コロナ禍でリスクが増加!歯周病予備軍のセルフチェックと予防策

コロナ禍でリスクが増加!歯周病予備軍のセルフチェックと予防策

  • @DIME
  • 更新日:2021/11/26
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生活習慣病の一つ、歯周病。糖尿病との関わりもあり、悪化すると全身の健康が脅かされる可能性もあることから、決して軽視はできない病だ。コロナ禍では生活環境の変化やストレスによって影響を受けやすいといわれる。

今回は、科研製薬主催の歯周病予防ケア法と最新治療を解説する歯周病最新治療のセミナーに登壇していた大阪大学大学院歯学研究科 歯周病分子病態学教授 村上伸也氏の講演のポイントと共に、歯周病予備軍のセルフチェック方法、自宅でできるカンタン予防術、ビジネスパーソンの生活に潜む歯周病を悪化させる意外な習慣などを紹介する。

歯周病の実態とは

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大阪大学大学院歯学研究科 歯周病分子病態学教授 村上伸也氏

村上教授によると、歯周病とは、「歯を支える歯ぐきや骨(歯周組織)の病気」であり、歯肉炎と歯周炎の2つがあるという。

歯肉炎:歯ぐきだけが、侵されている
歯周炎:歯を支える骨(歯槽骨)も侵されている

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全世界で最も患者が多い病気は歯周病である。地球上を見渡しても、この病気に冒されていない人間は数えるほどしかいないといわれる(2001年ギネス世界記録)。

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科研製薬が2021年9月に行った「歯周病 意識調査」の結果によると、コロナ禍で歯科医院への受診を「ためらう・少しためらう」と回答した人の、約3人に1人が口の状態の悪化を感じていることがわかった。また、30代以上の 約 4 人に 1 人 が歯周病の悪化や治療の遅れで後悔した経験があると回答している。

コロナ禍で口の中の状態が悪化している人は要注意だ。

歯周病のリスク因子…ストレスや喫煙、糖尿病で歯周病が進行する!

ここで、気になる話が村上教授から話された。歯周病は口の中だけが原因ではないという。最新知見として、様々な生活習慣などが歯周病を悪化させたりすることがあるというのだ。

歯周病の直接の原因はデンタルプラークという細菌のかたまりである。しかし、歯周病の発症や進行は患者個人のリスク因子の集積の結果、決定されるという。例えば、ストレスや喫煙、糖尿病で歯周病が進行するという。心的なストレスも深く関わることが知られているそうだ。

リスク因子とは、疾患の発症・進行を修飾・促進する因子のこと。歯周病のリスク因子は細菌因子、宿主因子、環境因子があるが、これらが病気の発症を進めてしまう。

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村上教授のスライドより

環境因子には、生活習慣、喫煙、ストレス、教育、保険制度があり、変えられるリスクと変えられないリスクがある。遺伝的な因子は変えられないが、喫煙は変えられる。村上教授によれば、「変えられるものは、変えましょう」とのこと。特にたばこは非常にリスクが大きく、かなりよくないという。

●歯周病になると、歯ぐきと骨の破壊は後戻りしない

歯周病が進行してしまうと、歯ぐきや骨の破壊が進んでしまう。しかし、一度歯ぐきや骨が破壊されると、後戻りはしないという。そのため、歯周病は早期発見、早期治療が重要となる。

こうした中、近年、歯周病によって破壊された歯ぐきや骨などの歯周組織を取り戻す治療「歯周組織再生療法」が登場した。例えば、その治療薬の一つに科研製薬の「リグロス」があるという。歯周炎による歯槽骨の欠損に対して効果がある。こうした治療を歯科医院で受けることにより、あきらめていた歯周組織を再生できる可能性がある。

歯周病予備軍のセルフチェック方法

自分の口の中に不安があるなら、今すぐチェックしてみよう。村上教授監修の歯周病予備軍のセルフチェックリストを紹介する。

「歯周病かも?セルフチェックリスト」

・朝起きたとき口の中がネバネバする
・ブラッシング時に出血する
・口臭が気になる
・歯肉がむずがゆい、痛い
・歯肉が赤く腫れている
・歯が長くなったような気がする
・歯と歯の間にすき間があり、食べ物が挟まる
・歯がグラグラと動くようになった
出典:村上伸也教授監修の歯周病疾患啓発資材より(科研製薬株式会社作成)

これらはすべて歯周病の症状であるため、一つでもあてはまれば、早めに歯科医院を訪ねよう。

自分でできるカンタン予防術

もし、セルフチェックをしてみて、まったく心当たりがなければ、今後、歯周病にかからないように、日頃からの予防を行おう。村上教授は次の予防法を勧める。

・歯ブラシの毛は、やわらか~普通を選びましょう
・寝る前に、しっかり時間をかけて歯ブラシしましょう。
・歯と歯の間にすき間ができていたら、歯間ブラシを使いましょう。大きさの選択が大切です。
・歯磨き粉やマウスリンスは、自分が気に入ったもので大丈夫
・自分にあった歯みがき法を歯医者や歯科衛生士に聞くのもあり。

また、予防法について気になることを村上教授に聞いてみた。これも実践しよう。

●歯みがきの頻度について

「一番大切なのは、寝る前にしっかりと時間をとって、一日にたまった口の中の汚れを丁寧に取ることです。朝食後は出勤準備で忙しく時間が取れない方、昼食後は外出中のために歯みがきの時間が確保しにくい方、夕食後と寝る前の歯みがきが一緒の方もいると思います。それぞれの方のご事情に合わせて、食後の歯みがきをしていただけたらと思います。多忙なビジネスパーソンでも、せめて寝る前にはしっかり歯みがきを行い、食後の歯みがきに関しては、それぞれの生活に合わせて時間をとるのはいかがでしょうか」

●マウスリンスの使い方

「マウスリンスは歯みがきの代わりにはなりません。まず始めに正しく歯みがきをすることが前提となります。その歯みがきの仕上げにマウスリンスで口の中を清潔にすることで、初めて効果が発揮されます。多くのマウスリンスは、使用後に清涼感を感じられるようにも工夫されていますから、気分も心地よくなるかもしれません」

ビジネスパーソンが注意したい歯周病を悪化させる習慣

忙しいビジネスパーソンにとって、なかなか口の中のケアにまで気が回らないこともある。そんなビジネスパーソンだからこそ、リスクがあると村上教授は話す。

「日頃、忙しいビジネスパーソンは、口の中で気になる症状があっても、『今の仕事が一段落したら歯科医院を受診しよう』と考えてしまいがちで、受診のタイミングを失ってしまうことがあるかもしれません。しかしながら、歯周病が原因となって一度失われた歯ぐきや骨を取り戻すのは容易ではありません。気になる症状があったら早いうちに歯科医院を受診することはとても大切です。

お口の健康は、良好な対人関係を維持する上でも重要です。周囲の人にあなたの爽やかな印象を与えられるよう、普段から歯周病の予防や早期治療に心がけることが、大切なのではないでしょうか」

ぜひこの機会に、歯周病をはじめとした口の中のチェックのためにも、歯科医院を受診するのもいいかもしれない。また、セルフチェックリストのいずれかに該当した人は、早めにケアすることが重要といえる。

また、歯周病は、生活習慣、喫煙、ストレス等のリスク因子によっても進行してしまう。このことを知っているだけでも、口の中だけでなく、全身の健康にも意識が行くだろう。

取材・文/石原亜香利

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