中古CD買取で500万円も!山下達郎など「高額買取品を見つける」5つのポイント

中古CD買取で500万円も!山下達郎など「高額買取品を見つける」5つのポイント

  • bizSPA!フレッシュ
  • 更新日:2022/11/25

レンタルや中古CD買い取り大手の「ゲオ」が、全店舗でCDの買い取りを終了したという。このニュースを聞いて「えっ、CDってそんなに価値のないものになってるの?」と思った人も多いだろう。だが、本当にCDの時代は終わってしまったんだろうか?

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CD業界歴20年以上のセタガヤCD買取センターの佐藤良平さん

音楽CDが登場して約40年、たくさんのCDが発売されてきた。ところが今やCDを持っていてもネットでしか音楽を聞かない。今すぐ処分したい! そう思っている人も多いだろう。

そこで今、値段が上がっているCDの特徴と、中古CDを売る際に役立つ知識を「セタガヤCD買取センター」の佐藤良平さんに話を聞いた(※本文中金額は取材時のもの。中古CDの買い取り価格は日々変動しています)。

ゲオでのCD買い取りも終了

――ゲオでのCD買い取りも終了して、CDショップも閉店、縮小が多くなっていますが、CDって今どうなっていると思いますか?

佐藤良平(以下、佐藤):全盛期と比較すると新譜CDの売上が減少しているのは明らかですよね。イベントなどで売上を維持できていた部分もありましたが、まさかコロナのようなかたちで打撃を受けるとは思いませんでした。

――ってことはCDの中古の値段も下がっているんですか?

佐藤:二極化していますね。値段がつきにくい中古CDと、コレクターの方が探している高いもの。今まではその間にグラデーションが結構あったのに、極端に分かれてしまっている印象がありますね。中間層のニーズがサブスクに流れているのではないでしょうか。

やっぱり山下達郎は、CDでも強い

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山下達郎はCDでも高価買取

――山下達郎さんはサブスクで聞けないので、レコードの値段も上がっていると聞いたことがありますが、CDも同じでしょうか?

佐藤:CDでしか聞けないっていうのももちろんありますが、みなさん山下達郎さんの音楽が聞きたいから値段が高いのではないでしょうか。たとえば『THE RCA / AIR YEARS CD BOX 1976 – 1982』というCD BOXは特典BOX&特典盤付き&状態良好で1万円前後で買取できます! インタビューでの“サブスクしない宣言”は「おおっ」って感じでしたしね(笑)。

「箱帯」はそのままの状態で残っていたらレア

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今はない箱型になっている「箱帯」

――山下達郎さん以外に具体的に高騰している中古CDのアーティストはいますか?

佐藤:「このアーティストだから必ず高い」っていうよりは、このプレス/バージョンは高いけど、これは安いというのがあるんです。同じ作品タイトルでも、初期にだけ発売されたパッケージだと値段がグッと上がってきたりとか。

――では、具体的な傾向や見分けるポイントなどを教えてください。

佐藤:見分けやすいパーツとして「帯」があります。とくに「箱帯」は特徴的ですよね。一般的な帯とは違って、箱形になっているのでケースを開けるときに誤ってピッと破けちゃいやすいんですよ。だから箱のままの状態で残っているものは少ないです。「箱帯」は80年代のごくわずかな期間のものにしか見られないです。

「シール帯」っていうシールタイプのピタッとくっついているものもあります。CD初期の頃は、試行錯誤していたんでしょうか、いろいろな帯があったんですよね。

金レーベルに、フィリップスの青盤

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「シール帯」はその名の通り、プラスチックケースにシールとして貼られている

――「箱帯」に「シール帯」! 知りませんでした。これがあるとCDケースを開けにくいので、じゃまで普通捨ててしまいますよね。他の特徴は何ですか?

佐藤:「金レーベル」です。ディスクのレーベル面が金色になっています。1982年に当時のCBSソニーとEPICソニーが日本でリリースした世界初のCD50タイトルに採用されています。松田聖子さんの『Pineapple』という名盤アルバムは、先にレコードが出てからCDが発売されましたが、初回だけが「金レーベル盤」でした。

――金レーベルも全く知らなかったです。あとは何がありますか?

佐藤:「蒸着(じょうちゃく)仕様」です。「蒸着」というなかなか聞き慣れない用語なんですが、製品の加工技術です。今のCDは真ん中部分が透明ですが、初期プレスのものは、ディスクのヘリのところまで全てアルミ蒸着されています。この「蒸着仕様」の中でも特に人気が高いのは「フィリップスの青盤」です。蒸着仕様は結構あっても「青盤」は本当に数が少ないです。

旧西ドイツで作られたCDは貴重

――この蒸着仕様のCDは生産国がウエストジャーマニーと書いてありますね?

佐藤:おお! そうなんですよ! ベルリンの壁崩壊が1989年。最初期のCDは西ドイツの工場で生産されていたんですが、ドイツが統一されたことで西ドイツ・プレスの表記は以後なくなってしまうんですよ。いわば「Made in W.Germany」が初期プレスの見分け方の目印のひとつと言えますね。

――CD音質についてはどうでしょうか?

佐藤:高音質の「スーパーオーディオCD(SACD)」が人気ですね。SACDは通常のCDより高価格かつ専用のプレーヤーでしか聴けないこともあり、そもそもの流通量が少ないですね。そうなると当然中古市場に出回る数が少くなるので高額取引されることも多いです。その他「XRCD」もオーディオマニアの方に人気のフォーマットですね。

総額500万円の高額買い取りも

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80年代の初期プレスCDに多かった、中心までアルミ蒸着加工されているディスク

――今まで高額取引だとどんなものがありましたか?

佐藤:地方の大量買い取りで総額500万円の買い取り額になったお客様がいましたね。やっぱり数が圧倒的に多いと、なかに絶対いいものがある。CDの山の中からレア盤がポロっと出てくると僕らもテンションが上がりますね!

――サブスクにはないCDの良さって何だと思いますか?

佐藤:音楽作品を物体で所持するという安心感は替えがたいですよね。CDは丁寧にあつかって適切に保管していればレコードと比べても劣化するリスクは少ないですし、時代を席捲しただけの理由はあると思いますよ。あとサブスクもどう転ぶかわからないじゃないですか。今どのサービスも月額1000円前後ですが、今後値上がりするかもしれない。となるとサブスクをやめる可能性だってある。そこで「あのアーティストのあの曲を聞きたい」となったとき、CDという選択肢があるというのは大切ですよね。

レコードブームは来たが、CDはどうなるか?

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――レコードブームとどんな関係があると思いますか?

佐藤:レコードも一時は非常に安くなって古道具屋さんの店先で叩き売られていたこともりましたよね。ところが今レコードは、「お宝」扱いでブームになっている。CDも同じでしょう。もしかすると、CDを手に取ったことがない世代が価値を見出せば、どこかで価格が上がってくるかもしれません。

――レコードからCDに逆転した時に出て、価値が出たアルバムってありますか?

佐藤:レコードからCDになった時期に発売になったサザンオールスターズのカブトムシのジャケットの『Southern All Stars』、ユーミンの『LOVE WARS』は、フォーマット転換期を代表するタイトルです。この頃、ちょうどレコードからCDの入れ替わり時期で、CDのプレス数が逆転してレコードのプレスが少なかったために中古価格が高くなった有名な作品です。CDからサブスクになった今、古いメディアとなったCDのほうに価値が出てくるかもしれません。そうなると「やっぱり買っておいて良かった」となることも十分あり得ますよ。

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CDを持っていてもほとんどサブスクで聞くようになってしまった今日この頃。初期プレスのものなど一部のCDは骨董品扱いとなり、価値があることを初めて知った。では、今のCDはいらないのか? というと、メーカーや配信元のさまざまな事情でいきなり配信停止などになることもあり、やっぱりCDは必要なのかもしれない。

<取材・文/谷亜ヒロコ>

【谷亜ヒロコ】

放送作家を経てフリーライター&作詞家として活動中。好きなテレビ番組は「ザ・ノンフィクション」、好きなラジオはTBSラジオ、得意料理は春巻き。得意領域はカルチャー、音楽、芸能、住宅、美容など。Twitter:@rokohiroko

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