コロナ禍でアップル製パソコンの需要急増

コロナ禍でアップル製パソコンの需要急増

  • JBpress
  • 更新日:2021/01/14
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アップルのM1チップ イメージ(写真:ZUMA Press/アフロ)

米アップルは昨年、パソコンプロセッサーの内製化を打ち出したが、結果的にその戦略は、絶好のタイミングだったと、米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じている。

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アップル、最高の伸び率達成

米調査会社のIDCが1月11日に公表したレポートによると、2020年10~12月期のアップルのパソコン出荷台数は、前年同期比49.2%増の734万9000台だった。

同四半期の出荷台数上位5社は、中国レノボ・グループ、米HP、米デル・テクノロジーズ、アップル、台湾・宏碁(エイサー)の順。アップルは4位で、シェアは8%にとどまる。だが、同社の伸び率は上位5社の中で最も高かった。

別の米調査会社であるガートナーも最新レポートで、アップルの出荷台数が前年同期比31.3%増の689万3000台となり、伸び率が他の4社を上回ったと報告した。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、アップルの出荷台数は四半期ベースで過去最高を更新したという。

独自プロセッサーの最新Mac好調

アップルは20年11月に自社開発プロセッサーを搭載したパソコン「Mac」を3機種発表した。いずれも「M1」と呼ぶMac向けSoC(システム・オン・チップ)の第1弾を採用している。

製品ラインアップは、薄型ノートの「MacBook Air」と高性能ノートの「MacBook Pro」(いずれも13インチディスプレー)、そして、デスクトップ型の「Mac mini」の3種。

消費者はこれらアップルの新製品に飛び付いたようだとウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。

アップルにとって追い風となったのは新型コロナウイルス感染拡大。パソコンの出荷台数は過去10年にわたり、前年割れか横ばいで推移していた。だが、20年は在宅勤務と遠隔学習の広がりで需要が回復した。

IDCによると、同年の世界パソコン年間出荷台数(全メーカー)は前年比13.1%増の3億260万5000台。この水準の伸び率は2010年以来だという。また、20年10~12月期の出荷台数は前年同期比26.1%増の9159万台。10~12月期の上位3社(レノボ、HP、デル)の伸び率はアップルほどではないものの、いずれも2桁増で推移した。

移行計画着々と、次は高性能パソコン

ウォール・ストリート・ジャーナルによると、こうしたパソコン市場の回復は、新型コロナウイルスの影響による一時的なものとみられている。だが、アップルは今後、プロセッサーの移行計画を着々と進めていく予定で、それが同社の強みになると報じている。

アップルは20年6月、Macの独自プロセッサー計画を明らかにした。第1弾製品群を発売した後、2年ほどかけてすべてのMacを自社製チップに切り替える。この時、同社は「共通の技術基盤を構築し、アップルの全ハードウエア製品で動作するアプリを開発しやすくする」と説明した。

この計画について米ブルームバーグは、業界の専門家が予想していた以上に野心的だと報じた。「アップルは自社の技術力に自信を持っており、強い意志で着実に計画を進めている」という。

すでに発売した「M1」チップ搭載の3製品は、アップルのパソコンとしては廉価な部類に入る。ブルームバーグによると、アップルはM1の後継となる新チップを開発中で、デスクトップの普及モデル「iMac」や高性能デスクトップ「iMac Pro」、デスクトップの最上位モデル「Mac Pro」などに搭載する計画。「完成すれば、米インテル製チップを備える現行Macの性能をはるかに超えるパソコンになる」との観測が出ているという。

(参考・関連記事)「アップル、インテルの性能を大幅に超える独自チップ

小久保 重信

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