のものづくりに触れられる「布蔵」や、300余年の歴史をアーカイブ展示する「時蔵」を併設。

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博物館級の糸紬車や大福帳などを「布蔵」では展示。実際に機織りを体験できるワークショップも

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手織りの機織り機の動く様を見せることで、ものづくりの手間や奥深さをいまに伝えます。

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アーカイブ展示を行う「時蔵」。

限定商品も含めた約3000点の商品を揃える「中川政七商店 奈良本店」

日本各地に出店を進め、各地の工芸を活かした商品を開発してきた中川政七商店。その過程で出会った800を超えるつくり手と生み出す約3000点の商品に出会えるのが、「中川政七商店 奈良本店」です。創業から300年の歴史の中で育んできた、いまの暮らしに寄り添う暮らしの道具を豊富なラインナップから選べるのに加え、本店限定商品など、奈良を訪れる記念になるような品揃えを目指しています。

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奈良本店限定のトートバッグ。

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奈良吉野の葛菓子。

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人気商品「花ふきん」の奈良本店限定カラー。

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鹿のモチーフをあしらった赤膚焼のテーブルウェアや箸置きなど。

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地域のスモールビジネスの商品も取り扱う予定。こちらは老舗革靴メーカーによるスニーカーブランド「TOUN」。

学びの場としての活用でより地域密着型の店舗に

中川政七商店 奈良本店では、手績み手織り麻の絵はがきを制作するワークショップや、「布蔵」での麻生地づくりの道具に触れられるツアーなど、奈良の工芸や歴史、文化に触れる体験型コンテンツを提供します。所要時間は1~2時間程度、価格は¥3000前後を中心に想定。

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手績み手織り麻の絵はがきを制作するワークショップは、既存のステンシルシートを使い、手績み手織り麻の絵はがきに色を載せることで転写して作ります。

「鹿猿狐ビルヂング」3階には、中川政七商店による初のコワーキングスペース「JIRIN」を展開。奈良に魅力的なスモールビジネスを生み出す「N.PARK PROJECT」の拠点として誕生した、共に働き、共に学ぶ場です。大きな窓からは興福寺の五重の塔を臨み、BACH・幅允孝さんが選書したライブラリも用意。また、経営講座やトークイベントなど、奈良での想像的な活動を支援するプログラムでの利用も想定されています。

複合商業施設「鹿猿狐ビルヂング」は、2021年4月14日(水)オープン予定です。

鹿猿狐ビルヂング
住所:奈良県奈良市元林院町22番(近鉄奈良駅より徒歩7分)
https://nakagawa-masashichi.jp/shikasarukitsune/

取材・文/北本祐子

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