渋野日向子らしさを随所に見せた。浮き沈み激しい戦いの中で見えた光

渋野日向子らしさを随所に見せた。浮き沈み激しい戦いの中で見えた光

  • Sportiva
  • 更新日:2020/09/15

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「前半はすごく耐えていた。それが、後半に入って6つも(スコアを)落とした。昨日(3日目)と11打も違う。プロゴルファーとして、1日でゴルフが変わってしまうのはよくない。4日間の締め方としては、最悪のゴルフだったかな、と......」

海外女子メジャーのANAインスピレーション(9月10日~13日/カリフォルニア州)に出場した渋野日向子は、4日間通算2オーバー、51位タイという結果に終わった。日本ツアーのアース・モンダミンカップを含めて、今季4戦目。初の予選突破を果たしたものの、最終的に"シブコ・スマイル"は弾けることなく、自らのプレーに対する反省の弁を繰り返した。

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ANAインスピレーションでは51位タイに終わった渋野日向子。photo by Getty Images

ディフェンディングチャンピオンで迎えたAIG女子オープン(全英女子オープン)では、ほぼ見せ場なく、あえなく予選落ち。渋野らしいプレーが影を潜め、王者としての重圧に押し潰された感があった。しかし、このANAインスピレーションを迎えるにあたっては、「(全英女子オープンから)2週間経って、気持ちも楽になってきた」と吹っ切れた様子を見せ、反撃への期待が高まっていた。

実際、インスタートの初日は、10番、11番と連続バーディーを奪って好発進。渋野の持ち味である思い切りのいいスイングが随所で見られ、4バーディー、2ボギーの2アンダーで回って、19位タイとまずまずのスタートを切った。

「最初のティーショットがどうなるかと思って、かなり緊張していました。そうしたら、真っ直ぐ飛んでくれて、(2打目も)バーディーチャンスについて、バーディーが取れた。(パットを含めて)3つとも自分がイメージしたショットが打てたのは久しぶり。その結果、今年一番のゴルフができました。出だしのバーディー、バーディーには本当にびっくり。そこから最後まで粘って、2アンダーで回れたことはすごくうれしい。

(振り切るという点については)途中まで、がんばって振れていた。ドライバーも怖がらずに(振れて)、アイアンもよかった。途中、ちょっとブレて自信がなくなったところもあったけど、そうした状況でも最後までがんばれた。振り切ることに関してはよかったと思います。

(クロスハンドに変えたパッティングも)微妙な距離が入ってくれた。3パットを打っていない。ちょっとずつよくなっていると思った。お菓子? 持ってきたんですけどね、(今日は自分が)嫌いな我慢のゴルフだったので、すごく集中してやっていたんだと思う。それで、お菓子に手をつける余裕がなかった(笑)」

2日目は一転、苦しいラウンドとなった。3バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの「75」。通算1オーバーとして、52位タイまで順位を落とした。

「前半、アンダーで回れてよかったんですけど、後半11番(パー5)のバーディーパットを外してから、流れが悪くなってしまって......。気持ちが切れたわけじゃないですけど、2mくらいのほぼ真っ直ぐのパットで、あれを外したジョックが大きかった。その後は、ショットがことごとくバンカーに入りまくった。パットもなかなか入れることができず、もったいないな、と。

今季初の予選通過はうれしいです。でも、それより上がりの悪さ(17番ボギー、18番ダブルボギー)、情けない自分にすごく腹が立っている。ドライバーはよく耐えていたかなと思うけど、後半につれて、アイアンショットが力んでしまって......。右へ、左へといって、バンカーに打つ回数が増えた。あと2日間、こんなポンコツなゴルフをしないようにがんばりたい」

3日目もまた、前日とは一変。渋野は"ムービングサタデー"に相応しいゴルフを展開した。6バーディー、1ボギーの「67」。スコアを5つ伸ばして通算4アンダー、順位も21位タイまで急浮上した。

「昨日の夜、晩ごはんの時に青木(翔)コーチから『明日、60台を出したらステーキをおごってあげる』って言われて、とりあえず60台は出したかった。結果、久しぶりの60台。自分が思っていたよりもいいスコアが出てくれたので、正直びっくりではあるんですけど、すごくうれしかったです。ほんと、絵に描いたようなゴルフができた。

ティーショットでは左に曲げたところが何カ所かあったけど、そのあとグリーン手前までしっかり持っていって、アプローチでしっかり寄せて、微妙なパットも入ってくれて。ひとつのミスを、あとのショットがカバーできていた、というのがよかった。100点に近いゴルフができて、内容もよかったし、スコアも思っていた以上に出た。(最終日では)この結果を無駄にしないようにしたい」

ところが、最終日の渋野は大きく崩れてしまった。前半は1バーディー、1ボギーのイーブンで終えるも、後半に入って4ボギー、1ダブルボギーと乱調。通算2オーバー、51位タイでフィニッシュした。

「すごく悔しい......。後半はひとつのミスで、その後のショット、パット、すべてが悪くなった。パットは、ミスヒットしたのも何個かあったけど、まずはラインが読めていなかった。タッチも合っていなかったと思うで、すべてにおいてどうにもならない状態でした。

(メジャーのセッティングの)やりにくさ、難しさを感じました。フェアウェーキープも少ないし、パーオンも少ない。フェアウェーをキープしてもグリーンが速いので、ピンを攻め切れない難しさがあった。

4日間戦うことの難しさも、あらためて実感した。前半のゴルフに関しては、30点か40点。後半はゼロに近い。むしろマイナスと言っていいくらい。(最終日の)半分で、3日間のゴルフを台無しにしてしまった」

今季挑んだ海外メジャー2戦目。渋野にとっては、厳しい結果に終わった。それでも、全英女子オープンではあまり見られなかった"渋野らしさ"が至るところで見られた。恐々とプレーするシーンも少なかった。また、渋野自身「メジャーで4日間戦えたことは、自分の経験値を上げられた」と語り、プラス要素はふんだんにある。

渋野は悔しさをバネにして、成長し、強くなり、見ている者を驚かせる結果を出してきた。次の戦いが楽しみだ。

text by Sportiva

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