藤井聡太新棋王が最年少六冠達成 羽生九段並ぶ史上2人目偉業も「まだまだ実力的には足りない」

藤井聡太新棋王が最年少六冠達成 羽生九段並ぶ史上2人目偉業も「まだまだ実力的には足りない」

  • デイリースポーツ online
  • 更新日:2023/03/20
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対局に臨む藤井聡太竜王(手前右)と渡辺明棋王

将棋の第48期棋王戦五番勝負第4局が19日、栃木県日光市「日光きぬ川スパホテル三日月」で指され、藤井聡太竜王(20=王位・叡王・王将・棋聖との五冠)が渡辺明棋王(38=名人との二冠)に132手で勝利した。シリーズ対戦成績3勝1敗で、20歳8カ月で棋王を初めて奪取。羽生善治九段の保持していた六冠の最年少記録24歳2カ月を3年6カ月も更新し、最年少で史上2人目の六冠を達成した。

前局は先手番ながら詰みを見逃す大逆転負け。本局も一筋縄ではいかなかった。渡辺名人の攻めを的確に受け、順調に優勢を築いていた矢先、藤井新棋王の緩手でほぼ五分に。中終盤は一進一退の大激戦となったが、渡辺名人の隙を見逃さず、必死に追い込んだ。「終盤はどうなっているかわからないまま、やっていました。お互いがかなり非対称な将棋で判断が難しい一局だった」と振り返った。

最年少六冠の記録には、「まだまだ実力的には足りないところが多いと思うので、その立場にふさわしい将棋が指せるよう、一層頑張らないといけない」と気を引き締める。五冠は藤井新棋王含む4人達成者がいるが、六冠以上は羽生九段のみの“天才の領域”となる。羽生九段は96年に七冠を制覇したが、叡王は17年に新設された棋戦のため、八冠達成者はいない。

本局が本年度最終局。52勝11敗で勝率・825でフィニッシュし、デビュー以来6年連続8割達成となった。5つの防衛戦と、棋王戦挑戦と忙しい一年だったが、「7月以降対局が多い時期が続いたんですけど、その中で勝負強く指せたのは収穫だったかなと思います」と前向きに評価した。

来期狙うのは名人と王座だ。名人は8日のプレーオフで広瀬章人八段(36)に勝ち、渡辺名人への挑戦権を獲得。4月から七番勝負が開幕する。王座戦は最速で今秋奪取可能で、年内八冠の可能性がある。「4月からも重要な対局が続くので、少しでも強くなれるように頑張りたいと思います」と語った。

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