現在、米子城跡で行われている樹木の伐採に関し、一部の市民グループから伐採による土砂崩れなど不安の声もあがる中、その必要性や今後の整備計画について、26日米子市の伊木市長が自ら説明しました。
【写真を見る】「遺構の保護という観点からも適切な樹木伐採は必要」米子城跡整備 市民からの不安の声に…市長自ら説明
米子市 伊木隆司 市長
「遺構の保護という観点からもですね適切な樹木伐採は必要であろうということで3段階の審査を経ています」
26日、米子城跡を訪れた伊木市長は登城路整備の現状や計画についてこう話し、遺構の保護、眺望の確保、登山者の安全確保の観点から伐採をしているとしたうえで、米子城や城跡に生える植物に詳しい有識者に意見を聞いて、計画を進めていると説明しました。
整備が進む米子城跡を巡っては、ここで植物観察会を行う市民グループからこれまでに、キンランなど貴重な植物を心配する声とともに、こんな不安も寄せられていました。
米子城山の植物を愛する仲間 松下順一 代表
「(雨水を)根で吸って土壌をきちんと循環させていますので、そういうのが無くなってくると、これからどんな災害が起きるかななって言うのは。」
米子城跡は1970年代に伐採が行われて以降手つかずで、雪による倒木や根が石垣を持ち上げてしまうなどの問題が発生し、米子城跡を観光拠点の1つに据える米子市は2017年から伐採を始めました。
市民グループの不安に対し、根の保水力を維持するため根元からは切らないようにしているとのこと。
米子市 伊木隆司 市長
「適切な情報発信をしながら、市民の皆様の理解を得ながら、これからも整備を続けていきたいと思います。」
また現在、置かれたままの伐採後の木については造園関係者などと相談しながら、年度内には運び出したいとしています。
米子市のシンボルだけに意見が交錯する米子城跡の整備。市には多くの市民が同意できる整備と情報発信が求められます。