21年衆院選1票の格差は「合憲」 最高裁判決 17年に続き2連続

21年衆院選1票の格差は「合憲」 最高裁判決 17年に続き2連続

  • 毎日新聞
  • 更新日:2023/01/25
No image

「1票の格差」問題に伴い、二つの弁護士グループが選挙無効を求めた訴訟で、最高裁の合憲判決を受け、説明をする原告団=東京都千代田区で2023年1月25日午後3時59分、前田梨里子撮影

「1票の格差」が最大2・08倍だった2021年10月の衆院選は投票価値の平等を定める憲法に反するとして二つの弁護士グループが選挙無効を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は25日、「合憲」との統一判断を示し、弁護士グループ側の上告を棄却した。判決は、人口比を選挙区の定数に反映しやすくする「アダムズ方式」を導入するなどした国会の対応を、格差是正の観点から合理的と判断した。

衆院選「1票の格差」訴訟 23年1月判決 最高裁大法廷が統一判断

裁判官15人のうち14人の多数意見。学者出身の宇賀克也裁判官は「違憲」とする反対意見を述べた。衆院選の1票の格差訴訟で最高裁が合憲と判断するのは、最大格差が1・98倍だった17年選挙に対する18年判決に続いて2回連続となる。

最高裁は衆院選の最大格差が2倍を超えた09、12、14年選挙を3回連続で「違憲状態」と判断。国会は16年、アダムズ方式を20年の国勢調査後に導入すると決めた。経過措置として定数の「0増6減」を実施し、17年選挙では格差が1・98倍に縮小。21年選挙ではアダムズ方式の導入が間に合わず、格差がわずかに2倍を超えた点を最高裁がどう捉えるかが焦点だった。

大法廷は今回、17年と21年の選挙はアダムズ方式の導入決定とともに、20年以降の国勢調査で格差が2倍以上になれば2倍未満になるよう是正する新制度と一体的な関係にある状態で実施されたと指摘。17年選挙で合憲だった司法判断が21年選挙で「違憲状態」となるには、憲法の投票価値の平等の要求に反する新たな要因や著しい格差の拡大が必要だが、こうした事情はないと結論付けた。

国会は22年11月の公職選挙法改正でアダムズ方式による「10増10減」を行い、次回選挙から新たな区割りで実施される。【遠山和宏】

最高裁判決骨子

・2021年の衆院選の区割りは、憲法の投票価値の平等の要求に反する状態に至っていない

・20年以降の国勢調査の結果に基づき、アダムズ方式で最大格差が2倍未満となるよう区割りの改定を行う新制度は合理性がある

・17年選挙を合憲とした司法判断が、21年選挙で「違憲状態」となるには著しい格差の拡大などが必要だが、そうした事情は見当たらない

毎日新聞

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加